• Knowledge
  • 不動産共有はなぜトラブルになる?揉めやすい理由と対策

放置が最大の火種。共有は“早めの整理”が最善策。

放置が最大の火種。共有は“早めの整理”が最善策。

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

「まだ困ってない」が、実はトラブルのはじまり

以下のような状態でお悩みではありませんか?

 

・相続した実家が兄弟姉妹との共有名義になっている
・離婚後、元配偶者と共有名義のまま家が放置されている
・投資用物件を共同購入したが、管理や運用方針でもめている

 

「今は特に困っていないけれど、このまま放置していて大丈夫だろうか」
「共有者と最近話し合った際、意外に意見が合わず、揉めそうな気がした」

 

――そう感じているなら、すでにトラブルの“入り口”に立っている状態かもしれません。

なぜ不動産共有はトラブルに発展しやすいのか

▼共有名義とは?
1つの不動産を複数人で共同所有している状態を指し、各人の権利割合を「共有持分」といいます。

 

▼よくある共有の例
・相続で兄弟姉妹が共同相続した実家
・離婚後も元夫婦が共有し続けるマンション
・複数人で投資目的に購入したアパート

 

一見平等でシンプルに思えるこの仕組みですが、実は数々のトラブルを引き起こす可能性があります。

トラブルが起きやすい3つの理由

理由①|重要な決定には全員の同意が必要
売却・賃貸・リフォームなど、不動産の大きな判断は共有者全員の合意が原則。

 

【例】
・家を売却したい → 全員の合意が必要
・賃貸に出したい → 全員の合意が必要
・大規模な修繕を行いたい → 勝手には進められない

 

1人でも反対すれば話が進まず、時間だけが過ぎてしまいます。

 

理由②|負担や利益の分担が曖昧になりやすい
固定資産税や修繕費は原則として持分に応じて負担しますが、
実際には「誰がいくら負担したか」がきちんと記録されないまま進むケースが多く、こんな声がよく聞かれます。

 

・「自分ばかり支払って損をしている」
・「払っていない人が偉そうに意見してくる」
・「売却益の分配が不公平だ」

 

金銭的な負担と感情の不一致が、深刻な対立に発展しやすい構造であると言えます。

 

理由③|相続を重ねることで当事者が増えて複雑化する
時間が経つと、相続が重なり共有者の人数が増加。話し合いも困難になります。

 

【例】
親世代(3人)→ 子世代(7人)→ 孫世代(10人以上…)

 

関係が希薄な共有者同士が絡むと、個人間の話し合いでは解決できず、調停や裁判に発展することも珍しくありません。

【実例紹介】実際に起きたトラブル

ケース①:兄弟間の意見の対立で売却が停滞
・兄弟3人で相続した実家。
・長男は住み続けたい、次男・三男は早く売りたい。数年間話がまとまらず…

 

▼結果
・固定資産税10年分(約100万円)の未清算
・修繕できず老朽化、800万円だった査定額が300万円に下落
・最終的に競売、残ったのは100万円以下

 

ケース②:管理費を払わない共有者との対立
・投資用マンションを2人で所有。
・一方が管理費・修繕費を長期間滞納

 

▼結果
・滞納分の請求で調停・弁護士費用が約50万円
・売却話も頓挫し、最終的に競売で安値売却
・最終的にマイナス収支

 

トラブルを未然に防ぐための具体策

 

▼早めに持分を整理する

・他の共有者に自分の持分を買い取ってもらう
・第三者(買取専門業者)に売却して現金化する

 

▼専門家を間に入れる
・弁護士や不動産の共有持分に強い業者を間に入れる
・感情ではなく法的・客観的な整理ができる

 

▼協力が得られないなら、専門業者への売却を検討
・維持費や税金の負担を解消される
・将来の相続や紛争リスクを回避できる
・専門業者なら、単独の持分でもスムーズな対応が可能

【まとめ】放置せず、早めの対策を

不動産共有は、放置するほどトラブルが深刻化しやすい仕組みです。
「まだ困っていない今こそ」、動き出すタイミング。

 

・持分の整理
・専門家への相談
・単独売却の検討

 

こうした一歩が、将来の揉めごとを未然に防ぐカギになります。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop