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共有名義の家を放置するとどうなる?対策を解説
放置は損の始まり。今動けば守れる資産と家族関係。
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック親から相続した家や、離婚時に残った不動産が「共有名義」のままになっていませんか?
「相手と連絡が取れない」「話し合いが面倒でそのままにしている」といった理由で放置してしまうと、後になって大きな損失やトラブルを招くことがあります。
固定資産税の負担が積み重なり、資産価値が下がるだけでなく、最悪の場合、行政からの強制処分にまで発展することも。
本記事では、共有名義の家を放置することで起こり得るリスクや実際の事例を交えながら、今すぐできる対策と選択肢について、初めての方にもわかりやすく解説します。
①維持費や税金の負担が膨らむ
共有名義の家であっても、固定資産税は毎年課税されます。放置していても免除されることはなく、支払いが遅れれば延滞金や差押えのリスクも発生します。
▼年間の固定資産税の目安
・地方の土地・建物:約5万〜15万円
・都市部の住宅地:約20万〜50万円
さらに、空き家状態が続けば、老朽化による修繕費や管理費も発生し、資産価値はどんどん下落します。
加えて、倒壊や周辺への悪影響が懸念されると、行政から「特定空き家」に指定され、50万〜200万円程度の撤去費用を自己負担するケースもあります。
②相続を繰り返すごとに権利関係が複雑に
「次の世代に任せればいい」と放置してしまうと、相続のたびに共有者の人数が増え、合意形成がさらに難しくなります。
▼想定される事態
・売却や管理の意思決定ができなくなる
・相続登記の手間と費用が倍増する
・意見の対立から裁判に発展する可能性も
問題が深刻化する前に、早めの整理が肝心です。
ケース①:老朽化により資産価値が半減、特定空き家に指定
▼状況
・地方の実家を兄弟3人で相続
・「そのうち誰かが住むかもしれない」と話し合いを先延ばしにし、10年間放置
▼放置によって起きたこと
・固定資産税10年分(約80万円)を兄が立て替え
・修繕が行われず老朽化が進行し、売却査定額が800万円から350万円まで下落
・行政により「特定空き家」に指定され、強制撤去となり撤去費用として約150万円の負担が発生
▼当事者の声
「もっと早く話し合っていれば、無駄な出費を防げたのに…」
ケース②:相続で共有者が増加、売却も分割もできず
▼状況
・都内の土地を4人の兄弟で共有相続
・のちに1人が他界し、その子ども3人が新たに相続人として加わる
▼放置によって起きたこと
・共有者が4人から6人に増加
・話し合いがまとまらず、売却や分割の協議が進まずに停滞
・弁護士への相談や、調停・裁判にかかる費用が約200万円
・最終的に競売となり、市場価格の7割以下で売却される結果に
▼当事者の声
「もっと早く整理しておけば、手元に残るお金も多かったのに」
①自分の持分だけを売却する
民法第249条により、自分の持分は他の共有者の同意がなくても売却できます。
<メリット>
・税金・維持費の負担から解放
・現金化が可能
・共有者が協力的でなくても進められる
※ただし、通常の不動産市場では買い手がつきにくいため、共有持分の買取専門業者への相談が現実的です。
②共有者同士で話し合いの場を持つ
協議が可能な場合は、以下の選択肢があります。
・家全体を売却して現金を分け合う
・1人が他の共有者の持分を買い取る
この際、専門家(不動産会社・弁護士)を仲介に入れると、冷静で公正な交渉がしやすくなります。
③家庭裁判所へ「共有物分割請求」を申し立てる
話し合いが完全に行き詰まった場合の最終手段です。
▼特徴
・法的強制力あり
・最終的に競売となり、現金化→分配が可能
ただし競売は市場価格の7〜8割以下になることが多いため、
できれば任意解決を目指すのが望ましいです。
※競売は市場価格の7〜8割以下になることが多いため、できれば任意での解決を優先するのが望ましいです。
「自分の場合はどの方法がベストなのか?」
「具体的にどう動けばいいのか?」
こうした悩みは、専門家に相談することでスムーズに整理できます。
▼相談することで得られるメリット
・状況に合った最適な解決策の提案
・必要書類や手続きの段取りを明確にできる
・不要な損失やトラブルを未然に防げる
まずは複数の相談先に話を聞き、比較検討のうえで納得できる道を選ぶことが、後悔を防ぐための第一歩です。
・共有名義の不動産を放置すると、固定資産税や管理費が積み重なり、最終的には法的・金銭的トラブルに発展するリスクがある
・相続を繰り返すことで権利関係が複雑になり、合意形成が難しくなる
・共有者間での話し合い、自分の持分の売却、家庭裁判所の活用など、早めの対策が重要
・まずは専門家への相談から始めることで、自分に合った現実的な選択肢を見つけられる
放置せず、今すぐ動き出すことで、大きな損失を防ぐことができます。
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