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【不動産相続】癌で亡くなった兄の自宅とビル、名義は母なのに兄嫁と子が相続を主張!母はどうすれば?

【背景】
* 80歳の母、癌で亡くなった兄、8年間別居していた後に戻ってきた兄嫁、兄の娘、そして私(実妹)という家族構成です。
* 兄の相続財産は、母名義の土地に建つ自宅(建物は兄嫁と母が共有)、母名義の土地に建つビル(土地は母と兄が共有)です。
* これまで固定資産税、ローンの支払いは全て母が行っていました。
* 兄と兄嫁は母に多額の借金がありました。
* 兄は遺言書(自筆で形式は整っている)で、全ての財産を母に遺贈しています。
* しかし、兄嫁と兄の娘は自宅に住み着きたいと言い、相続を主張してきそうです。

【悩み】
兄嫁と兄の娘が相続を主張してきた場合、母はどうすれば良いのでしょうか? 実質的に維持費を負担していなかった兄嫁と娘に対して、母はどのような主張ができますか? 兄嫁には家を出てほしいと思っています。

遺言に基づき、母が相続する権利を主張できます。

テーマの基礎知識:相続と遺言

相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産が相続人に引き継がれる制度です。相続人は、法律で定められた親族(配偶者、子、父母など)が該当します。今回のケースでは、兄の相続人は、配偶者である兄嫁と、子である兄の娘です。しかし、兄は遺言で全ての財産を母に遺贈しています。

遺言とは、自分が亡くなった後の財産の承継について、自分の意思をあらかじめ書き残しておくものです。遺言書には、自筆証書遺言(すべて自筆で作成)、公正証書遺言(公証役場で作成)、秘密証書遺言(自筆で作成し、それを公証役場に預ける)など、いくつかの種類があります。今回のケースでは、兄は自筆証書遺言を作成しており、形式が整っているとのことなので、法的に有効な可能性が高いです。

今回のケースへの直接的な回答:遺言の効力

兄が作成した有効な遺言書が存在する限り、兄の財産は遺言に従って母に相続されます。兄嫁と兄の娘は、遺言の内容に反する相続を主張することはできません。

関係する法律や制度:民法

日本の相続に関する法律は、主に民法(特に第900条以降)に規定されています。遺言の有効性、相続人の範囲、相続財産の分割方法などが定められています。遺言書が有効であれば、その内容に従って相続が進行します。

誤解されがちなポイント:実質的な負担

兄嫁と兄の娘が、これまで自宅の維持費を負担していなかったとしても、それは相続権を否定する理由にはなりません。相続権は、法律で定められたものであり、実質的な貢献度とは関係ありません。ただし、後述するように、他の法的請求は考えられます。

実務的なアドバイスと具体例:法的措置

兄嫁と兄の娘が相続を主張してきた場合、母は弁護士に相談し、遺言書の有効性を確認してもらうことが重要です。必要であれば、裁判で遺言の効力を争うことも可能です。また、兄嫁と兄の娘が、不正な手段で相続を妨害しようとした場合、損害賠償請求なども検討できます。

さらに、兄嫁が自宅に住み着いている場合、仮に母が相続人として認められたとしても、すぐに立ち退かせることは難しいかもしれません。明渡請求(家を空けるように求める訴訟)など、法的措置を講じる必要があるでしょう。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑なケース

相続問題は、法律の知識が必要な複雑な問題です。特に、遺言書の存在、多額の借金、共有財産など、今回のケースのように複数の問題が絡み合っている場合は、弁護士などの専門家に相談することが重要です。専門家は、状況を正確に判断し、適切なアドバイスや法的措置を提案してくれます。

まとめ:遺言書が鍵

今回のケースでは、兄の有効な遺言書が、母の相続権を大きく左右します。遺言書の内容を精査し、必要であれば弁護士などの専門家に相談することで、母は自身の権利を守ることができます。兄嫁と兄の娘の主張は、遺言書の内容によっては法的根拠を持ちません。冷静に状況を判断し、適切な対応をとることが大切です。

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