• Q&A
  • 【相続で賃貸開始】30万円未満少額減価償却資産特例適用は?個人事業主の青色申告と不動産所得の確定申告における注意点

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

【相続で賃貸開始】30万円未満少額減価償却資産特例適用は?個人事業主の青色申告と不動産所得の確定申告における注意点

【背景】
* 個人事業主として青色申告をしています。
* 相続により不動産を相続し、賃貸を始めました。
* 不動産所得についても確定申告を行いました。
* 不動産所得は青色申告ですが、事業的規模には達していません。
* 不動産所得の決算で、「30万円未満の少額減価償却資産の特例(措置法28の2)」を使って償却処理をしました。
* 不動産は共有で、共有者も同様に「30万円未満の少額減価償却資産の特例」を使って償却処理をしました。
* 償却対象はキッチンセット(材質工費25万円)で、私の持ち分は4/10、もう一人の持ち分は6/10です。

【悩み】
「30万円未満の少額減価償却資産の特例」の適用について、私と共有者の処理が正しかったのか不安です。誤っていた場合、どのように修正すれば良いのでしょうか?

特例適用は誤りです。修正が必要です。

回答と解説

テーマの基礎知識:少額減価償却資産の特例とは?

減価償却とは、建物や機械などの資産が時間の経過とともに価値を失っていく(減価する)ことを考慮し、その減価分を毎年経費として計上する制度です。 企業や個人事業主は、購入した資産の価値を一定期間にわたって費用として計上することで、利益を正確に把握し、税負担を調整することができます。

「30万円未満の少額減価償却資産の特例」(所得税法施行規則第28条の2)とは、取得価額(※購入した金額)が30万円未満の減価償却資産については、その年の所得に係る計算において、一括してその価額を損金(※経費)に算入できる制度です。簡単に言うと、高価な機械を少しずつ経費にするのではなく、安価な備品は買った年にまとめて経費にできるということです。

今回のケースへの直接的な回答

質問者様と共有者様のケースでは、特例の適用は誤りです。なぜなら、この特例は「事業に使用する資産」にのみ適用されるからです。 賃貸不動産におけるキッチンセットは、不動産自体の一部であり、不動産所得を得るための「事業」に直接使用する資産とはみなされません。 したがって、キッチンセットの取得価額は、不動産の取得費用に含めるべきであり、少額減価償却資産の特例は適用できません。

関係する法律や制度

* 所得税法:減価償却に関する基本的なルールが定められています。
* 所得税法施行規則第28条の2:30万円未満の少額減価償却資産の特例に関する規定です。

誤解されがちなポイントの整理

「不動産所得を得るために必要なものだから、事業用資産だ」と誤解されやすい点です。しかし、キッチンセットは不動産に付随する設備であり、不動産自体の価値を高めるものであって、不動産経営そのものを営むための直接的な「事業用資産」とは見なされません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

正しい処理は、キッチンセットの取得価額25万円を不動産の取得費用に含めることです。 不動産の取得費用は、減価償却資産として、法定耐用年数(※国が定めた資産の耐用年数)に基づいて償却していく必要があります。 キッチンセットの耐用年数は、一般的に10年~15年程度とされています。

例えば、耐用年数を10年とすると、毎年25万円÷10年=2.5万円を減価償却費として計上します。 共有の場合は、それぞれの持ち分に応じて償却費を按分します。質問者様は2.5万円 × 4/10 = 1万円、共有者は2.5万円 × 6/10 = 1.5万円をそれぞれ計上します。

専門家に相談すべき場合とその理由

不動産の減価償却は、法令や税制の知識が必要な複雑な処理です。 確定申告の修正が必要な場合、税理士などの専門家に相談することを強くお勧めします。 誤った申告は、税務調査で指摘される可能性があり、修正申告や追徴課税(※本来納付すべき税額より少なく納付した場合に、不足分を納付させること)につながる可能性があります。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 30万円未満の少額減価償却資産の特例は、事業に直接使用する資産にのみ適用されます。
* 賃貸不動産のキッチンセットは、不動産の取得費用に含めるべきです。
* 不動産所得の減価償却は、法定耐用年数に基づいて行います。
* 確定申告の修正が必要な場合は、税理士などの専門家に相談しましょう。

今回のケースでは、少額減価償却資産の特例を誤って適用したため、修正申告が必要です。 専門家の適切なアドバイスを受けることで、税務上のトラブルを回避し、安心して不動産経営を行うことができます。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop