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【相続と不動産登記】親名義の土地・家屋の売買と相続:兄弟姉妹間の権利と手続き

【背景】
* 実家の土地と建物は、母親名義で不動産登記されています。
* 土地に関する権利書も存在すると思います。
* 家族構成は、母親、兄、私(質問者)の3人です。

【悩み】
* 現在、家や土地を売買する権利は母親にあるのでしょうか?
* 将来の相続において、長男優先ではなく、母親の承諾があれば次男(私)が相続することは可能でしょうか?

はい、現時点での売買権は母にあり、相続は法定相続分で、長男優先ではありません。

不動産登記と所有権

不動産登記(不動産登記法に基づく登記)とは、土地や建物などの不動産の所有者や権利関係を公的に記録する制度です。登記簿に記載されている所有者が、その不動産の法的権利者となります。質問者様のケースでは、母親が登記簿上の所有者であるため、現時点では母親が土地と建物の所有権(その不動産を自由に使用・収益・処分する権利)を有しています。権利書(所有権の証明書)は、所有権を証明する重要な書類ですが、登記簿の内容と一致していなければ、登記簿の内容が優先されます。

土地・家屋の売買権

所有権を持つ母親には、土地や建物を売買する権利があります。売買契約を結ぶ際には、母親の意思表示が不可欠です。兄弟である質問者様や兄は、母親の承諾なしに売買することはできません。

相続と法定相続分

相続とは、亡くなった人の財産が、法律で定められた相続人に引き継がれることです。日本の相続法では、原則として法定相続分(民法第900条)に従って相続がなされます。昔は長男が優先的に相続するという考え方が一般的でしたが、現在の法律では、性別や出生順位による差別はありません。

母親が亡くなった場合、法定相続人は、配偶者(もしいれば)、子供(質問者様と兄)となります。相続割合は、配偶者と子供の数によって変化します。例えば、配偶者がいて、子供が二人いる場合は、配偶者が1/2、子供それぞれが1/4となります。母親が遺言を残していなければ、法定相続分に従って相続が行われます。もし母親が遺言書を作成し、特定の相続人に財産を譲渡する旨を記載していれば、その遺言書に従って相続が行われます。

長男優先の誤解

かつては長男が家督を相続するという慣習がありましたが、これは法律上の規定ではありませんでした。現在の民法では、相続において男女差や出生順位による差別はありません。

実務的なアドバイス

相続が発生する前に、家族間で話し合い、相続に関する意思を明確にしておくことが重要です。遺言書を作成することで、相続後のトラブルを予防できます。また、相続手続きには複雑な書類作成や手続きが必要なため、専門家(弁護士や司法書士)に相談することをお勧めします。

専門家への相談

相続や不動産に関する手続きは複雑で、法律の知識も必要です。トラブルを避けるためにも、弁護士や司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。特に、遺産分割協議(相続人同士で遺産の分け方を決める協議)や、不動産の売買、贈与などを行う際には、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

まとめ

現時点では、土地と建物の所有権は母親にあります。相続は、法定相続分に基づき、長男優先ではありません。将来の相続に備え、家族間での話し合い、遺言の作成、専門家への相談などを検討しましょう。相続は感情的な問題になりがちなので、冷静かつ客観的な判断と、専門家のサポートが不可欠です。

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