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【相続と名義変更】父との共有住宅、遺産分割協議書への記載方法と注意点|長男が全取得する場合

【背景】
昨年、父が亡くなりました。家は父と私(長男)の2人で、それぞれ1/2ずつ名義になっています。父と私は同居していました。

【悩み】
家の名義変更をしたいのですが、遺産分割協議書にどのように記載すれば良いのか分かりません。父の持分1/2を私が取得する場合、遺産分割協議書に「建物取得」と記載するだけで良いのでしょうか?また、床面積欄にはどのように記載すれば良いのでしょうか?

父の持分1/2を相続し、建物全体をあなた名義にする旨を明記すれば問題ありません。床面積欄には全体の面積を記載します。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

この質問は、相続(被相続人(亡くなった人)の財産が相続人(親族など)に引き継がれること)と不動産の名義変更に関するものです。共有不動産(複数の人が所有権を共有している不動産)を相続する場合、遺産分割協議(相続人同士で、相続財産をどのように分けるかを決める話し合い)を行い、遺産分割協議書を作成する必要があります。遺産分割協議書は、相続財産の所有権を誰が取得するかを確定する重要な書類です。 この場合、共有不動産である住宅について、相続人である質問者さんが全持分を取得する意思表示をすることになります。

今回のケースへの直接的な回答

質問者さんのケースでは、遺産分割協議書に「父が所有していた1/2の持分を、質問者さんが相続する」旨を明確に記載すれば問題ありません。「建物全体を取得する」という意思表示が明確であれば、特に「1/2取得」と床面積欄に記載する必要はありません。床面積欄には、建物の全体の床面積を記載するのが一般的です。

関係する法律や制度がある場合は明記

このケースでは、民法(日本の私法の基本法)の相続に関する規定が関係します。具体的には、相続の発生、遺産分割協議、不動産の所有権移転などが民法に規定されています。 遺産分割協議書は、法的な効力を持つ重要な文書です。

誤解されがちなポイントの整理

誤解されやすいのは、「1/2取得」という記載が、建物の面積の半分を取得するという意味だと解釈される可能性がある点です。 しかし、遺産分割協議書では、建物の所有権の割合を示すのが目的であり、面積の割合を示すものではありません。 所有権の割合は、持分の割合で示されます。質問者さんが父の持分1/2を相続することで、建物の所有権全体を取得することになります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

遺産分割協議書を作成する際には、以下の点を注意しましょう。

  • 相続人の全員の署名・実印を押印する。
  • 建物の住所、床面積、登記簿上の権利関係などを正確に記載する。
  • 相続財産を明確に特定する(例:〇〇市〇〇町〇〇番地にある土地及び建物)。
  • 協議内容に誤解がないよう、分かりやすい言葉で記述する。
  • 必要に応じて、専門家(司法書士など)に相談し、作成してもらう。

例:「被相続人である〇〇(父の名前)の所有する〇〇市〇〇町〇〇番地にある土地及び建物(床面積〇〇㎡)の所有権を、相続人である〇〇(質問者さんの名前)が全持分相続する。」

専門家に相談すべき場合とその理由

相続は複雑な手続きを伴うため、遺産分割協議書の作成に不安がある場合や、相続財産に複雑な事情がある場合は、司法書士や弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、適切なアドバイスとサポートを提供し、トラブルを未然に防ぐことができます。特に、複数の相続人がいたり、高額な財産を相続する場合などは、専門家の力を借りる方が安心です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

父との共有住宅の名義変更において、遺産分割協議書には、父の持分1/2を相続し、建物全体を質問者さんが取得する旨を明確に記載すれば問題ありません。「1/2取得」と床面積欄に記載する必要はありません。床面積欄には建物の全体の面積を記載し、相続人の全員の署名・実印を押印し、正確な情報を記載することが重要です。複雑なケースや不安がある場合は、専門家に相談しましょう。

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