【相続の不安解消】父との面識ゼロでも遺産相続は可能？アラサー既婚女性が知っておくべきこと

相続権の有無

まず、結論から言うと、あなたには父の遺産を相続する権利があります。民法では、血縁関係があれば、たとえ面識がなくても相続権が認められています（民法第886条）。あなたの父との親子関係は、戸籍等で確認できますので、相続権の有無に問題はございません。面識の有無や、改姓の履歴は相続権には一切関係ありません。

相続手続きと連絡

相続手続きは、被相続人（亡くなった方）の死亡が確認された後、相続人（相続権を持つ人）が自ら行うものです。相続開始を知った相続人が、自ら相続手続きを開始します。そのため、亡くなった父から連絡が来ることはありません。相続開始を知った相続人が、戸籍謄本などの書類を集め、必要に応じて相続財産を調査し、相続税の申告や遺産分割協議などを行います。

負債の可能性と相続

父が自営業で負債（借金）を抱えている可能性については、相続財産に含まれます。相続財産には、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産（負債）も含まれるため、相続によって負債を負う可能性があります。ただし、相続によって負う負債の額は、相続した財産の範囲内となります（限定承認）。つまり、相続財産よりも負債の方が多ければ、負債を全て負う必要はありません。

誤解されがちなポイント

相続手続きは複雑で、専門用語も多く、誤解しやすい点がいくつかあります。特に、相続放棄や限定承認といった制度は、理解が難しい部分です。相続放棄とは、相続を放棄する権利で、相続財産と負債の両方を受け継がないことを意味します。限定承認とは、相続財産と負債の両方を承継するが、相続財産の範囲内でしか負債を負わないことを選択できる制度です。

実務的なアドバイス

まず、父の死亡を知った際には、すぐに戸籍謄本を取得し、相続人であることを確認しましょう。次に、父の財産状況を調査する必要があります。銀行口座、不動産、事業に関する書類などを確認する必要があります。そして、専門家（弁護士や税理士）に相談することを強くお勧めします。相続手続きは複雑で、専門知識が必要な場合があります。専門家のアドバイスを受けることで、スムーズな手続きを進めることができます。

専門家に相談すべき場合

相続に関するトラブルは、非常に複雑で、専門知識がなければ解決が困難なケースが多くあります。特に、遺産分割協議がまとまらない場合や、相続税の申告に不安がある場合などは、専門家への相談が必須です。また、今回のケースのように、父との面識がない場合、戸籍の調査や財産調査に困難が伴う可能性があります。

まとめ

父との面識がなくても、相続権はあります。しかし、相続手続きは複雑で、負債の可能性も考慮する必要があります。専門家への相談が、トラブルを回避し、スムーズな相続手続きを進めるために非常に重要です。早めの行動と専門家の力を借りることが、安心につながります。