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【相続トラブル!】蒸発した父からのゴミ屋敷相続と、兄による不正な遺産相続…どうすればいい?

【背景】
* 蒸発して疎遠だった父が他界しました。
* 司法書士から相続に関する連絡がありました。遺産は数万円の預貯金と父が住んでいた家とのことでした。
* 父の兄が父の面倒を見ていたとされ、連絡を取りましたが、まともに対応してもらえず、家の状況も分かりませんでした。
* 遺産放棄可能期限を過ぎてしまい、相続することになりました。
* 相続後、父の家の鍵が送られてきましたが、ゴミ屋敷状態でした。処分には多額の費用が必要そうです。
* 父の預貯金は実際には500万円ほどあったようですが、父の兄が死亡直後に全額引き出していました。残っていた数万円は誤って振り込まれた年金でした。
* 父の兄は、面倒を見たことと口頭での死因贈与を主張し、全額を受け取ったと主張しています。
* 父の兄は、10年前に父に400万円貸していたと主張し、通帳のコピーを送ってきましたが、借用書はありません。
* さらに、入院生活の費用や葬儀費用に100万円使ったとも主張しています。
* 父家系の先祖代々の墓の管理も相続人に求められています。

【悩み】
明らかに負債となる不動産を意図的に隠されていたこと、そして兄が預貯金を不正に引き出したことについて、法律的にどう対処できるのかが分かりません。弁護士からは、裁判で勝てる見込みは低いと言われ、途方に暮れています。

兄の行為は法的リスクあり。弁護士と相談し、証拠集めを。

相続とゴミ屋敷問題:負債となる不動産の隠蔽

まず、相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が相続人(法律上の相続権を持つ人)に承継されることです。今回のケースでは、質問者様が父の相続人となり、預貯金と不動産を相続することになります。しかし、不動産がゴミ屋敷状態であり、多額の費用が必要なことは大きな問題です。

さらに、相続財産である不動産の状況を意図的に隠蔽(隠すこと)していたことは、重大な問題です。民法では、相続人は、相続開始を知った時から3ヶ月以内に、相続財産を調査する義務を負います(民法第932条)。しかし、質問者様は父の兄によってその機会を奪われた可能性があります。

死因贈与と預貯金の不正な引き出し

父の兄は「死因贈与」を主張していますが、贈与は原則として書面でなければ有効ではありません(民法第550条)。口頭での贈与は、証拠が乏しく、立証が困難です。仮に、兄が父の面倒を見ていたとしても、それが500万円相当の贈与に相当するかどうかは、客観的な証拠(介護記録、領収書など)がないと判断できません。

預貯金の引き出しについても、兄が不正に引き出した可能性が高いです。これは、相続財産の詐取(だまし取る行為)に該当する可能性があります。

関係する法律:民法、相続法

今回のケースでは、民法(特に相続に関する規定)と、必要に応じて、不正な行為に対する刑事罰を定めた刑法が関係します。具体的には、民法第900条以下の相続に関する規定、民法第932条の相続財産の調査義務、そして、刑法の詐欺罪や窃盗罪などが考えられます。

誤解されがちなポイント:死因贈与の有効性

死因贈与は、口頭でも有効と誤解されがちですが、実際には証拠が非常に重要です。口頭のみの死因贈与は、立証が非常に困難です。贈与があったことを証明するには、具体的な証拠(例えば、贈与の意思を示す書面、証人証言など)が必要です。

実務的なアドバイス:証拠集めと弁護士への相談

まず、弁護士に相談し、今後の対応を検討することが重要です。弁護士は、状況を詳しく聞き取り、証拠集めの方針を立てます。証拠としては、父の兄からの連絡記録、送金記録のコピー、ゴミ屋敷の状態を示す写真や動画などが考えられます。

専門家に相談すべき場合:裁判の可能性

弁護士が、裁判による解決を提案する場合があります。裁判では、証拠に基づいて、死因贈与の有効性や預貯金の不正な引き出しについて争うことになります。裁判は時間と費用がかかりますが、兄の行為が不正であると認められれば、損害賠償請求が可能です。

まとめ:積極的な行動が重要

今回のケースは、相続に関するトラブルが複雑に絡み合っています。放置すると、損害が拡大する可能性があります。弁護士に相談し、積極的に証拠を集め、適切な対応を取ることで、ご自身の権利を守ることが重要です。 兄との話し合いは、弁護士を同席させるなどして、慎重に進めるべきです。

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