【相続手続き完全ガイド】実の父が亡くなった…遺産相続の流れを徹底解説！

相続開始と相続人の確定

まず、相続が開始されたことを確認します。これは、被相続人（亡くなった方）の死亡によって始まります。次に、相続人（被相続人の遺産を相続する権利を持つ人）を確定する必要があります。民法では、相続人は、配偶者、子、父母、兄弟姉妹などの順位で決められています（**法定相続人**）。 あなたの場合は、実の父が亡くなったので、あなたを含め、父に配偶者や兄弟姉妹がいるかなどによって相続人が変わってきます。戸籍謄本（**被相続人の出生から死亡までの戸籍の記録**）を取得し、相続人を特定することが重要です。

遺産の調査と評価

相続人が確定したら、次に遺産の調査と評価を行います。遺産には、預貯金、不動産、株式、車など、あらゆる財産が含まれます。 これらの財産の価値を正確に把握するために、預金通帳、不動産登記簿謄本（**不動産の所有者や権利関係を記載した公文書**）、株式の証明書などの書類を集め、必要に応じて専門家の鑑定を受けることもあります。

相続税の申告

遺産の総額が一定額（**基礎控除額**）を超える場合は、相続税の申告が必要になります。相続税の申告は、相続開始から10ヶ月以内に行う必要があります。相続税の計算は複雑なので、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

遺産分割協議

相続人が複数いる場合、遺産をどのように分割するかを話し合う必要があります。これは**遺産分割協議**と呼ばれ、相続人全員の合意が必要です。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。

相続財産の移転

遺産分割協議がまとまったら、相続財産の移転手続きを行います。預貯金の相続には、相続人の関係を証明する書類と被相続人の死亡証明書などを金融機関に提出します。不動産の相続には、相続登記（**所有権の移転を登記簿に記録すること**）が必要になります。

誤解されがちなポイント：相続放棄

相続放棄とは、相続の権利を放棄することです。被相続人に多額の借金があった場合などに、相続財産を受け継がないことで借金を負うことを避けることができます。相続放棄は、相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。ただし、相続放棄をすると、遺産を受け継ぐ権利だけでなく、相続財産に含まれる債権（**お金を請求できる権利**）も放棄することになります。

専門家に相談すべき場合

相続手続きは、法律や税金に関する知識が必要で複雑なため、一人で対応するのは難しい場合があります。特に、相続人が複数いる場合、高額な遺産がある場合、複雑な財産がある場合などは、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、手続きをスムーズに進めるためのアドバイスやサポートをしてくれます。

まとめ

実の父の遺産相続は、相続人の確定、遺産の調査、相続税の申告、遺産分割協議、相続財産の移転という流れで行われます。各段階で必要な書類や手続きは複雑なので、専門家のサポートを受けることを検討しましょう。特に、相続放棄や相続税の申告など、期限のある手続きは、期限内に適切な対応をすることが重要です。分からないことがあれば、すぐに専門家に相談することをおすすめします。