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【相続法】絶縁状態の兄弟と共有土地!代襲相続における相続持分の譲渡は可能?

【背景】
* 独身の叔母が亡くなりました。
* 叔母の兄弟も既に亡くなっています。
* 叔母の遺産には土地があり、相続により甥・姪5人が共有することになります。
* 甥のPは遠方に住んでおり、土地を利用しません。
* Pと叔母の兄弟の子であるQは絶縁状態です。

【悩み】
叔母の土地の相続持分を、絶縁状態のQではなく、他の相続人X、Y、Zに譲渡したいのですが、Qの合意は必要でしょうか?可能であれば、どのように手続きを進めれば良いのか知りたいです。

Qの合意は不要です。X、Y、Z3人の合意で譲渡可能です。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

このケースは、代襲相続(だいしゅうそうぞく)と共有不動産の相続に関する問題です。

まず、代襲相続とは、相続人が相続開始前に死亡した場合、その相続人の相続分をその子(孫、ひ孫…)が相続する制度です。今回のケースでは、叔母の兄弟(B、C)が先に亡くなっているため、その子供たちが代襲相続人として叔母の遺産を相続します。

次に、共有不動産とは、複数の者が共同で所有する不動産のことです。今回の土地は、P、Q、X、Y、Zの5人が共有することになります。共有状態では、各共有者は自分の持分について自由に処分することができます(ただし、共有関係を維持する義務があります)。

今回のケースへの直接的な回答

Pは、自分の相続持分をQ以外の相続人(X、Y、Z)に譲渡することができます。これは、Qの合意がなくても可能です。なぜなら、共有持分は、各共有者が自由に処分できる権利だからです。X、Y、Zの3人が合意すれば、Pは自分の持分を3人に譲渡できるのです。

関係する法律や制度がある場合は明記

民法(特に第898条以降の共有に関する規定)が関係します。民法では、共有者の持分の譲渡について、他の共有者の同意を必要としないことを明確に規定しています。

誤解されがちなポイントの整理

よくある誤解として、「共有不動産の売却には全共有者の同意が必要」というものがあります。しかし、これは売却の場合です。今回のケースは、Pが自分の持分を譲渡するだけであり、売却とは異なります。売却は、共有関係を解消する行為ですが、持分の譲渡は、共有関係を維持したまま、所有者の変更を行う行為です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

Pは、X、Y、Zと譲渡契約を結び、その契約書で、Pの相続持分をX、Y、Zにどのように分配するかを明確に定める必要があります。また、土地の登記(所有権の移転登記)手続きを行う必要があります。この手続きは、司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。

専門家に相談すべき場合とその理由

相続手続きは複雑で、法律的な知識が必要な場合が多いです。特に、遺産分割協議が難航したり、相続税の申告が必要な場合などは、税理士や弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。今回のケースでも、譲渡契約書の作成や登記手続きをスムーズに進めるために、専門家のサポートを受けることを検討しましょう。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 代襲相続では、相続人の子供が相続します。
* 共有不動産の持分は、各共有者が自由に譲渡できます。
* Pは、Qの同意を得ることなく、X、Y、Zに相続持分を譲渡できます。
* 譲渡には、契約書の作成と登記手続きが必要です。
* 複雑な場合は、専門家に相談しましょう。

この解説が、質問者の方だけでなく、相続について知りたいと考えている多くの方の理解に役立つことを願っています。

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