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【遺産相続】祖父の家の相続で揉める!同居していた叔母と、公平な遺産分割を実現するには?

質問: 遺産相続について教えてください。祖父が亡くなり、私の母とその妹(叔母)が相続することになりました。すでに祖母は他界しています。叔母は数年前に祖父の家に、一応は将来的に介護をするとの約束で出戻りました(当時バツイチです)。祖父も同居当時は、元気で介護とは無縁。すべての事を自分でこなし、叔母やその子供(孫)、ひ孫の世話もしながら暮らしました。なので、介護らしいことはしていませんが、亡くなる前の数年は、足が悪くなったのもあり多少は面倒はみていたと思います。母はまだ祖父が1人だった頃、電話をかけたり病院の付き添いは毎週、毎月すべて行ってました。母と叔母は仲があまり良くなく、祖父の介護でも何度も揉め、都合が悪くなると叔母の子供が口出しに入り何度も泣いてる姿を見ました。叔母家族はお金が絡むととても執着深い人で、生前、祖父母から『あの家族は…』と孫の私にもこぼすくらいです。そんな叔母が今も亡くなった祖父の家に住んでいます。遺産相続のため、その家を壊し、土地を売ろうと話合いました。その場では、納得しているようでしたが、先日連絡があり『思い入れのある家だから住みたい』とそれらしい言い訳をしてきました。私も母もやっぱりねという感じでした。実質、家賃はただ、固定資産税の金額を知りこれくらいなら払えると思ったんだと思います。母はあれは祖父母の家であり、叔母の持ち物ではない。絶対に、あの家を譲るのは嫌だと言っています。私も今までの事があるので、気持ちは同じです。持ち物はまっさらにして、さっさと財産分与し、以後縁を切りたいと思ってます。そこで、同居していた叔母がこのように主張した場合の効力はどのくらいありますか?同居していたという事実は有利なのでしょうか?遺言書はありません。宜しくお願いします
同居事実だけでは有利とは言い切れません。法定相続分に基づき協議、または裁判へ。

1.相続の基本と法定相続人の範囲

まず、相続の基本的な仕組みを理解しましょう。相続とは、亡くなった人(被相続人)の財産が、法律で定められた相続人(法定相続人)に引き継がれることです。今回のケースでは、祖父が被相続人、母と叔母が法定相続人となります。 祖母が既に亡くなっているため、相続人にはなりません。

相続人の範囲は、民法で厳格に定められています。配偶者、子、父母などが該当します。相続人の順位や相続分も法律で決められており、今回のケースでは、母と叔母が法定相続人として、それぞれの相続分を相続することになります。

2.今回のケースにおける相続財産の分割

祖父の遺産には、土地と建物(家)が含まれます。遺言書がないため、法定相続分に従って相続財産が分割されます。 法定相続分は、相続人の状況によって異なりますが、母と叔母が同順位の相続人である場合、通常は2分の1ずつとなります。

叔母が祖父と同居していたという事実だけでは、相続分が増えることはありません。 同居期間や介護の状況は、相続分には直接影響しません。ただし、後述するように、特別な事情があれば、裁判で考慮される可能性はあります。

3.民法における相続に関する規定

相続に関する法律は、主に民法(特に第887条以降)に規定されています。 この法律では、相続人の範囲、相続分の計算方法、遺産分割の方法などが詳細に定められています。 遺言書がない場合、法定相続分に基づいて遺産分割を行うことになります。

4.同居や介護の事実の扱われ方

叔母が祖父と同居していたこと、そして多少の介護をしていたという事実が、相続に有利に働くことは通常ありません。 日本の法律では、相続は血縁関係を重視しており、同居や介護の事実だけで相続分が増えることはありません。

ただし、例外として、特別寄与(相続人が被相続人に対して、通常の範囲を超える貢献をした場合)が認められる可能性があります。 しかし、特別寄与を主張するには、その貢献が相当なものであり、かつ、他の相続人との間で著しい不均衡が生じていることを立証する必要があります。 今回のケースでは、叔母の介護は「多少」であり、特別寄与を主張するのは難しいでしょう。

5.実務的なアドバイスと具体例

叔母との話し合いが難航している場合は、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。 弁護士は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、遺産分割協議を円滑に進めるお手伝いをします。また、裁判になった場合も、弁護士のサポートが必要となります。

具体的には、遺産分割協議書を作成し、相続財産の分割方法、支払方法などを明確に記すことが重要です。 協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることも可能です。

6.専門家に相談すべき場合

相続に関するトラブルは、複雑で精神的にも負担が大きいため、一人で抱え込まずに専門家に相談することが大切です。 特に、以下のような場合は、弁護士などの専門家に相談することを強くお勧めします。

* 相続人同士の仲が悪く、話し合いができない場合
* 相続財産に高額な不動産が含まれている場合
* 相続財産に複雑な権利関係がある場合
* 相続税の申告が必要な場合

7.まとめ

今回のケースでは、叔母が祖父と同居していた事実だけでは、相続において有利にはなりません。 遺産分割は、法定相続分に基づいて行われるのが原則です。 話し合いが難航する場合は、弁護士などの専門家に相談し、適切な解決策を見つけることが重要です。 感情的な対立を避け、冷静に法律に基づいた手続きを進めることが、円満な解決への近道となります。 また、将来、同様のトラブルを避けるためにも、遺言書の作成を検討することも有効です。

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