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【遺産相続トラブル】借金1800万、テナントビル相続…兄弟間の公平な遺産分割を実現する方法
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おすすめ3社をチェック遺産相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。相続財産には、預金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産(負債)も含まれます。相続人は、プラスの財産とマイナスの財産を合わせて相続することになります。今回のケースでは、テナントビル、預貯金、生命保険金がプラスの財産、そして借金がマイナスの財産です。
ご質問のケースでは、テナントビルの評価額が1000万円、借金が1800万円であるため、単純計算では相続財産はマイナス800万円となります。しかし、テナントビルの売却価格が3000万円と推定されているため、実際にはプラスの財産が多いと見込まれます。 プラスの財産は、テナントビル(売却額3000万円と仮定)、生命保険金1000万円です。合計4000万円から借金1800万円を差し引くと、純粋な相続財産は2200万円となります。これを兄弟2人で分割すると、一人あたり1100万円となります。
遺産相続に関する法律は、主に民法(特に第889条以降)に規定されています。この法律に基づき、相続人の権利と義務、遺産分割の方法などが定められています。特に、相続債務(被相続人の借金)の相続については、相続人が相続財産を相続する際に、被相続人の借金も相続することになります(限定承認や放棄という選択肢もありますが、後述します)。
生命保険金は、相続財産とは別に相続人が受け取るものです。しかし、被相続人が保険金受取人を指定していない場合、相続財産の一部として扱われる可能性があります。今回のケースでは、兄弟が受取人となっているため、相続財産とは別に扱われます。しかし、遺産分割協議において、生命保険金の扱いを検討する必要があるかもしれません。
兄弟間で遺産分割について合意できない場合は、遺産分割協議(話し合い)を行う必要があります。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。調停でも合意に至らない場合は、裁判による解決となります。兄がテナントビルと借金を負うことを条件に、あなたは生命保険金の一部と現金を受け取るという案を検討してみましょう。
遺産相続は複雑な手続きであり、専門知識が必要となるケースも少なくありません。特に、今回のケースのように借金があり、兄弟間で意見が対立している場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、紛争解決を支援してくれます。
遺産相続は、感情的な問題が絡みやすく、兄弟間で争いが起こりやすいものです。しかし、法律に基づいた公平な遺産分割を行うことが重要です。今回のケースでは、兄がテナントビル経営を引き継ぎ、借金を返済する代わりに、あなたに適切な金額の現金と生命保険金の一部を支払うという方法が考えられます。 しかし、具体的な金額は、テナントビルの収益性、借金の額、兄弟間の関係性などを考慮して決定する必要があります。専門家の助言を得ながら、冷静に話し合い、公平な解決を目指しましょう。 感情的な対立を避け、法的な手続きを踏まえることで、円満な解決に繋がる可能性が高まります。
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