
- Q&A
【離婚後5年!財産分与で自宅を失う?別居中の預金と婚姻費用、自宅の扱いを徹底解説!】
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック【悩み】
裁判所の審判で、婚姻費用を差し引いた上でさらに扶養的・慰謝料的財産分与が認められ、自宅の持ち分が250分の65と少なくなりました。自宅を売却したくありませんが、元妻の持分に対して対価を求められた場合、どうすれば良いのか困っています。また、元妻の荷物が自宅に大量に残っている状態です。
離婚の際に、夫婦の共有財産を分割するのが財産分与です(民法760条)。共有財産とは、結婚中に夫婦で築いた財産のこと。預金、不動産、株式など、様々なものが含まれます。財産分与は、原則として別居時(婚姻が破綻した時点)の財産を対象とします。今回のケースでは、別居時が婚姻破綻時と判断されています。
裁判所の審判では、別居時の預金1800万円と自宅2500万円を合計した4300万円を折半し、そこから婚姻費用1300万円と追加の財産分与200万円を差し引いた金額があなたの取り分とされました。結果、自宅の持ち分は250分の65となりました。高等裁判所の即時抗告が棄却されたため、この審判は確定しています。
自宅の売却を望まない場合、以下の2つの方法が考えられます。
1. **元妻の持分を買取る:** 元妻が保有する自宅の持分(250分の185)をあなたが買い取ることで、自宅の所有権を完全に取得できます。買取り価格は、不動産鑑定士による評価などを参考に交渉する必要があります。
2. **共有持分に基づく使用料を請求する:** 自宅を共有している状態では、あなたが居住している部分について、元妻から使用料を請求できる可能性があります。この場合、使用料の額は、自宅の評価額、居住面積、相場などを考慮して決定されます。
* **民法760条(財産分与)**: 離婚の際に、夫婦の共有財産を公平に分割する規定です。
* **民法244条(共有物の使用)**: 共有者は、共有物を使用することができます。ただし、他の共有者の利益を害するような使用はできません。
婚姻費用は、生活費として費消されたとみなされ、必ずしも共有財産から差し引かれるとは限りません。今回のケースでは、裁判所が婚姻費用を差し引いた上で、さらに追加の財産分与を認めた点がポイントです。これは、婚姻費用の支払いが、あなたの財産分与の割合を減らす要因になったことを意味します。
元妻との交渉は、弁護士などの専門家に依頼することを強くお勧めします。弁護士は、あなたの権利を保護し、有利な条件で交渉を進めるためのサポートをしてくれます。具体的には、元妻の持分の買取り価格の交渉、使用料請求額の算定、売却時の手続きなど、様々な場面で専門的な知識と経験が役立ちます。
今回のケースのように、財産分与が複雑で、裁判所の判決に納得できない場合は、弁護士に相談することが重要です。弁護士は法律の専門家であり、あなたの権利を保護するため、適切なアドバイスとサポートを提供してくれます。特に、即時抗告が棄却された後では、新たな訴訟を起こすことは困難なため、交渉による解決を目指す必要があります。
* 財産分与は、原則として別居時の共有財産を対象とします。
* 婚姻費用は、必ずしも共有財産から差し引かれるとは限りません。
* 自宅の売却を回避するには、元妻の持分を買取る、または使用料を請求するなどの方法があります。
* 専門家(弁護士)に相談することで、より有利な解決策を得られる可能性があります。
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック