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マイホームの名義は妻、離婚時の財産分与はどうなる?住宅ローンの残債と時価を考慮した計算方法を解説

【背景】
結婚して2年ほど経ち、マイホームを購入しました。家は妻名義で、価格は約3600万円、毎月の住宅ローン返済額は約10万円です。最近、離婚の話になり、財産分与について悩んでいます。まだ役所への届け出はしていません。

【悩み】
離婚した場合、妻名義のマイホームはどのように財産分与されるのでしょうか?具体的にいくら受け取ることができるのか、計算方法が知りたいです。もし、受け取れないのであれば、その理由も知りたいです。

住宅ローンの残債と時価の差額を夫婦で折半

回答と解説

テーマの基礎知識:離婚と財産分与

離婚の際に、夫婦が婚姻中に築いた財産を公平に分割するのが「財産分与」です。 これは法律で定められており(民法760条)、夫婦の共有財産(婚姻中に取得した財産)を対象とします。 マイホームは、多くの場合、共有財産に該当します。 ただし、名義が妻であっても、夫婦が共同で取得した財産であれば、夫にも財産分与の権利があります。

今回のケースへの直接的な回答

ご質問のケースでは、住宅ローン残債と住宅の時価を考慮する必要があります。まず、住宅の時価(現在の市場価値)を不動産会社などに査定してもらう必要があります。 仮に時価が3000万円だとしましょう。 住宅ローンの残債が、2年で約240万円減済していると仮定すると(10万円/月×24ヶ月)、残債は3600万円-240万円=3360万円となります。

時価3000万円から残債3360万円を引くと-360万円となります。これはローンが時価を上回っているため、夫は妻に360万円を支払う必要があります。しかし、実際には、時価と残債の差額を夫婦で折半します。つまり、360万円を2で割って180万円を夫が妻に支払う、もしくは、妻が夫に180万円支払うことになります。

関係する法律や制度

民法760条が財産分与の根拠となります。 この条文では、離婚の際に夫婦の共有財産を分割するよう定めています。 財産分与の具体的な方法は、夫婦間の協議、調停、裁判などによって決定されます。

誤解されがちなポイントの整理

* **名義が妻だからといって、夫に財産分与の権利がないわけではない**:共有財産であれば、名義に関わらず、夫婦で分割します。
* **時価の算定が重要**:不動産の価値は変動するため、正確な時価を把握することが大切です。専門の不動産鑑定士による査定が望ましいです。
* **住宅ローンの残債は重要な要素**:住宅ローンが残っている場合、時価から残債を差し引いた金額を対象に財産分与が行われます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

離婚協議において、財産分与の金額は夫婦間で合意する必要があります。 合意が難しい場合は、家庭裁判所の調停を利用することもできます。 調停が不調に終わった場合は、裁判で争うことになります。 弁護士に相談し、専門家のアドバイスを受けることを強くお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由

財産分与は複雑な問題であり、専門知識が必要です。 特に、高額な不動産が絡む場合は、弁護士や司法書士に相談することが重要です。 彼らは法律的な知識に基づいて、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。 また、不動産の評価額についても、専門家の意見を聞くことで、より正確な判断ができます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

離婚時の財産分与では、マイホームの時価と住宅ローンの残債を考慮し、その差額を夫婦で折半するのが一般的です。 名義がどちらであっても、共有財産であれば財産分与の対象となります。 複雑な問題なので、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。 正確な時価の算定には、不動産鑑定士の意見も重要です。

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