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マンションの面積表示:上塗り基準と内法基準の違いと、どちらを使うべきか徹底解説

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マンションの面積表示には「上塗り基準」と「内法基準」があるそうですが、その違いがよく分かりません。どちらの基準で面積を判断すれば良いのか教えてください。
マンションの専有面積(部屋の面積)の表示方法には、大きく分けて「上塗り基準」と「内法基準」の2種類があります。この違いを理解することは、マンション購入や売買において非常に重要です。
まず「内法基準」とは、壁の中心線(壁の中央を通る仮想の線)を境に面積を計算する方法です。具体的には、各部屋の壁の中心線から内側に測った面積の合計が専有面積となります。これは、部屋を実際に使える面積を表すため、居住者にとって分かりやすい基準と言えるでしょう。
一方、「上塗り基準」は、壁の外側(外壁面)から測った面積を専有面積とする方法です。これは、建物の外形から各戸の専有部分を割り出す際に用いられる基準です。そのため、内法基準と比べて面積が大きくなります。
簡単に言うと、内法基準は「部屋の中だけ」、上塗り基準は「部屋と壁の一部」の面積を計算していると考えてください。
結論から言うと、マンションの専有面積を判断する際に、**原則として「内法基準」を使用するべきです。** 日常生活で実際に使える面積は内法基準に基づいた面積だからです。
マンションの面積表示に関する法律は、主に不動産登記法と宅地建物取引業法が関係します。不動産登記法では、登記簿に記載される面積は、必ずしも内法基準に基づいているとは限りません。過去の慣習などから、上塗り基準で登記されているケースも少なくありません。
宅地建物取引業法では、売買契約において重要事項説明を行う際に、面積の算出方法を明確に説明する義務があります。そのため、売買契約を結ぶ際には、売買契約書に記載されている面積がどちらの基準に基づいているかを必ず確認しましょう。
登記簿に記載されている面積は、必ずしも居住可能な面積と一致するとは限りません。登記簿面積は、過去に上塗り基準で算出されたものがそのまま記載されている場合があるからです。そのため、登記簿面積を鵜呑みにせず、実際に部屋を測量し、内法基準に基づいた面積を確認することが重要です。
マンションを購入する際には、売買契約前に必ず、建築図面を確認し、専有面積の算出方法(内法基準か上塗り基準か)を不動産会社に確認しましょう。また、可能であれば、自分でメジャーなどで実際に部屋の寸法を測り、面積を計算してみるのも良いでしょう。
面積に関するトラブルが発生した場合、不動産鑑定士や弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。特に、売買契約で面積に関するトラブルが発生した場合、専門家のアドバイスを受けることで、適切な解決策を見つけることができます。
マンションの専有面積は、原則として内法基準に基づいて計算されます。しかし、登記簿に記載されている面積は上塗り基準に基づいている可能性があるため、注意が必要です。マンションを購入する際には、必ず面積の算出方法を確認し、必要に応じて専門家に相談しましょう。 実際の居住面積を把握し、トラブルを未然に防ぐことが重要です。
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