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マンション共有持分取得時の不動産取得税控除:50㎡超えの壁と実務的な注意点

【背景】
父と姉がそれぞれ2分の1ずつ所有しているマンションを、私が姉から居住用として購入することになりました。マンションの専有面積は70㎡です。

【悩み】
不動産取得税の計算で「床面積が50㎡以上」という控除要件がありますが、これは共有持分2分の1を取得する場合、固定資産評価額や登記上の床面積の2分の1が50㎡以上でないと控除が適用されないという意味でしょうか?私の場合、70㎡の2分の1は35㎡なので、控除の対象外になるのでしょうか?

控除対象外です。専有面積の2分の1が50㎡未満のため。

1. 不動産取得税と住宅取得控除の基礎知識

不動産取得税とは、不動産を取得した際に課税される税金です(地方税)。住宅取得控除は、一定の要件を満たす住宅を取得した場合に、不動産取得税の一部が控除される制度です。控除を受けるには、いくつかの条件を満たす必要があります。その一つに、「床面積が50㎡以上であること」という要件があります。

2. 今回のケースへの直接的な回答

質問者様のケースでは、マンションの専有面積が70㎡で、その2分の1を取得するため、取得面積は35㎡となります。これは50㎡に満たないため、住宅取得控除の床面積要件を満たしません。よって、不動産取得税の控除は適用されません。

3. 関係する法律や制度

関係する法律は、主に地方税法です。地方税法において、不動産取得税の住宅取得控除の要件が定められています。具体的な控除額や要件は、各都道府県によって異なる場合がありますので、お住まいの地域の税務署に確認することをお勧めします。

4. 誤解されがちなポイントの整理

「床面積50㎡以上」の要件は、取得する不動産の面積ではなく、取得する**持分**にかかわらず、**その不動産自体の床面積**を指します。共有持分を取得する場合でも、その不動産全体の床面積が50㎡以上でなければ控除の対象とはなりません。 固定資産評価額ではなく、登記簿に記載されている専有面積が判断基準となります。

5. 実務的なアドバイスや具体例の紹介

例えば、100㎡のマンションの2分の1を取得する場合、取得面積は50㎡となり、控除の対象となります。しかし、50㎡のマンションの2分の1を取得する場合でも、取得面積は25㎡となり、控除の対象外となります。 取得する面積ではなく、物件全体の面積が重要であることを理解することが大切です。

6. 専門家に相談すべき場合とその理由

不動産取得税の計算は複雑で、個々の状況によって適用されるルールが異なります。控除の適用要件や税額の計算に不安がある場合、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、正確な計算を行い、控除の適用可能性や節税対策についてアドバイスしてくれます。特に、相続や贈与が絡む複雑なケースでは、専門家の助言が不可欠です。

7. まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

不動産取得税の住宅取得控除における「床面積50㎡以上」の要件は、共有持分取得の場合でも、物件全体の床面積が50㎡以上であることを意味します。取得する面積の割合は関係ありません。 控除の適用には、物件全体の面積を確認し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。 ご自身のケースでは、物件全体の面積が70㎡であるにもかかわらず、取得面積が35㎡であるため、残念ながら控除の対象外となります。

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