• Q&A
  • マンション共有者の責任:相続した区分所有権と管理費滞納問題

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

マンション共有者の責任:相続した区分所有権と管理費滞納問題

【背景】
* 親からマンションの区分所有権を相続しました。
* マンションには、養子縁組した親戚が住んでいて、その親戚が管理費を長期間滞納しています。
* 管理組合から管理費の支払いを請求される可能性があります。

【悩み】
マンションの管理費を支払う責任があるのかどうか、また、滞納分を全額支払わなければならないのかどうかが不安です。相続した区分所有権の持ち分に相当する金額だけを支払えばいいのか、それとも連帯責任を問われて全額支払わなければならないのか知りたいです。

相続した区分所有権の持ち分に応じた管理費を支払う責任があります。連帯責任はありません。

回答と解説

テーマの基礎知識:区分所有と管理費

マンションは、複数の個人がそれぞれ一部分の所有権(区分所有権(くぶんしょゆうけん))を持つ建物です。 各区分所有者は、自分の所有する部分だけでなく、共用部分(廊下、エレベーター、外壁など)も共有します。 管理費は、この共用部分の維持管理や修繕に充てる費用です。区分所有法(くぶんしょゆうほう)に基づき、区分所有者は、その所有する区分所有権の割合に応じて管理費を負担する義務を負います。

今回のケースへの直接的な回答

質問者様は、親からマンションの区分所有権を相続されました。そのため、相続した区分所有権の割合に応じた管理費を支払う義務があります。しかし、養子縁組された親戚の滞納分まで支払う義務はありません。連帯責任を負うことはありません。

関係する法律や制度

関係する法律は、主に区分所有法です。区分所有法第23条では、管理費の負担割合について規定されており、所有者間の公平性を担保しています。 また、民法の相続に関する規定も関係します。相続によって、区分所有権とそれに伴う管理費負担義務が質問者様に移転したと解釈されます。

誤解されがちなポイントの整理

よくある誤解として、「一緒に住んでいるから連帯責任がある」という点があります。しかし、区分所有法では、各区分所有者の責任は、それぞれの所有する区分所有権の割合に限定されます。一緒に住んでいても、管理費の支払義務は個別に発生します。 また、滞納している親戚が管理費を支払う意思がない場合でも、質問者様の支払義務は変わりません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

管理組合から請求があった場合は、まず、相続した区分所有権の割合を確認し、それに応じた金額を支払うようにしましょう。 管理組合に、相続による所有権の移転を伝え、今後の管理費の支払方法について相談することも重要です。 請求書には、必ず管理費の算出根拠が記載されているはずです。 不明な点があれば、管理組合に直接確認しましょう。 例えば、100㎡のマンションで、質問者様の区分所有権が全体の10%だとすると、管理費が月額10万円の場合、質問者様の負担は月額1万円となります。

専門家に相談すべき場合とその理由

管理組合との交渉が難航したり、管理費の算出方法に疑問があったりする場合は、弁護士や不動産専門家などに相談することをお勧めします。専門家は、法律的な観点から適切なアドバイスを行い、紛争解決をサポートしてくれます。特に、管理組合が不当な請求をしてきた場合などは、専門家の力を借りることで、自分の権利を守ることができます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 区分所有権の相続により、相続した持ち分に応じた管理費の支払義務が生じます。
* 連帯責任はありません。他の所有者の滞納分を支払う必要はありません。
* 管理組合からの請求には、きちんと対応し、不明な点は質問しましょう。
* 必要に応じて、弁護士や不動産専門家に相談しましょう。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop