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マンション共用部の使用をめぐるトラブルと適切な対応策:隣人との空間利用とトラブル回避方法

【背景】
マンションの5階に住んでいます。角部屋で、隣家との間に1メートル弱のスペースがあります。そこへ子供の自転車、傘立て、ベビーカーなどを置いています。最近、隣家の隣人(4人家族)が、共用部と思われるスペースに掃除機を置くようになり、場所を少しずつこちら側に移動させています。

【悩み】
隣家との間のスペースの使い方は、半分ずつが常識だと思うのですが、隣人が自分のドアの前だけでなく、こちら側のスペースにも掃除機を置くのは、挑発されているように感じます。どのように対処すれば良いのか悩んでいます。

冷静な対話と管理会社への相談が重要です。

マンション共用部の定義と利用規定

マンションの共用部分とは、区分所有者全員が共有して使用する部分のことです。(区分所有法で定義されています)。具体的には、廊下、階段、エレベーター、そして今回のケースのように、各戸の玄関前にある共用廊下部分などが該当します。 これらの共用部分の使用については、マンションの管理規約(マンションを管理運営するためのルール)で定められています。 管理規約には、共用部分の使用制限や禁止事項などが記載されていることが一般的です。 多くの場合、共用部分への私物の放置は制限されているか、禁止されているでしょう。

今回のケースへの対応:隣人との話し合いと管理規約の確認

まず、隣人の方と直接話し合うことが重要です。 感情的にならず、穏やかな言葉で、「共用部分の使用について、少し困っていることがあるので相談させてください」と切り出しましょう。 具体的に、「掃除機を置く場所が少しずつこちら側に移動しているのが気になります。共用部分なので、お互いに使いやすいように配慮したいのですが…」といったように、具体的な状況を伝え、お互いの理解を深めることが大切です。

話し合いがうまくいかない場合、または、話し合いをしても改善が見られない場合は、マンションの管理会社(管理組合)に相談しましょう。管理会社は、管理規約に基づいて、共用部分の使用方法について判断し、適切な対応を取ってくれます。

関係する法律:区分所有法と民法

今回のケースでは、主に区分所有法(マンションの所有形態に関する法律)と民法(私法の基本法)が関係します。区分所有法は、共用部分の管理や使用に関する規定を定めており、管理規約の遵守を促しています。民法は、隣人同士のトラブル(例えば、迷惑行為)に関する規定を含んでおり、必要に応じて、民法に基づいた法的措置を検討することになります。

誤解されがちなポイント:共用部分の「半分」という考え方

隣家との間のスペースが「半分ずつ」という考え方は、必ずしも法的根拠があるわけではありません。 管理規約に明記されている場合を除き、明確な線引きは難しいです。 大切なのは、お互いが気持ちよく生活できるよう、共用部分の使用に配慮することです。

実務的なアドバイス:証拠の確保と冷静な対応

隣人とのトラブルでは、証拠の確保が重要です。 問題が発生した日時、場所、状況などを記録しておきましょう。写真や動画を撮ることも有効です。 ただし、プライバシーに配慮し、相手の許可を得ずに撮影することは避けましょう。 また、感情的な言葉遣いは避け、冷静に、そして事実を伝えるように心がけましょう。

専門家に相談すべき場合

話し合いがうまくいかない場合、管理会社への相談でも解決しない場合、または、法的措置を検討する必要がある場合は、弁護士や不動産管理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律的な観点から適切なアドバイスをしてくれます。

まとめ:共用部分の利用はルールと配慮が大切

マンションでの生活では、共用部分の適切な利用が快適な生活を送る上で非常に重要です。管理規約をよく理解し、隣人とのコミュニケーションを大切にすることで、トラブルを未然に防ぐことができます。 問題が発生した場合は、冷静に対応し、必要に応じて専門家の力を借りることも検討しましょう。 今回のケースでは、まず隣人との話し合い、そして管理会社への相談が最善の解決策となるでしょう。

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