• Q&A
  • マンション建設時の歩道拡幅、土地の提供と今後の手続きについて

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

マンション建設時の歩道拡幅、土地の提供と今後の手続きについて

質問の概要

【背景】

マンション建設時に、道路に面した歩道が拡幅されました。その拡幅部分はマンションの敷地内にある土地です。

【悩み】

デベロッパー(開発業者)が、この拡幅された土地を都に提供しなかったことに不満を感じています。
役所(行政)も土地の提供を指導しなかったこと、土地の買い上げ価格が低いこと、説明会での謝罪がなかったことにも不信感を抱いています。
区分所有者全員の同意が必要な土地の売却手続きの難しさ、一部の区分所有者の反対、そして10年経っても進展がない状況に、今後の手続きや強制収用(国や地方公共団体が、公共の利益のために、正当な補償のもとで、個人の土地などを強制的に取得すること)の可能性について不安を感じています。

全員同意が得られない場合、強制収用は難しいですが、話し合いによる解決が目指されます。今後の手続きと専門家への相談が重要です。

テーマの基礎知識:歩道拡幅と土地の権利

マンション建設に伴う歩道の拡幅は、都市計画や建築基準法(建物の構造や配置などに関するルールを定めた法律)に基づき行われることがあります。
この際、拡幅部分が私有地(個人の所有地)である場合、その土地の権利関係が問題となります。
今回のケースでは、拡幅された歩道がマンションの敷地内にあるため、その土地はマンションの区分所有者全員の共有財産(複数の人が共同で所有する財産)となっている可能性があります。

土地の権利関係を理解することは、今後の手続きを進める上で非常に重要です。
土地の所有形態(単独所有、共有など)によって、売却や利用に関する手続きや必要な同意の範囲が変わってくるからです。

今回のケースへの直接的な回答:全員同意が得られない場合

区分所有者全員の同意が得られない場合、土地の売却は非常に困難になります。
売却には、土地と建物の分離処分を可能にする規約の改正、区分所有者全員の同意、抵当権などの抹消、そして委任状など多くの書類が必要となります。
賃貸に出している人や海外在住者、さらには意見の異なる人がいる場合、全員の同意を得ることは現実的に難しいでしょう。

役所が「お願いするだけ」と言うのは、強制力がないことを示唆しています。
強制収用(土地収用法などに基づき、公共の利益のために土地を強制的に取得すること)は、今回のケースでは非常にハードルが高く、現実的ではありません。
強制収用は、公共性の高い事業(道路、公園など)を行う場合に、やむを得ない場合に限って認められるものです。

関係する法律や制度:区分所有法と都市計画法

今回のケースで関係する主な法律は、以下の通りです。

  • 区分所有法(建物の区分所有等に関する法律):マンションなどの区分所有建物の管理や権利関係を定めています。
    今回のケースでは、土地の共有持分(複数の人で共有している土地に対する権利の割合)に関する規定が関係します。
    区分所有法は、共有部分の管理や処分について、区分所有者の権利と義務を定めています。
  • 都市計画法:都市計画に関する基本的なルールを定めています。
    歩道の拡幅など、都市計画に基づいたインフラ整備に関わる場合があります。
  • 建築基準法:建物の建築に関するルールを定めています。
    建築確認申請(建物を建てる前に、建築基準法に適合しているか確認を受けること)の際に、歩道の拡幅などが考慮されることがあります。

これらの法律に基づいて、土地の権利関係や手続きが進められます。

誤解されがちなポイントの整理:強制収用と売却

今回のケースで誤解されやすいポイントは、強制収用と土地の売却に関するものです。

  • 強制収用:公共性の高い事業のために、国や地方公共団体が土地を強制的に取得することです。
    今回のケースでは、公共事業としての道路整備という側面はありますが、マンションの敷地内の土地であること、そして、全員の同意が得られないからといって直ちに強制収用になるわけではありません。
    強制収用は、正当な補償(土地の価格に見合った対価)を伴うことが前提となります。
  • 土地の売却:区分所有者全員の同意が必要な場合、一人でも反対者がいると売却は非常に難しくなります。
    売却には、複雑な手続きと、時間と労力が必要となります。
    売却が難しい場合、他の方法(賃貸、用途変更など)を検討することもできます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:解決策の模索

全員の同意を得ることが難しい場合でも、いくつかの解決策が考えられます。

  • 区分所有者との交渉:反対している区分所有者と個別に話し合い、理解を得る努力をします。
    売却の必要性や、売却によって得られるメリット(修繕費への充当など)を説明し、納得してもらうことが重要です。
  • 弁護士への相談:専門家である弁護士に相談し、法的アドバイスを受けることは有効な手段です。
    弁護士は、区分所有法や関連する法律に精通しており、適切な手続きや交渉方法をアドバイスしてくれます。
  • 役所との協議:役所と再度協議し、今後の対応について具体的な指示や協力を求めます。
    役所が土地の買い上げを検討する場合もあります。
  • 調停・訴訟:区分所有者間の意見対立が深刻な場合、調停や訴訟も選択肢となります。
    調停は、裁判所が間に入り、話し合いによる解決を目指す手続きです。
    訴訟は、裁判所に判断を求める手続きです。

具体的な解決策は、個々の状況によって異なります。専門家のアドバイスを受けながら、最適な方法を選択することが重要です。

専門家に相談すべき場合とその理由:法的アドバイスの重要性

今回のケースでは、以下の専門家への相談を検討することをお勧めします。

  • 弁護士:区分所有法や不動産関連の法律に精通した弁護士は、法的アドバイスや、交渉のサポートをしてくれます。
    土地の権利関係、売却の手続き、区分所有者との交渉など、幅広い問題に対応できます。
  • 不動産鑑定士:土地の適正な価格を評価してくれます。
    役所との交渉や、区分所有者への説明に役立ちます。
  • 土地家屋調査士:土地の測量や登記に関する専門家です。
    土地の売却に必要な手続きをサポートしてくれます。

専門家への相談は、問題解決への第一歩となります。
専門家の知見を借りることで、よりスムーズに、そして有利に解決を進めることができるでしょう。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回のケースでは、以下の点が重要です。

  • 土地の権利関係の確認:まずは、土地の所有形態(共有持分など)を正確に把握することが重要です。
  • 区分所有者とのコミュニケーション:全員の同意を得るためには、丁寧な説明と、粘り強い交渉が不可欠です。
  • 専門家への相談:弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談し、法的アドバイスや、専門的なサポートを受けることが、問題解決の近道となります。
  • 役所との連携:役所との情報共有を行い、今後の対応について協議することも重要です。

問題解決には時間がかかるかもしれませんが、諦めずに、関係者との協力と専門家のサポートを得ながら、最善の解決策を探っていくことが大切です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop