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マンション相続:固定資産税評価額と売却価格の大きな違い、その理由と注意点

【背景】
相続問題で、弁護士に依頼して遺産調査中です。先日、故人の所有マンションに関する目録が届きました。

【悩み】
個人的に不動産屋に故人のマンションの売却価格を問い合わせたところ、目録に記載されていた固定資産税評価額とかなり差がありました。固定資産評価額と売却価格は、こんなに違うものなのでしょうか?不安です。

固定資産税評価額は税金計算用、売却価格は市場価格です。大きな差は当然です。

マンション相続における固定資産税評価額と売却価格の違い

#### 固定資産税評価額とは?

固定資産税評価額とは、毎年1月1日時点での土地や建物の価格を、税金の計算のために国が定めた価格のことです(固定資産税評価額)。これは、主に税金計算のために使われ、市場価格(実際に売買される価格)とは大きく異なる場合があります。 簡単に言うと、税金を算出するための「目安価格」です。 評価方法は、路線価(土地の価格を路線ごとに設定)や基準価格(建物の価格を種類や築年数などで設定)などを用いて算出されます。 そのため、市場の需給状況(需要と供給のバランス)や建物の状態などはあまり考慮されていません。

#### 売却価格とは?

一方、売却価格は、実際にマンションが売買される際の価格です。これは市場価格とも呼ばれ、需要と供給のバランス、建物の築年数、状態、設備、立地、周辺環境など、様々な要素によって大きく変動します。 人気のあるエリアにある築浅のマンションであれば、評価額を大きく上回る価格で売買されることも珍しくありません。逆に、築年数が古く、修繕が必要なマンションであれば、評価額を下回る価格になることもあります。

#### 今回のケースへの直接的な回答

質問者様のケースでは、固定資産税評価額と不動産屋から提示された売却価格に大きな差があるとのことですが、これは全く普通のことです。固定資産税評価額は税金計算のための価格であり、市場価格を反映しているわけではありません。売却価格は、市場の状況やマンションの具体的な条件によって決定されるため、評価額と大きく異なるのは当然と言えるでしょう。

#### 関連する法律や制度

固定資産税評価額の算定は、地方税法に基づいて行われます。 売買価格については、特に法律で定められた価格はありません。 自由な売買契約に基づいて決定されます。

#### 誤解されがちなポイントの整理

固定資産税評価額は、マンションの「本当の価値」を表しているわけではない、という点を理解することが重要です。 それは税金計算のための便宜的な価格にすぎません。 売買価格こそが、市場におけるマンションの価値を反映した価格と言えます。

#### 実務的なアドバイスや具体例の紹介

例えば、築20年のマンションで、固定資産税評価額が2000万円だったとします。しかし、立地条件が悪かったり、老朽化が進んでいる場合、実際の売却価格は1500万円程度になるかもしれません。逆に、駅近で人気の高いマンションであれば、3000万円以上の価格で売却できる可能性もあります。 不動産会社に査定を依頼し、複数の会社から意見を聞くことで、より現実的な売却価格を把握することができます。

#### 専門家に相談すべき場合とその理由

相続手続きは複雑なため、専門家に相談することをお勧めします。特に、相続税の申告や遺産分割協議などでは、税理士や弁護士などの専門家のアドバイスが不可欠です。 不動産の売却についても、不動産会社だけでなく、弁護士に相談することで、より安全に手続きを進めることができます。

#### まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

固定資産税評価額は税金計算のための価格であり、売買価格とは異なることを理解することが重要です。 マンションの売却価格を正確に知りたい場合は、複数の不動産会社に査定を依頼し、市場価格を把握する必要があります。 相続手続きは複雑なため、専門家のアドバイスを受けることを強くお勧めします。

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