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マンション規約における共有部分の所有者:区分所有者との関係を徹底解説!

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この記述の意味が分からず、どういう状態を指しているのか、またどのような場合にそう定められるのかを知りたいです。共有部分の所有権と、区分所有者の関係性がよく理解できていません。
マンションは、個々の居住スペース(専有部分)と、共用廊下やエレベーター、敷地など(共有部分)で構成されています。 区分所有法(区分所有建物の所有者及び管理に関する法律)では、各区分所有者は自分の専有部分の所有権と共に、共有部分の共有持分(共有権)を有すると定めています。 つまり、マンションに住む全員が共有部分の所有者なのです。 しかし、共有部分の管理・修繕は、全員で行うのは現実的ではありません。そこで、管理組合が設立され、区分所有者全員で運営されます。
「共有部分の所有者と定められた区分所有者」とは、一見矛盾する表現のように見えますが、所有権そのものを特定の区分所有者に限定するという意味ではありません。 これは、管理運営上の責任を特定の区分所有者に委任(委託)している、もしくは規約上で特定の区分所有者に管理責任を負わせる役割を規定していることを意味します。 例えば、駐車場の管理を特定の区分所有者に任せる場合などに、このような表現が使われることがあります。 所有権は変わりません。あくまで管理責任の所在を明確にしているのです。
この件に関わる主要な法律は、区分所有法です。 区分所有法は、共有部分の管理について、区分所有者全員の合意に基づいて行われるべきことを定めています。 しかし、現実的な管理運営のため、マンション管理規約(規約)で、管理組合の運営方法や、特定の区分所有者への役割分担などを定めることが認められています。 「共有部分の所有者と定められた区分所有者」という記述は、この規約の中で、特定の区分所有者に管理責任を負わせる役割を定めている場合に見られる表現です。
「共有部分の所有者と定められた区分所有者」と聞いて、共有部分の所有権自体がその区分所有者に移転したと誤解する人がいます。 しかし、これは大きな誤解です。 共有部分の所有権は、区分所有者全員に共有されています。 規約で定められているのは、あくまで管理責任や管理運営に関する役割分担であり、所有権の移転ではありません。
例えば、植栽の管理を特定の区分所有者に委託し、その費用を管理費から支出する場合、「共有部分(植栽)の所有者と定められた区分所有者」という表現が使われるかもしれません。 これは、その区分所有者が植栽の管理責任を負うことを意味し、所有権が移転するわけではありません。 また、共有部分の修繕工事の際に、特定の区分所有者が工事の監督責任を負う場合にも、同様の表現が使われる可能性があります。
規約の内容が複雑で理解できない場合、または規約に記載された内容と実際の管理運営に矛盾があると感じた場合は、弁護士や不動産専門家などに相談することをお勧めします。 専門家は、規約の解釈や、管理組合との交渉において適切なアドバイスをしてくれます。 特に、管理責任の範囲や責任の所在について不明瞭な点がある場合は、専門家の助言が必要となるでしょう。
マンションの共有部分は、区分所有者全員が共有します。 「共有部分の所有者と定められた区分所有者」という表現は、所有権の移転ではなく、管理責任や役割分担を明確に示すための規約上の表現です。 規約の内容が不明な点がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。 区分所有法とマンション管理規約を理解することで、マンション生活におけるトラブルを回避し、円滑な共同生活を送ることができます。
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