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マンション3区分管理組合と駐車場収入:住宅管理組合の会計処理は適切か?徹底解説
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駐車場収入は、住宅管理組合の会計で処理して良いのでしょうか?管理会社は「住宅で使用しているから問題ない」と言っていますが、本当に大丈夫なのか不安です。管理規約には具体的な記載がないため、正しい処理方法がわかりません。できれば、このまま住宅管理組合の収入として扱いたいと思っています。
マンションを複数の区分(このケースでは住宅、店舗、全体)で管理する形態を「区分管理」と言います。それぞれの区分には独自の管理組合があり、独自の規約と会計を持ちます。しかし、建物全体に関わる部分(共用部分)の管理は、通常、全体管理組合が行います。共用部分とは、例えば、エントランス、廊下、外壁、そして多くの場合、駐車場なども含まれます。
各区分管理組合は、それぞれの区分に属する専有部分(個々の住戸や店舗)と、その区分に関連する共用部分の管理・維持を行います。しかし、全体管理組合は、全ての区分に共通する共用部分の管理、維持、修繕を担います。
質問者様のマンションでは、駐車場が全体管理組合の規約上の共用部分であると判明しています。そのため、駐車場収入は住宅管理組合ではなく、全体管理組合の収入として処理されるべきです。管理会社の意見は、法律や会計処理の観点からは適切ではありません。
マンションの管理に関する法律は、主に区分所有法(民法の特則)に基づきます。区分所有法では、共用部分の管理・維持に関する規定が定められており、共用部分の維持管理費用は、区分所有者全員で負担する必要があります。駐車場収入が共用部分に由来する収入であれば、その収入も全体管理組合が管理し、共用部分の維持管理費用に充てるのが適切です。
「住宅で使用しているから問題ない」という管理会社の意見は、共用部分の概念と会計処理の原則を混同している可能性があります。駐車場が物理的に住宅の近くに位置していても、それが全体管理組合の規約で共用部分と定められているならば、その収入は全体管理組合に帰属します。
現状を修正するには、まず全体管理組合の規約を確認し、駐車場が確かに共用部分と規定されていることを確認します。次に、住宅管理組合と全体管理組合で協議し、過去の駐車場収入の処理について調整を行う必要があります。過去の会計処理を修正し、適切な会計処理を今後行うための手順を定める必要があります。
管理規約が複雑であったり、過去の会計処理に問題があったりする場合、弁護士やマンション管理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律的な観点から適切なアドバイスを行い、紛争の予防や解決に役立ちます。特に、過去の会計処理の修正や、管理組合間の意見調整が困難な場合は、専門家の介入が有効です。
全体管理組合の規約で共用部分と定められている駐車場の収入は、全体管理組合の会計で処理する必要があります。管理会社の意見は法律や会計処理の原則に反しており、現状の処理方法を見直す必要があります。専門家の助言を得ながら、管理組合間で協議し、適切な会計処理を行うことが重要です。 過去の会計処理の修正が必要となる可能性も考慮し、早めの対応を心がけましょう。
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