メーター改ざん車とは?基礎知識を整理
車のメーター改ざんとは、車の走行距離を示すメーターの表示を意図的に変更する行為のことです。これは、車の価値を不当に高く見せかけるために行われることが多く、消費者を欺く悪質な行為です。
メーター改ざんがなぜ問題なのか?
車の走行距離は、車の状態や寿命を判断する上で非常に重要な情報です。走行距離が多い車は、一般的に部品の劣化が進み、修理や交換が必要になる可能性が高くなります。メーター改ざんによって、消費者は実際の走行距離よりも短い距離の車を購入することになり、結果的に不当な価格で車を買わされることになります。
今回のケースで何が起きたのか?
今回のケースでは、購入した車の走行距離が、実際よりも11万キロも少なく表示されていました。これは、販売店が意図的にメーターを改ざんしたか、もしくは改ざんされた車であることを知りながら販売した可能性があります。
今回のケースへの直接的な回答:販売店との交渉術
まず、落ち着いて対応しましょう。感情的にならず、冷静に事実を整理し、証拠をしっかりと準備することが重要です。
ステップ1:証拠の収集
今回のケースでは、すでにメーター改ざんの疑いがあることが判明していますが、さらに確実な証拠を揃えることが重要です。具体的には、以下のものを集めましょう。
- 購入時の契約書
- 車の整備記録簿(走行距離の記載があるもの)
- (財)日本自動車査定協会の鑑定書
- オークションの出品記録(もしあれば)
ステップ2:販売店への連絡と交渉
証拠を揃えたら、販売店に連絡し、メーター改ざんの事実を伝えます。この際、口頭だけでなく、書面(内容証明郵便)で通知することが重要です。内容証明郵便は、いつ、どのような内容の文書を誰が誰に送ったかを証明するもので、後々のトラブルになった際の証拠となります。
内容証明郵便には、以下の内容を記載しましょう。
- 購入した車の詳細(車種、年式、車台番号など)
- メーター改ざんの事実
- 購入金額と損害額(車の価値が下がった分など)
- 返金や修理など、求める具体的な対応
- 回答期限
ステップ3:販売店の対応に応じた対応
販売店の対応は、大きく分けて2つのパターンが考えられます。
- 販売店がメーター改ざんを認めた場合:誠意ある対応をしてくれる可能性が高いです。返金、修理、または代替車の提供など、具体的な解決策について話し合いましょう。
- 販売店がメーター改ざんを認めない場合:交渉が決裂する可能性があります。この場合は、専門家(弁護士)に相談し、法的手段を検討する必要があります。
関係する法律や制度:消費者を守る法律たち
今回のケースで関係する可能性のある法律や制度について解説します。
1. 詐欺罪
販売店がメーター改ざんを意図的に行い、消費者を騙して車を販売した場合、詐欺罪(刑法246条)が成立する可能性があります。詐欺罪が成立すれば、刑事罰が科せられる可能性があります。
2. 契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)
民法には、契約不適合責任というものがあります。これは、売買契約において、引き渡された物が契約内容に適合しない場合、売主が買主に対して負う責任です。今回のケースでは、メーター改ざん車は、契約内容(走行距離)に適合しないため、契約不適合責任を追及できる可能性があります。
買主は、売主に対して、修理、代替品の提供、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除などを行うことができます。
3. 特定商取引法
販売方法によっては、特定商取引法(特定商取引に関する法律)が適用される場合があります。例えば、訪問販売や通信販売の場合、クーリングオフ制度が適用される可能性があります。
誤解されがちなポイント:注意すべき点
メーター改ざんに関する誤解や、注意すべきポイントを整理します。
1. 走行距離計の表示だけが全てではない
走行距離は、車の状態を判断する上で重要な要素ですが、全てではありません。車の使用状況、メンテナンスの状況、保管状況など、様々な要因が車の状態に影響します。
2. 契約書の内容確認
購入時の契約書には、車の状態に関する記載があるはずです。メーター改ざんに関する記載や、免責事項(責任を負わないという内容)がないか、しっかりと確認しましょう。
3. 2年間の使用による影響
2年間車を使用していた場合、全額返金が難しい可能性があります。しかし、メーター改ざんによって車の価値が下がった分については、損害賠償請求できる可能性があります。
実務的なアドバイスと具体例:交渉を有利に進めるには
具体的な交渉術や、役立つ情報を提供します。
1. 弁護士への相談
販売店との交渉がうまくいかない場合や、法的手段を検討する場合は、弁護士に相談しましょう。弁護士は、法的観点から的確なアドバイスをしてくれ、交渉を代行してくれます。
2. 消費者センターの活用
消費者センターは、消費者のトラブルに関する相談を受け付けています。無料で相談でき、解決のためのアドバイスや、場合によっては販売店との交渉を支援してくれます。
3. 証拠の保全
交渉や裁判に備えて、証拠をしっかりと保全しておきましょう。写真、動画、メールのやり取り、録音データなど、あらゆる証拠が役立ちます。
4. 専門家の意見
車の専門家(自動車整備士など)に、車の状態や、メーター改ざんによる影響について意見を聞くことも有効です。専門家の意見は、交渉や裁判の際に、説得力のある証拠となります。
具体例:交渉の進め方
以下は、販売店との交渉の進め方の例です。
- ステップ1:内容証明郵便で、メーター改ざんの事実と、求める対応(返金、修理など)を通知する。
- ステップ2:販売店から回答があった場合は、その内容に応じて、追加の交渉を行う。
- ステップ3:交渉が決裂した場合は、弁護士に相談し、法的手段を検討する。
専門家に相談すべき場合とその理由:頼れるプロたち
以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 交渉がうまくいかない場合:弁護士に相談し、法的手段を検討しましょう。
- 損害額が大きくなる場合:弁護士に相談し、適切な損害賠償請求を行いましょう。
- 販売店がメーター改ざんを認めない場合:弁護士に相談し、証拠の収集や、裁判の手続きについてアドバイスを受けましょう。
相談する専門家
- 弁護士:法的アドバイス、交渉の代行、裁判手続き
- 行政書士:内容証明郵便の作成
- 自動車整備士:車の状態に関する専門的な意見
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回のケースの重要ポイントをまとめます。
- メーター改ざん車を購入した場合、販売店に対して、損害賠償請求や契約解除を求めることができます。
- 証拠をしっかりと収集し、販売店との交渉を行いましょう。
- 交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談しましょう。
- 消費者センターも、相談できる窓口の一つです。
今回の件が、少しでも良い方向へ進むことを願っています。

