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一酸化炭素(CO)の電子式と極性:共有結合と電荷の謎を解き明かす

【背景】
化学の授業で一酸化炭素(CO)の電子式を習いました。式の中にプラスとマイナスの記号がついていて、それが極性(分子の電荷の偏り)を表しているのかな?と思いました。

【悩み】
共有結合(原子同士が電子を共有して結合すること)では、閉殻(最外殻電子が安定な状態になること)のために、酸素原子(O)も炭素原子(C)も陽子の数より多くの電子を取り込むはずですよね。だとしたら、OもCもマイナスになるんじゃないかと思って混乱しています。一酸化炭素の電子式と極性の関係について、詳しく教えてください!

一酸化炭素は極性分子で、酸素原子が部分的に負、炭素原子が部分的に正の電荷を持っています。

回答と解説

一酸化炭素(CO)の基礎知識

一酸化炭素(CO)は、炭素原子(C)と酸素原子(O)が共有結合で結びついた、非常に単純な分子です。 酸素原子は6個、炭素原子は4個の価電子(最外殻電子)を持ちます。共有結合では、原子同士が価電子を共有することで、それぞれの原子が安定した電子配置(オクテット則:最外殻電子が8個になる状態)を達成しようとします。

今回のケースへの直接的な回答

質問者さんの疑問は、COの電子式におけるプラスとマイナスの記号と、共有結合における電子の動きに関するものです。COの電子式では、酸素原子の方が炭素原子よりも電気陰性度(原子核が電子を引きつける力)が強いため、共有電子対(2つの原子で共有されている電子対)が酸素原子側に偏っています。このため、酸素原子は部分的に負の電荷(δ-)を、炭素原子は部分的に正の電荷(δ+)を持つことになります。この部分的な電荷の偏りが、分子の極性をもたらします。 しかし、これは酸素や炭素原子がそれぞれイオン(プラスやマイナスに帯電した原子)になったという意味ではありません。

関係する法律や制度

このテーマには、直接的に関係する法律や制度はありません。

誤解されがちなポイントの整理

誤解されやすいのは、「共有結合だから、両方の原子がマイナスになる」という点です。共有結合は、電子を共有することで安定した状態になる結合です。しかし、共有する電子は必ずしも均等に共有されるとは限りません。電気陰性度の差によって、電子はより電気陰性度の高い原子側に偏って存在します。COの場合、酸素の方が電気陰性度が高いため、電子は酸素側に偏り、部分的な電荷が生じます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

COの電子式を描く際には、まず炭素と酸素が三重結合(3組の電子対を共有)していることを理解することが重要です。そして、酸素の方が電気陰性度が高いことを考慮し、共有電子対を酸素側に少し寄せて描くことで、分子の極性を表現します。 例えば、炭素と酸素を結ぶ3本の結合線のうち、1本を酸素側に少し寄せて書くことで、部分的な電荷の偏りを視覚的に表現できます。

専門家に相談すべき場合とその理由

一般的には、専門家に相談する必要はありません。しかし、より高度な量子化学的な計算や、COの反応性に関する深い理解が必要な場合は、化学の専門家(大学教授や研究者など)に相談すると良いでしょう。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

一酸化炭素(CO)は、酸素と炭素の電気陰性度の差によって極性を持つ分子です。共有結合においても、電子は必ずしも均等に共有されるわけではなく、電気陰性度の高い原子側に偏るため、部分的な電荷が生じます。これは、イオン結合とは異なる現象です。COの電子式を描く際には、この電気陰性度の差を考慮することが重要です。

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