固定資産税滞納って何? 基本的な知識を整理
固定資産税は、土地や建物などの固定資産を持っている人が、その固定資産の価値に応じて納める税金です。毎年1月1日時点での所有者に対して課税され、通常は年4回に分けて納付します。この税金を滞納すると、様々な問題が発生する可能性があります。
今回のケースのように、不動産を売却する際に固定資産税の滞納が発覚することは珍しくありません。売主(※今回の場合は親戚)が税金を払っていない状態だと、買主や売買の手続きに影響が出ることもあります。
今回のケースへの直接的な回答
親戚が固定資産税を滞納している不動産を売却する際、売却代金で未払い分の税金を支払う予定であれば、売買自体が直ちに問題になるわけではありません。しかし、いくつか注意すべき点があります。
まず、売買契約時に、固定資産税の精算方法を明確にしておくことが重要です。売主が税金を支払うこと、その金額、支払いのタイミングなどを契約書に明記することで、後々のトラブルを防ぐことができます。
次に、売買手続きがスムーズに進むように、関係者間で連携を取ることが大切です。売主、買主、不動産業者、司法書士(※)などが協力し、税金の支払いに関する手続きを進める必要があります。
今回のケースでは、売却代金から固定資産税を支払うことで解決できる見込みですが、万が一、売却代金だけでは税金を全額支払えない場合は、他の資産を売却するなどして、税金を納める必要があります。
※司法書士:不動産登記や会社登記などの手続きを専門とする法律家。
関係する法律や制度:固定資産税と滞納した場合の影響
固定資産税に関する法律としては、「地方税法」が重要です。この法律には、固定資産税の課税対象、税額の計算方法、納付方法、滞納した場合の措置などが定められています。
固定資産税を滞納すると、まず「督促状」が送付されます。それでも支払わない場合は、延滞金が発生します。延滞金は、滞納した期間に応じて加算され、最終的な支払額を増加させます。
さらに滞納が続くと、市町村などの自治体は、滞納者の財産を差し押さえることができます。差し押さえられた財産は公売にかけられ、その売却代金から滞納している税金が支払われます。不動産が差し押さえられると、所有者はその不動産を自由に利用したり、売却したりすることができなくなります。
今回のケースでは、売却代金で固定資産税を支払う予定なので、差し押さえなどの事態には至らない可能性が高いですが、滞納期間が長かったり、未納額が高額だったりする場合は、注意が必要です。
誤解されがちなポイント:売主に問題なければ買主も大丈夫?
固定資産税の滞納は、売主だけでなく、買主にも影響を与える可能性があります。よくある誤解として、「売主が税金を払うから、買主には関係ない」というものがありますが、これは必ずしも正しいとは言えません。
例えば、売主が固定資産税を滞納したまま不動産を売却した場合、買主がその事実を知らずに購入してしまうことがあります。この場合、買主は、売主の滞納した固定資産税を代わりに支払わなければならない可能性があります。
また、固定資産税の未払いが原因で、不動産の所有権移転登記(※)がスムーズに進まないこともあります。登記が完了しないと、買主は法的にその不動産の所有者として認められず、様々な不利益を被る可能性があります。
このように、固定資産税の滞納は、売主だけでなく、買主にも影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
※所有権移転登記:不動産の所有者を変更する手続き。
実務的なアドバイス:売買を安全に進めるために
不動産の売買を安全に進めるためには、以下の点に注意しましょう。
- 固定資産税の確認:売買前に、売主が固定資産税をきちんと納付しているか確認しましょう。固定資産税の納税通知書や、役所で発行される「固定資産評価証明書」などで確認できます。
- 売買契約書の確認:売買契約書には、固定資産税の精算方法を明確に記載しましょう。売主が未払い分を支払うこと、その金額、支払いのタイミングなどを具体的に明記します。
- 司法書士への相談:不動産売買には専門的な知識が必要となるため、司法書士に相談することをおすすめします。司法書士は、登記手続きだけでなく、契約書の作成や、税金に関するアドバイスもしてくれます。
- 不動産業者との連携:不動産業者は、売買手続きの専門家です。固定資産税に関する問題についても、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。信頼できる不動産業者を選び、積極的に相談しましょう。
専門家に相談すべき場合とその理由
以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 固定資産税の滞納額が高額な場合:滞納額が高額な場合、売却代金だけでは税金を全額支払えない可能性があります。税理士や弁護士に相談し、今後の対応についてアドバイスを受けると良いでしょう。
- 複雑な事情がある場合:相続や離婚などが絡んでおり、権利関係が複雑になっている場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
- 売買契約に関して不安がある場合:売買契約の内容について理解できない点や、不安な点がある場合は、司法書士や弁護士に相談し、アドバイスを受けましょう。
専門家は、それぞれの専門知識を活かして、あなたの問題を解決するためのサポートをしてくれます。一人で悩まず、専門家の力を借りることも検討しましょう。
まとめ:固定資産税滞納問題を乗り越えるために
今回のケースでは、売却代金で固定資産税を支払う予定であれば、売買自体が直ちに問題になるわけではありません。しかし、買主が不利益を被らないように、以下の点に注意しましょう。
- 固定資産税の納付状況を確認する
- 売買契約書で固定資産税の精算方法を明確にする
- 司法書士などの専門家に相談する
これらの対策を講じることで、安心して不動産売買を進めることができます。固定資産税の滞納は、売主だけでなく、買主にも影響を与える可能性があるため、注意深く対応することが重要です。
親戚の方には、売買手続きをスムーズに進めるために、積極的に情報開示し、協力するように促しましょう。

