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不動産登記の公信力と対抗力:売買契約書との関係と実務的な活用例

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不動産登記に公信力がないとされる一方で、対抗力があると聞きました。この「公信力」と「対抗力」の違いがよく分かりません。具体的にどのような場面で対抗力が働くのか、また、裁判になった場合、登記簿の内容が優先されないということは、登記簿は全く役に立たないものなのでしょうか?
まず、不動産登記(不動産の所有者や権利関係を公的に記録する制度)について、重要な概念である「公信力」と「対抗力」を理解しましょう。
「公信力」とは、登記された内容が真実であると推定される力のことです。例えば、戸籍には公信力があり、戸籍に記載されていることが真実であると仮定して手続きが進められます。しかし、不動産登記にはこの公信力はありません。登記された内容が必ずしも真実を反映しているとは限らないのです。悪意のある不正登記(不正な手段で登記を行うこと)の可能性も存在するためです。
一方、「対抗力」とは、第三者に対して自分の権利を主張できる力のことです。不動産登記においては、登記をされた者には、登記されていない者に対して、その権利を主張できる対抗力があります。つまり、登記によって自分の権利を確実に保護できるということです。公信力がないからといって、対抗力がなくなるわけではありません。
質問者様は、売買契約書と不動産登記の内容が食い違ったらどうなるのか、不安に思われています。
結論から言うと、不動産の所有権を取得するには、売買契約を締結するだけでなく、所有権移転登記(所有権を移転することを登記簿に記録すること)を行う必要があります。 売買契約書だけでは、第三者に対して所有権を主張することはできません。対抗力を持つためには、登記が必須なのです。
仮に、売買契約書は存在するものの、所有権移転登記がされていない状態だと、第三者(例えば、別の買い手)が先に登記を行った場合、その第三者が所有権を主張できる可能性があります。
不動産登記に関する法律は、不動産登記法です。この法律に基づき、不動産の所有権や抵当権などの権利関係が登記簿に記録されます。登記簿は、不動産取引の安全性を確保するために重要な役割を果たしています。
不動産登記に公信力がないからといって、登記自体が無効になるわけではありません。登記は、権利関係を明確にする上で重要な役割を果たし、対抗力を有します。裁判においても、登記の内容は重要な証拠となります。ただし、登記の内容に虚偽や不正があった場合は、その点について争うことができます。
不動産を購入する際には、売買契約を締結した後、速やかに所有権移転登記を行うことが非常に重要です。登記を怠ると、後からトラブルに巻き込まれる可能性があります。
不動産の権利関係が複雑な場合、または登記に関するトラブルが発生した場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスをしてくれます。
不動産登記は、公信力はないものの、対抗力を有し、不動産取引において非常に重要な役割を果たします。所有権を確実に取得するためには、売買契約だけでなく、所有権移転登記を行うことが必須です。複雑なケースやトラブル発生時は、専門家への相談を検討しましょう。 登記は、あなたの権利を守るための重要な手続きです。
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