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不動産登記法「登記の効力」徹底解説:共有持分の放棄と権利推定力の関係

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テキストによると、登記には対抗力はあるが公信力はないとあります。これは理解できました。しかし、登記には権利推定力があり、その事例として、共有土地の持分放棄に関する登記申請が受理されないという説明が理解できません。民法255条の規定との関係性、そして権利推定力との関連性が分かりません。民法255条は強行規定なのでしょうか?
不動産登記とは、不動産に関する権利関係を公的に記録する制度です(登記簿に記録されます)。この登記には、いくつかの重要な効力があります。
まず、「対抗力」とは、登記によって権利を主張できる効力です。例えば、土地の所有権を登記した者は、その登記に基づいて、第三者に対して所有権を主張できます。
次に「公信力」とは、登記の内容が真実であると信じるべきという効力です。しかし、日本の不動産登記には公信力はありません。登記の内容が真実とは限らないため、登記されている内容を鵜呑みにせず、裏付け調査が必要となる場合があります。
そして「権利推定力」とは、登記されている内容通りに権利関係が存在すると推定される効力です。あくまで「推定」であり、必ずしも登記の内容が真実であるとは限りません。しかし、登記の内容と異なることを主張するには、相当の証拠が必要となります。
民法255条は、「共有者の一人が、その持分を放棄したときは、その持分は、他の共有者に帰属する」と規定しています。この条文は、共有者の合意なく一方的に持分を放棄できることを定めています。しかし、この条文は強行規定です。強行規定とは、当事者の合意によって変更できない規定のことです。
つまり、共有者が自分の持分を放棄したとしても、その放棄は、他の共有者全員の合意がなければ、法律上有効とはみなされません。
質問にある事例では、AとBが共有する土地について、Aが自分の持分をCに放棄し、その登記を申請したとします。しかし、この登記は受理されません。なぜなら、民法255条が強行規定であるため、Aの一方的な持分放棄は、Bの合意がない限り、法律上有効ではないからです。
登記官は、法律に反する登記を申請された場合、その登記を受理する義務はありません。この事例では、Aの一方的な持分放棄は、Bの権利を侵害する可能性があるため、登記官は登記を受理しません。
この事例は、登記の「権利推定力」と深く関わっています。仮に、Aの持分放棄の登記が受理され、登記簿にCがAの持分を取得したと記録されたとします。この場合、登記簿に基づいて、CがAの持分を取得したと推定されます。しかし、それは民法255条に反する違法な登記です。
権利推定力は、登記の内容が真実であることを保証するものではありません。あくまで、登記の内容通りに権利関係が存在すると推定されるというだけです。そのため、違法な登記であっても、一時的に権利推定力が働く可能性があります。しかし、その違法な登記は、後に取り消される可能性が高いです。
登記の権利推定力は、登記の内容が絶対的に正しいことを意味するものではありません。あくまで、登記の内容と異なることを主張するには、相当の証拠が必要となるということです。
共有地の持分を移転する場合、必ず他の共有者の同意を得る必要があります。同意を得ずに一方的に持分を移転しようとすると、法律上のトラブルに巻き込まれる可能性があります。不動産に関する取引は、専門家である司法書士や弁護士に相談することが重要です。
不動産登記に関する手続きは複雑で、専門知識が必要です。少しでも疑問点があれば、司法書士や弁護士に相談しましょう。特に、共有地の持分に関する取引では、トラブルを避けるためにも、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
今回の事例は、民法255条の強行規定と登記の権利推定力の関係性を理解する上で重要なポイントです。共有地の持分放棄は、他の共有者の同意なしにはできません。不動産取引は専門家の力を借り、慎重に進めるべきです。
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