不動産３人共有！賃貸収入の青色申告と控除の疑問を徹底解説！

【背景】
マンションを３人で共同購入し、賃貸経営をしています。私は青色申告（※確定申告において、事業所得や不動産所得などを申告する際に、白色申告ではなく青色申告を選択することで、税制上の優遇措置を受けることができる制度）をしていますが、他の２人はしていません。

【悩み】
賃貸収入の確定申告について、どのように計算し、申告すれば良いのか分かりません。特に、青色申告控除（※青色申告を選択した個人事業主などが受けられる税額控除）の適用について、３人それぞれにどのように適用されるのかが不安です。

物件全体の収入から持分に応じた配分を行い、それぞれが確定申告。青色申告者は控除あり、無申告者はなし。

回答と解説

不動産所得の計算方法

まず、不動産所得の計算方法の基本を理解しましょう。これは、物件全体の賃貸収入から必要経費（※家賃収入を得るために必要となる費用。例えば、修繕費、管理費、固定資産税、減価償却費など）を差し引くことで算出されます。この必要経費は、共有者全員で負担する費用と、個別に負担する費用に分けられます。例えば、修繕費などは共有者全員で負担する必要経費となります。

３人共有物件における所得の配分

３人で共有している場合、物件全体の賃貸収入から必要経費を差し引いた後の「純粋な利益」を、それぞれの持分比率で配分します。例えば、３人がそれぞれ1/3ずつ所有していれば、純利益の1/3ずつがそれぞれの不動産所得となります。この配分された所得額が、個々の確定申告の対象となります。

青色申告と控除の適用

青色申告をしているあなたは、青色申告特別控除（※青色申告を選択した個人事業主などが受けられる税額控除。65万円または10万円の控除が受けられる）を受けることができます。これは、あなたの所得額から直接差し引かれるため、税負担を軽減する効果があります。一方、青色申告をしていない他の２人は、この控除を受けることはできません。

関係する法律・制度

このケースでは、主に所得税法が関係します。所得税法では、不動産所得の計算方法や青色申告の要件、控除の適用などが規定されています。

誤解されがちなポイント

よくある誤解として、「共有者全員が青色申告をしなければならない」という考えがあります。しかし、これは誤りです。共有者それぞれが個別に青色申告を選択するかどうかを決定できます。

実務的なアドバイスと具体例

例えば、年間賃貸収入が180万円、必要経費が30万円の場合、純利益は150万円です。３人がそれぞれ1/3ずつ所有していれば、個々の不動産所得は50万円となります。青色申告をしているあなたは、65万円または10万円の控除を受けることができますが、他の２人は控除を受けることができません。

専門家に相談すべき場合

不動産所得の計算や確定申告は、複雑な場合があります。特に、複数の共有者がいる場合や、高額な不動産を所有している場合は、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、最適な申告方法をアドバイスし、税負担の軽減に役立ちます。

まとめ

３人共有の不動産からの賃貸収入は、物件全体の収入から必要経費を差し引き、持分に応じて配分し、それぞれが個別に確定申告を行います。青色申告をしている人は青色申告特別控除を受けられますが、していない人は受けられません。複雑な場合は、専門家への相談を検討しましょう。正確な申告を行い、税務上のリスクを回避することが重要です。