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両親からの「家をあげる」という口約束、相続はどうなる?弟との間で揉めないための解決策を解説

【背景】
・両親が他界し、実家を相続することになりました。
・生前、母親から「この家はあなたにあげる」と言われていました。
・弟夫婦が新築する際、両親が土地購入と融資をしました。その際、母親から「この家はあなたにあげる」と言われました。
・母親の死後、父親の介護を7年間行い、最期まで看病しました。
・弟は実家から近い場所に住んでいますが、父親の介護にはほとんど関わっていませんでした。

【悩み】
・母親の生前の言葉を信じ、実家を自分のものにしたいと考えています。
・弟と相続について話し合う必要があり、揉める可能性を懸念しています。
・母親の口約束に法的効力があるのか疑問に思っています。
・弟との関係を悪化させずに、円満に相続を進めたいと思っています。

母親の口約束だけでは法的効力は低いですが、相続の話し合いで考慮される可能性はあります。
弟との関係性を考慮し、専門家のアドバイスを受けながら、円満な解決を目指しましょう。

この記事のポイント

  • 母親の口約束は、遺言書がない場合、法的効力は低い。
  • 相続では、遺言書の有無だけでなく、生前の言動や家族間の関係性も考慮される場合がある。
  • 専門家(弁護士・行政書士)に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要。
  • 弟との話し合いでは、感情的にならず、冷静に事実を共有し、お互いの希望を伝え合う。

テーマの基礎知識:相続と遺言について

相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産(プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれます)を、配偶者や子供などの親族が引き継ぐことです。
この財産を引き継ぐ権利を持つ人を「相続人」と呼びます。
相続は、民法という法律に基づいて行われます。

相続の方法には、大きく分けて2つのパターンがあります。
1つは、故人が生前に遺言書を作成していた場合です。
遺言書には、誰にどの財産を相続させるか、故人の意思が書かれています。
原則として、遺言書の内容が優先されます。

もう1つは、遺言書がない場合です。
この場合は、民法の規定に従って相続が行われます。
これを「法定相続」と呼びます。
法定相続では、相続人の範囲や、それぞれの相続人がどれだけの割合で財産を相続するかが決まっています。

今回のケースでは、母親から「家をあげる」という言葉があったものの、遺言書がないため、法定相続に従う可能性が高いです。
しかし、生前の言動や家族間の事情は、相続の話し合いにおいて考慮されることがあります。

今回のケースへの直接的な回答:口約束の法的効力と相続への影響

母親から「家をあげる」と言われたという口約束は、残念ながら、それだけでは法的効力を持つとは限りません。
日本の法律では、不動産を譲るためには、原則として書面による契約(贈与契約)が必要です。
口約束だけでは、贈与契約が成立したとはみなされにくいのです。

しかし、だからといって、この口約束が相続において全く意味がないわけではありません。
相続人同士の話し合い(遺産分割協議)において、この口約束が考慮される可能性はあります。
特に、今回のケースのように、母親の死後、父親の介護を熱心に行い、家に対する思い入れが強い場合、裁判官が遺産分割の判断をする際に、考慮される可能性もあります(ただし、必ず考慮されるわけではありません)。

重要なのは、弟との話し合いをどのように進めるかです。
感情的にならず、冷静に事実を伝え、母親の言葉や、これまでの経緯を共有し、お互いの希望を伝え合うことが大切です。

関係する法律や制度:遺産分割協議と特別受益

今回のケースで関係してくる法律や制度をいくつか見ていきましょう。

  • 遺産分割協議:相続人全員で、故人の遺産をどのように分けるかを話し合うことです。
    遺言書がない場合、この協議によって相続分が決まります。
    相続人全員の合意があれば、法定相続分とは異なる分割方法も可能です。
  • 特別受益:相続人が、故人から生前に特別な利益を受けていた場合、それを考慮して相続分を調整する制度です。
    例えば、弟が新築の際に両親から資金援助を受けていた場合、これは特別受益に該当する可能性があります。
    特別受益がある場合、相続分を計算する際に、その分を差し引く(持ち戻し計算)ことがあります。

今回のケースでは、弟が新築の際に両親から資金援助を受けているため、特別受益に該当する可能性があります。
遺産分割協議において、この点をどのように考慮するか、相続人同士で話し合う必要があります。

誤解されがちなポイントの整理:口約束と相続に関する注意点

相続に関して、よく誤解されがちなポイントを整理しておきましょう。

  • 口約束=必ずしも有効ではない:
    口約束だけで不動産を譲り受けることは、法的には難しい場合が多いです。
    必ず書面による契約が必要です。
  • 遺言書があれば全て解決するわけではない:
    遺言書の内容に不満がある相続人がいる場合、遺留分(相続人が最低限受け取れる財産の割合)を侵害しているとして、争いになることもあります。
    遺言書の内容が、必ずしも全て実現されるとは限りません。
  • 相続は感情的な問題:
    相続は、お金の問題だけでなく、家族間の感情的な問題も絡んできます。
    感情的になると、冷静な判断ができなくなり、問題が複雑化することがあります。
    話し合いの際は、冷静さを保つことが重要です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:円満な相続のためのステップ

円満な相続を実現するための具体的なステップを紹介します。

  1. 現状の把握:
    まず、故人の財産(不動産、預貯金、株式など)を全て把握します。
    借金などの負債も確認しましょう。
  2. 相続人の確定:
    誰が相続人になるのかを確定します。
    戸籍謄本などを確認し、相続人の範囲を正しく把握しましょう。
  3. 遺言書の有無の確認:
    遺言書がある場合は、その内容を確認します。
    遺言書が見つからない場合は、遺言検索システムを利用したり、弁護士に相談して確認することもできます。
  4. 相続人同士の話し合い(遺産分割協議):
    相続人全員で、遺産をどのように分けるかを話し合います。
    話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停や審判を利用することもできます。
  5. 専門家への相談:
    相続に関する専門家(弁護士、行政書士、税理士など)に相談し、アドバイスを受けることが重要です。
    専門家のサポートを受けることで、適切な手続きを進めることができ、トラブルを未然に防ぐことができます。

今回のケースでは、まず弟と冷静に話し合い、母親の言葉やこれまでの経緯を共有し、お互いの希望を伝え合うことが重要です。
必要であれば、専門家に相談し、遺産分割協議を進めるためのアドバイスを受けると良いでしょう。

専門家に相談すべき場合とその理由:弁護士や専門家の役割

相続問題は複雑で、専門的な知識が必要になる場合があります。
以下のような場合は、弁護士やその他の専門家(行政書士、税理士など)に相談することをおすすめします。

  • 相続人同士で話し合いがまとまらない場合:
    感情的な対立が激しく、自分たちだけで解決することが難しい場合は、弁護士に相談し、間に入ってもらうことで、冷静な話し合いを進めることができます。
  • 遺言書の内容に疑問がある場合:
    遺言書の内容が不明確であったり、遺留分を侵害している可能性がある場合は、弁護士に相談し、その有効性や問題点についてアドバイスを受けることができます。
  • 相続財産が複雑な場合:
    不動産や株式など、相続財産が複雑で、評価や分割が難しい場合は、専門家のサポートが必要になります。
  • 相続税が発生する場合:
    相続税が発生する場合は、税理士に相談し、適切な申告手続きを行う必要があります。

弁護士は、法律の専門家として、相続に関する様々な問題について、法的アドバイスや、交渉、訴訟などのサポートを行います。
行政書士は、遺産分割協議書の作成など、書類作成に関するサポートを行います。
税理士は、相続税に関する申告手続きを行います。
ご自身の状況に合わせて、適切な専門家を選び、相談しましょう。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回のケースの重要ポイントをまとめます。

  • 母親の「家をあげる」という口約束は、法的効力は低い。
  • 遺言書がない場合、法定相続が基本となる。
  • 弟との話し合いで、母親の言葉やこれまでの経緯を共有し、お互いの希望を伝え合うことが重要。
  • 弟が新築の際に資金援助を受けている場合、特別受益として考慮される可能性がある。
  • 専門家(弁護士、行政書士など)に相談し、適切なアドバイスを受けることが、円満な相続につながる。

相続問題は、感情的になりやすく、複雑な問題が絡み合うこともあります。
一人で悩まず、専門家のサポートを受けながら、円満な解決を目指しましょう。

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