マンション購入、一旦購入して売却?それともキャンセル?
中古マンションの購入を検討していたものの、様々な事情で悩んでいるというご相談ですね。
手付金を支払った後でのキャンセルは、誰もが躊躇する決断です。
しかし、状況によっては、それが最善の選択となることもあります。
今回は、この複雑な状況を整理し、どのような選択肢があるのか、詳しく見ていきましょう。
今回のケースにおける基本的な考え方
今回のケースでは、大きく分けて二つの選択肢があります。
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購入して売却する(転売):一旦マンションを購入し、リフォームなどを行った上で、市場で売却する方法です。
売却益が得られれば、手付金の損失をカバーできる可能性があります。 -
購入をキャンセルする:手付金を放棄し、マンションの購入自体を取りやめる方法です。
この場合、手付金は戻ってきませんが、今後の負担を避けることができます。
どちらの選択肢を選ぶかは、
現在の状況、将来の見通し、そしてご自身の希望を総合的に考慮して決める必要があります。
売却を選択した場合のメリットとデメリット
まずは、不動産屋さんが勧める「売却」を選択した場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
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売却益を得られる可能性がある:
マンションの価値が購入価格よりも上がれば、利益を得ることができます。
今回のケースでは、近隣の物件が売れている実績があるため、期待できるかもしれません。 -
将来的な資産形成につながる可能性がある:
売却益を元手に、別の不動産投資や資産運用を始めることも可能です。
デメリット
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手続きが煩雑である:
購入と売却、それぞれで契約手続きやローンの手続きなどが必要になります。 -
費用がかかる:
仲介手数料、リフォーム費用、登記費用など、様々な費用が発生します。 -
売却できる保証はない:
必ずしも希望価格で売れるとは限りません。
売れ残るリスクや、価格を下げざるを得ないリスクもあります。 -
時間と手間がかかる:
購入から売却まで、ある程度の時間と手間がかかります。
その間、他のことに集中できなくなる可能性があります。
キャンセルを選択した場合のメリットとデメリット
次に、購入を「キャンセル」した場合のメリットとデメリットを見てみましょう。
メリット
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精神的な負担が軽減される:
通勤の問題など、現在の悩みから解放されます。 -
余計な費用を支払わずに済む:
リフォーム費用や、売却にかかる費用を支払う必要がなくなります。 -
時間的余裕ができる:
売却活動に時間を割く必要がなくなり、他のことに集中できます。
デメリット
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手付金を失う:
90万円の手付金は戻ってきません。 -
将来的な利益を逃す可能性がある:
マンションの価値が上昇した場合、売却益を得るチャンスを失います。
関係する法律や制度について
今回のケースで特に関係する法律や制度は、
「不動産売買契約」と「手付金」に関するものです。
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不動産売買契約:
不動産の売買に関する契約です。
契約書には、物件の詳細、売買代金、引き渡し時期などが記載されます。
契約内容をよく確認し、不明な点は必ず質問しましょう。 -
手付金:
売買契約時に買主から売主に支払われるお金です。
契約が順調に進めば、売買代金の一部に充当されます。
買主の都合で契約を解除する場合、手付金は原則として返還されません。
今回のケースでは、手付金はすでに支払われており、契約はほぼ成立しています。
そのため、キャンセルする場合は、手付金を放棄することになります。
誤解されがちなポイントの整理
今回のケースで、誤解されがちなポイントを整理しておきましょう。
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売却益が出るかどうかは確実ではない:
近隣の物件が売れているからといって、必ずしも同じように売れるとは限りません。
物件の状態、市場の状況、そして売却価格の設定などによって、結果は大きく変わります。 -
不動産屋の意見を鵜呑みにしない:
不動産屋は、売買を成立させることで手数料を得ます。
そのため、売却を勧める傾向があるかもしれません。
しかし、最終的な判断は、ご自身の状況と希望に基づいて行うべきです。 -
手付金は戻ってこないのが原則:
買主の都合で契約を解除する場合、手付金は戻ってこないのが一般的です。
ただし、売主側の事情(契約不履行など)で契約が解除される場合は、手付金の返還や損害賠償を請求できる場合があります。
実務的なアドバイスと具体例
今回のケースにおける、実務的なアドバイスと具体例をいくつかご紹介します。
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近隣の売出事例を詳しく調べる:
近隣の物件の売出価格、築年数、広さ、間取りなどを比較検討しましょう。
不動産情報サイトや、不動産屋からの情報だけでなく、実際に現地に足を運んで確認することも重要です。
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リフォーム費用の見積もりを取る:
リフォームを行う場合、複数の業者から見積もりを取り、費用と内容を比較検討しましょう。
リフォーム後の売却価格を想定する上で、重要な要素となります。 -
不動産屋とよく話し合う:
売却にかかる手数料や、売却期間の見通しなどについて、不動産屋とよく話し合いましょう。
信頼できる不動産屋を選ぶことが重要です。 -
専門家への相談:
不動産鑑定士や税理士など、専門家への相談も検討しましょう。
売却価格の適正性、税金に関するアドバイスなどを受けることができます。
具体例
例えば、近隣の物件が1000万円で売れており、リフォーム費用が100万円、仲介手数料などが50万円とすると、売却価格が1000万円を超えれば、手付金の損失をカバーできる可能性があります。
しかし、売却価格が900万円を下回ると、手付金と合わせて大きな損失を被る可能性があります。
このように、具体的な数字を基に、シミュレーションを行うことが大切です。
専門家に相談すべき場合とその理由
今回のケースでは、以下のような場合に専門家への相談を検討することをお勧めします。
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売却価格の妥当性に不安がある場合:
不動産鑑定士に、物件の適正な価格を評価してもらうことができます。 -
税金に関する疑問がある場合:
税理士に、売却にかかる税金や、確定申告について相談することができます。 -
不動産売買に関する知識が少ない場合:
弁護士に、契約内容や、トラブル発生時の対応について相談することができます。
専門家のアドバイスを受けることで、より客観的な判断ができ、後悔のない選択をすることができます。
まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)
今回のケースでは、
「購入して売却する」か「キャンセルする」かの二つの選択肢があり、どちらを選ぶかは、ご自身の状況と希望、そして将来の見通しを総合的に考慮して決める必要があります。
重要ポイント
- 売却益が見込める場合は、売却も検討する価値がある。
- 売却には、手続きの煩雑さ、費用、売却できる保証がないなどのデメリットがある。
- キャンセルする場合は、手付金を失うことになる。
- 近隣の売出事例を調べ、リフォーム費用の見積もりを取り、不動産屋とよく話し合う。
- 専門家への相談も検討する。
最終的な決断は、ご自身で行うことになります。
今回の情報が、少しでもお役に立てれば幸いです。

