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中古マンション購入時の「心理的瑕疵」とは?騒音トラブルは告知義務がある?

質問の概要

【背景】

  • 現在賃貸として住んでいる中古分譲マンションの購入を検討中。
  • 同じフロアに、大きな声で騒ぐ迷惑な住民がいる。
  • 騒音は毎日ではなく、月に数回程度発生する。

【悩み】

  • この騒音問題は、売買時の「心理的瑕疵」(しんりてきか し)にあたるのか知りたい。
  • 自分は承知の上で購入するが、将来的な転売時に問題にならないか不安。

騒音問題が心理的瑕疵と判断されるかは、騒音の程度や頻度によります。転売時の告知義務も、状況次第で発生する可能性があります。

回答と解説

テーマの基礎知識:心理的瑕疵とは?

不動産売買における「心理的瑕疵」とは、物件そのものに問題があるわけではないものの、過去にその物件で起きた出来事や、周辺環境によって、購入者が心理的な抵抗を感じる可能性がある状態を指します。

具体的には、

  • 殺人や自殺などの事件があった
  • 近隣に暴力団事務所や反社会的な施設がある
  • 騒音や悪臭など、周辺環境に問題がある

などが該当する可能性があります。心理的瑕疵は、物件の価値を大きく左右する可能性があるため、売主は買主に対して、その事実を告知する義務(告知義務)がある場合があります。この告知義務は、売主が個人か業者か、また、買主がその事実を知っていたかどうかに関わらず発生する可能性があります。

今回のケースへの直接的な回答

今回のケースでは、同じフロアの住民による騒音問題が、心理的瑕疵に該当するかどうかが焦点となります。

まず、問題の騒音の程度と頻度を具体的に評価する必要があります。
「朝昼夜、時間帯にかかわらず大きな声でわめく」という行為は、一般的に見て、日常生活に支障をきたす可能性が高いと考えられます。
しかし、その頻度が「月に数回程度」であることから、心理的瑕疵と判断されるかどうかは、微妙なところです。

裁判例などでは、騒音の程度や頻度、継続性、周辺住民への影響などを総合的に考慮して、心理的瑕疵に該当するかどうかを判断しています。
今回のケースでは、騒音の程度は大きいものの、頻度が少ないため、心理的瑕疵と認められない可能性もあります。
しかし、将来的に転売する際には、買主が騒音問題を重要視する可能性も考慮する必要があります。

関係する法律や制度

不動産売買に関連する法律としては、主に「宅地建物取引業法」が挙げられます。
この法律は、不動産取引の公正を確保し、購入者の利益を保護することを目的としています。

宅地建物取引業法では、売主(宅地建物取引業者)は、買主に対して、物件に関する重要な事項を説明する義務(重要事項説明義務)があります。
この重要事項には、心理的瑕疵に該当する可能性がある事項も含まれます。

ただし、売主が個人の場合は、宅地建物取引業法の適用を受けないため、必ずしも重要事項説明義務が発生するとは限りません。
しかし、民法上の「瑕疵担保責任」(かしたんぽせきにん、現:契約不適合責任)に基づき、物件に隠れた瑕疵がある場合、売主は買主に対して、損害賠償や契約解除などの責任を負う可能性があります。

今回のケースでは、売主が個人であっても、騒音問題を告知しない場合、将来的に買主から損害賠償請求や契約不適合責任を問われるリスクはあります。

誤解されがちなポイントの整理

心理的瑕疵に関する誤解として、以下のような点が挙げられます。

  • すべての騒音問題が心理的瑕疵になるわけではない:騒音の程度、頻度、継続性、周辺住民への影響などを総合的に判断する必要があります。
  • 告知義務は売主だけにあるわけではない:売主が個人の場合でも、民法上の責任を問われる可能性があります。また、不動産仲介業者も、物件に関する情報を適切に買主に伝える義務があります。
  • 購入者が知っていたら問題ないわけではない:購入者が問題を知っていても、将来的に転売する際に、告知義務が発生する可能性があります。また、購入者がその問題を軽視していたとしても、将来的にトラブルに発展する可能性は否定できません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

今回のケースにおける実務的なアドバイスとしては、以下の点が挙げられます。

  • 騒音に関する具体的な情報を収集する:騒音の発生時間帯、頻度、音量、騒音源などを記録しておきましょう。可能であれば、騒音の録音や、近隣住民への聞き取り調査なども行いましょう。
  • 売主に告知義務があるか確認する:売主が個人の場合でも、騒音問題を告知するよう、交渉してみましょう。告知義務がない場合でも、売買契約書に、騒音に関する特記事項を盛り込むなど、対策を講じることができます。
  • 不動産仲介業者に相談する:不動産仲介業者は、物件に関する情報を収集し、買主に対して適切に説明する義務があります。今回のケースについて、不動産仲介業者に相談し、アドバイスを求めましょう。
  • 専門家への相談も検討する:弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談し、法的アドバイスや、物件の価値評価などを求めることも有効です。

具体例:

例えば、売買契約書に「本物件には、〇〇号室の住民による騒音問題が存在します。騒音の程度は〇〇であり、発生頻度は月に〇回程度です。買主は、この騒音問題を承知の上で購入します。」といった内容を記載することで、将来的なトラブルを回避できる可能性があります。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下のような場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談することをお勧めします。

  • 売主との交渉がうまくいかない場合:売主が騒音問題を告知しない、または、十分な説明をしない場合、専門家のサポートが必要になります。
  • 将来的なトラブルを回避したい場合:将来的に転売を考えている場合、買主とのトラブルを未然に防ぐために、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
  • 心理的瑕疵に該当するか判断に迷う場合:騒音の程度や頻度などから、心理的瑕疵に該当するかどうか判断が難しい場合、専門家の客観的な意見を聞くことが重要です。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の質問に対する重要ポイントをまとめます。

  • 中古マンション購入時の騒音問題は、心理的瑕疵に該当する可能性があります。
  • 心理的瑕疵と判断されるかどうかは、騒音の程度、頻度、継続性、周辺住民への影響などを総合的に考慮して判断されます。
  • 売主は、買主に対して、物件に関する重要な事項を告知する義務があります。
  • 将来的なトラブルを回避するためには、騒音に関する情報を収集し、売主や不動産仲介業者に相談し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが重要です。
  • 売買契約書に、騒音に関する特記事項を盛り込むことも有効な対策となります。

今回のケースでは、騒音問題が心理的瑕疵に該当するかどうか、微妙な判断となる可能性があります。
将来的なリスクを考慮し、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に判断することをお勧めします。

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