中古店舗の購入で判明した敷地内の里道問題!今後の手続きと注意点
【背景】
・中古の店舗物件を購入しようとしていた。
・物件の案内時には、敷地内に道があるという説明はなかった。
・買い付け証明書を受け取り、仮契約書にサインした。
・仮契約書の特約事項に「敷地内に道路があるが詳細は不明」と記載されていた。
・役所で調べた結果、敷地内に「里道」(りどう:公的な道路)があることが判明した。
・前所有者は、隣接する土地所有者の許可を得て、里道の上に建物を建てていた。
【悩み】
・今後の手続きについて、どのように進めれば良いのか知りたい。
・機能申請書(用途変更の手続き)の費用がどのくらいかかるのか知りたい。
・購入後にどのような問題が発生する可能性があるのか不安。
里道部分の権利関係と建築状況を確認し、専門家と連携して問題を解決しましょう。
里道って何?基礎知識をわかりやすく解説
中古物件の購入を検討中に「里道」という言葉が出てきて、戸惑っている方もいるかもしれませんね。まずは、里道とは何か、基本的な知識から見ていきましょう。
里道とは、簡単に言うと、かつて農道や生活道路として使われていた、個人ではなく国や地方公共団体が所有している道のことです。多くの場合、幅は狭く、生活道路として使われてきました。現在では、その多くが使われていないか、あるいは一部が私道として使われていることもあります。
里道は、建築基準法上の道路として認められていない場合も多く、建築物の再建築や増改築に制限がかかる可能性があります。今回のケースのように、建物の敷地内に里道が含まれている場合、様々な問題が発生する可能性があるため、注意が必要です。
今回のケースへの直接的な回答:購入前に確認すべきこと
今回のケースでは、中古の店舗物件の敷地内に里道があることが判明しました。購入を検討しているのであれば、以下の点を最優先で確認しましょう。
- 里道の詳細な位置と範囲の確認:
敷地内のどの部分に里道が含まれているのか、正確な位置と範囲を確定する必要があります。役所(市区町村役場)で里道の図面や資料を取り寄せ、確認しましょう。
- 里道の所有者と権利関係の確認:
里道の所有者(国または地方公共団体)と、その権利関係を確認します。里道上に建物を建てることの許可を得る必要があるか、将来的に問題になる可能性がないかなどを検討します。
- 建築状況の確認と専門家への相談:
里道上に建物が建っている場合、その建築が適法に行われたのか、建築基準法やその他の関連法規に適合しているのかを確認する必要があります。建築士や弁護士などの専門家に相談し、アドバイスを求めることが重要です。
- 売主との交渉:
里道の問題が判明した場合、売主との間で、今後の対応や費用負担について交渉する必要があります。契約内容の見直しや、補償に関する取り決めなどを行うことも視野に入れましょう。
関係する法律や制度:知っておきたい法的なポイント
今回のケースでは、いくつかの法律や制度が関係してきます。主なものを説明します。
- 建築基準法:
建物が建築基準法に適合しているかどうかが重要です。里道が建築基準法上の道路として認められていない場合、建物の再建築や増改築に制限がかかる可能性があります。
- 道路法:
里道は、道路法上の道路ではありませんが、その管理や利用については、道路法が関連する場合があります。
- 民法:
里道に関する権利関係や、隣接する土地所有者との関係については、民法の規定が適用されます。
- 都市計画法:
都市計画区域内にある里道の場合、都市計画法に基づく規制を受ける可能性があります。
これらの法律や制度は複雑なため、専門家のアドバイスを受けながら、適切な対応を進めることが大切です。
誤解されがちなポイント:注意すべきこと
里道に関する問題で、よく誤解されがちなポイントを整理しておきましょう。
- 里道=私道ではない:
里道は、個人が所有している私道とは異なります。国や地方公共団体が所有しており、その利用には制限がある場合があります。
- 里道上の建築は違法とは限らない:
里道上に建物が建っている場合でも、必ずしも違法とは限りません。建築当時の状況や、隣接する土地所有者の許可、関係法令への適合性などを総合的に判断する必要があります。
- 「問題になっても責任を負いません」という特約:
仮契約書の特約にあるように、「問題になっても責任を負いません」という文言は、売主が一切の責任を負わないという意味ではありません。売主は、契約不適合責任(民法上の売主の責任)を負う可能性があります。
実務的なアドバイス:具体的にどうすればいい?
実際に問題を解決するために、具体的にどのようなステップを踏むべきか、実務的なアドバイスをします。
- 専門家への相談:
まずは、建築士、土地家屋調査士、弁護士などの専門家に相談しましょう。専門家は、里道の調査、権利関係の確認、法的アドバイス、今後の手続きについて、具体的なアドバイスをしてくれます。
- 里道の調査:
役所(市区町村役場)で里道の図面や資料を取り寄せ、里道の詳細な位置と範囲を確認します。また、現地調査を行い、里道の状況を確認します。
- 権利関係の確認:
里道の所有者(国または地方公共団体)に、里道に関する権利関係を確認します。里道上に建物を建てることの許可を得る必要があるか、将来的に問題になる可能性がないかなどを検討します。
- 建築状況の確認:
里道上に建物が建っている場合、その建築が適法に行われたのか、建築基準法やその他の関連法規に適合しているのかを確認します。建築士に依頼して、建築確認申請書や検査済証などの書類を確認し、必要に応じて是正措置を検討します。
- 売主との交渉:
里道の問題が判明した場合、売主との間で、今後の対応や費用負担について交渉します。契約内容の見直しや、補償に関する取り決めなどを行い、合意形成を目指します。
- 必要に応じて、機能申請書の手続き:
里道上の建物の用途を変更する場合や、増改築を行う場合は、機能申請書(用途変更の手続き)が必要になる場合があります。専門家と相談しながら、必要な手続きを進めます。
専門家に相談すべき場合とその理由:プロの力を借りよう
今回のケースでは、専門家への相談が不可欠です。以下のような状況であれば、必ず専門家に相談しましょう。
- 里道の権利関係が複雑な場合:
里道の所有者や権利関係が複雑で、自分自身で理解することが難しい場合は、専門家の力を借りて、正確な情報を把握する必要があります。
- 建築基準法やその他の関連法規に抵触する可能性がある場合:
里道上の建築物が、建築基準法やその他の関連法規に抵触する可能性がある場合は、専門家のアドバイスを受け、適切な対応策を検討する必要があります。
- 売主との交渉が難航する場合:
売主との交渉が難航する場合は、弁護士に相談し、法的観点から交渉を進めてもらうことが有効です。
- 将来的なリスクを回避したい場合:
購入後に、里道に関する問題でトラブルが発生するリスクを回避したい場合は、専門家に相談し、事前にリスクを評価し、対策を講じる必要があります。
専門家は、法的知識や専門的な知識に基づき、あなたの問題を解決するための最適なアドバイスを提供してくれます。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
中古店舗の購入を検討中に、敷地内に里道があることが判明した場合、以下の点が重要です。
- 里道の詳細な調査: 里道の位置、範囲、権利関係を正確に把握する。
- 専門家への相談: 建築士、土地家屋調査士、弁護士などの専門家に相談する。
- 建築状況の確認: 建築基準法などの関連法規に適合しているかを確認する。
- 売主との交渉: 今後の対応や費用負担について、売主と交渉する。
- リスクの評価と対策: 将来的なリスクを評価し、適切な対策を講じる。
里道の問題は、複雑で専門的な知識が必要となる場合があります。一人で抱え込まず、専門家の協力を得ながら、慎重に進めていくことが重要です。不明な点があれば、遠慮なく専門家に相談し、安心して購入を進めてください。