中古物件の表記「セットバック」と「私道負担面積」の意味を徹底解説！国道に面した物件の表記も

1. セットバックと私道負担面積の基礎知識

まず、「セットバック」と「私道負担面積」について、それぞれ解説します。

**セットバック（setback）**とは、建物を道路境界線から一定距離後退させることを指します（建築基準法による規制）。これは、道路の安全確保や防災、景観の向上などを目的としています。 「０．７０ｍ2要」とは、建物を建てる際に、0.70平方メートル分、道路から後退させる必要があることを意味します。 これは、建物の設計や建築計画に影響を与える重要な要素です。

一方、「私道負担面積」とは、私道（個人が所有する道路）の維持管理のために、土地の一部を負担していることを示します。「別途 １３．１１ｍ2有り」は、物件の面積とは別に、13.11平方メートルの土地が私道として負担されていることを意味します。 これは、所有権はあなたにありますが、道路として利用される部分があるということです。 つまり、その私道部分の維持管理費用を負担する義務が発生する場合があります。

2. 今回のケースへの直接的な回答

質問者様の物件の場合、「セットバック ０．７０ｍ2要」は、建築許可を得るためには建物を道路から0.70平方メートル分後退させる必要があることを示しています。 「私道負担面積 別途 １３．１１ｍ2有り」は、物件の面積とは別に、13.11平方メートルの土地が私道として負担されていることを意味し、その私道の維持管理に費用がかかる可能性があります。 質問者様の「共有道路？」という推測は、部分的には当たっています。私道は、共有される場合もあります。

3. 関係する法律や制度

セットバックは、主に建築基準法によって規定されています。 私道負担面積については、個々の土地の状況や所有形態によって異なりますが、土地の登記簿（所有権や権利関係を記録した公的な書類）に記載されている場合があります。

4. 誤解されがちなポイントの整理

私道負担面積は、必ずしも「共有道路」とは限りません。 私道は、複数の所有者が共同で所有・管理する場合もありますが、個人が単独で所有し、近隣住民に利用を許可している場合もあります。 また、私道負担面積は、所有権があなたにあるものの、自由に利用できない部分であることを理解しておく必要があります。

5. 実務的なアドバイスや具体例の紹介

私道負担面積のある物件を購入する際には、以下の点を注意深く確認しましょう。

* **私道の維持管理費用:** 誰が、どのような費用を負担するのか、明確に確認しましょう。 将来的な修繕費用が高額になる可能性もあります。
* **私道の状態:** 舗装状態や排水状況など、私道の状態をしっかり確認しましょう。 老朽化している場合は、修繕費用が予想以上に高額になる可能性があります。
* **登記簿謄本（とうきぼとうほん）の確認:** 土地の権利関係を正確に把握するために、登記簿謄本を確認しましょう。 私道に関する権利関係が明確に記載されているはずです。

6. 専門家に相談すべき場合とその理由

私道負担面積やセットバックに関する内容が複雑であったり、理解できない点がある場合は、不動産会社や弁護士、土地家屋調査士（とちかおくちょうさし）（土地の境界や権利関係を調査する専門家）に相談することをお勧めします。 特に、私道に関する費用負担や権利関係が不明確な場合は、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

7. まとめ（今回の重要ポイントのおさらい）

「セットバック」は建築規制、「私道負担面積」は土地の一部を道路として提供していることを意味します。 私道負担面積は共有道路とは限らず、維持管理費用や権利関係をしっかり確認することが重要です。 不明な点があれば、専門家に相談しましょう。 国道に面した物件は、「接道」という表現で表記されることが多いです。 物件購入は大きな買い物です。 不明な点は解消してから契約を進めましょう。