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中古物件購入、スズメバチの巣!売主への撤去要求は可能?

【背景】

  • 中古物件の購入契約を締結し、来月頭に銀行への支払い(決済)を控えている。
  • 物件は任意売却物件であり、現状渡しという条件で購入した。
  • 鍵の交換のため物件を訪問したところ、玄関にスズメバチの巣を発見した。

【悩み】

  • スズメバチの巣の撤去を売主に依頼できるのか知りたい。
  • 売主が撤去を拒否した場合、撤去義務は売主にあるのか知りたい。
現状渡しでも、瑕疵(かし)があれば売主に責任が生じる可能性はあります。専門家への相談を。

スズメバチの巣問題:基礎知識を整理しましょう

中古物件の購入は、新築物件と異なり、既に誰かが使用していたものを購入することになります。そのため、物件の状態は様々であり、購入前にしっかりと確認することが重要です。今回のケースのように、引き渡し前に問題が発生することもあります。

まず、今回の問題の核心である「現状渡し」という条件について理解を深めていきましょう。「現状渡し」とは、物件を現在の状態のままで引き渡すという意味です。これは、売主が物件の修繕義務を負わないことを意味することが一般的です。しかし、この「現状」には、隠れた欠陥(瑕疵)が含まれている場合、売主の責任が問われる可能性があります。

瑕疵とは、通常備わっているべき機能や品質が備わっていない状態のことです。今回のケースでは、スズメバチの巣が「瑕疵」に該当するかどうかが、問題解決の鍵となります。

今回のケースへの直接的な回答

スズメバチの巣の撤去について、売主に依頼できるかどうかは、いくつかの要素によって異なります。

まず、契約書の内容を確認しましょう。「現状渡し」の条件が具体的にどのように記載されているか、また、瑕疵に関する特約(特別な取り決め)がないかを確認することが重要です。もし、契約書に「隠れた瑕疵については売主は責任を負わない」といった文言があれば、売主が撤去に応じる義務はない可能性が高いです。

しかし、スズメバチの巣が、物件の利用に重大な支障をきたす場合や、安全性を著しく損なう場合は、瑕疵と判断される可能性があります。この場合、売主に対して撤去を求めることができる可能性があります。ただし、最終的な判断は、裁判所の判断に委ねられることもあります。

売主が撤去を拒否した場合、ご自身で撤去することも可能ですが、その費用を売主に請求できるかどうかは、契約内容や瑕疵の程度によって異なります。専門家である弁護士や不動産鑑定士に相談し、適切な対応策を検討することをお勧めします。

関係する法律や制度について

今回のケースで関連する主な法律は、民法です。民法には、売買契約に関する規定があり、瑕疵担保責任(契約不適合責任)についても定められています。

2020年4月の民法改正により、瑕疵担保責任という言葉は「契約不適合責任」に変わりました。これは、売買契約において、引き渡された物件が契約内容に適合しない場合に、売主が負う責任を指します。契約不適合責任に基づき、買主は売主に対して、修補請求(修繕)、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除などを行うことができます。

今回のケースでは、スズメバチの巣が「契約内容に適合しない」状態と判断されれば、買主は売主に対して、撤去費用や損害賠償などを請求できる可能性があります。

また、宅地建物取引業法も関係してくる場合があります。売主が宅地建物取引業者(不動産会社)である場合、物件の状態に関する説明義務など、様々な規制が適用されます。もし、説明義務違反があった場合は、売主に対して責任を追及できる可能性があります。

誤解されがちなポイントの整理

今回のケースで、よくある誤解を整理しておきましょう。

  • 「現状渡し」だから、すべての問題は買主の責任?

    いいえ、そうではありません。「現状渡し」であっても、隠れた瑕疵については、売主が責任を負う可能性があります。
  • スズメバチの巣は、必ず瑕疵になる?

    いいえ、必ずしもそうとは限りません。スズメバチの巣が、物件の利用に重大な支障をきたすか、安全性を著しく損なうかなど、様々な要素を考慮して判断されます。
  • 契約書に「現状渡し」と書いてあれば、何もできない?

    いいえ、諦める必要はありません。契約内容をよく確認し、専門家である弁護士や不動産鑑定士に相談することで、解決策が見つかる可能性があります。

実務的なアドバイスと具体例

今回のケースで、実務的にどのような対応をすれば良いのか、具体的なアドバイスをします。

  1. 契約書の確認: まずは、売買契約書を隅々まで確認しましょう。「現状渡し」の条件、瑕疵に関する特約、引き渡しに関する条項などを確認してください。
  2. 状況の証拠保全: スズメバチの巣の状況を、写真や動画で記録しておきましょう。巣の場所、大きさ、数などを詳細に記録しておくことで、後の交渉や裁判で役立ちます。
  3. 売主との交渉: 売主に対して、スズメバチの巣の撤去を依頼する旨を伝えます。誠意をもって、状況を説明し、対応を求めましょう。
  4. 専門家への相談: 売主との交渉がうまくいかない場合や、法的判断が必要な場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談しましょう。専門家は、契約内容の解釈、瑕疵の有無の判断、適切な対応策の提案など、様々な面でサポートしてくれます。
  5. 撤去費用の見積もり: 自分で撤去する場合は、専門業者に見積もりを取りましょう。撤去費用がどの程度かかるのかを把握しておくことで、売主との交渉材料になります。

具体例:

例えば、契約書に「隠れた瑕疵については売主は責任を負わない」という特約があったとします。しかし、スズメバチの巣が非常に大きく、物件の利用に著しい支障をきたすと判断される場合は、瑕疵に該当する可能性があります。この場合、弁護士に相談し、売主に対して、撤去費用の一部または全部を請求する交渉を行うことができます。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、以下のような場合に専門家への相談を検討しましょう。

  • 契約内容の解釈が難しい場合: 契約書の内容が複雑で、自分だけでは理解できない場合。
  • 売主との交渉が難航している場合: 売主が撤去に応じない、または対応が不誠実な場合。
  • 法的判断が必要な場合: 瑕疵の有無、契約不適合責任の範囲など、法的判断が必要な場合。
  • 損害賠償請求を検討している場合: 撤去費用だけでなく、その他の損害賠償を請求したい場合。

相談すべき専門家としては、主に以下の2つの専門家が挙げられます。

  • 弁護士: 契約内容の解釈、法的問題の解決、売主との交渉、訴訟など、法的側面から全面的にサポートしてくれます。
  • 不動産鑑定士: 物件の評価、瑕疵の有無の判断、損害額の算定など、専門的な知識と経験に基づいてアドバイスしてくれます。

専門家への相談は、問題解決の糸口を見つけるだけでなく、不測の事態に備えるためにも重要です。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の問題の重要ポイントをまとめます。

  • 中古物件の購入では、「現状渡し」という条件に注意が必要です。
  • 「現状渡し」であっても、隠れた瑕疵があれば、売主に責任が生じる可能性があります。
  • スズメバチの巣が瑕疵に該当するかどうかは、物件の利用への影響や安全性を考慮して判断されます。
  • 契約書の内容をよく確認し、状況を記録することが重要です。
  • 売主との交渉がうまくいかない場合や、法的判断が必要な場合は、専門家である弁護士や不動産鑑定士に相談しましょう。

中古物件の購入は、一生に一度の大きな買い物です。問題が発生した場合は、一人で抱え込まず、専門家の力を借りながら、適切な対応をすることが大切です。

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