事故の物損から人身事故への切り替えは可能?後遺障害申請についても解説
【背景】
- 8月に交通事故に遭い、赤信号待ち中に後方から追突された。
- 事故直後は痛みを感じなかったが、帰宅後に頸椎(けいつい)捻挫と腰椎(ようつい)捻挫と診断された。
- 事故当時は物損事故として処理してしまった。
- 現在も通院治療中。
- 医師から後遺障害申請を勧められた。
【悩み】
- 物損事故から人身事故に切り替えることは可能か。
- 時間が経過しているため、切り替えができるか不安。
人身事故への切り替えは可能ですが、早期の対応が重要です。後遺障害申請も検討しましょう。
交通事故の基本知識:物損事故と人身事故の違い
交通事故には、大きく分けて「物損事故」と「人身事故」の2種類があります。それぞれの違いを理解しておきましょう。
物損事故とは、車や建物など、物的損害のみが発生した事故のことです。例えば、車がぶつかってしまい、車の修理が必要になった場合などが該当します。この場合、警察への届け出は通常「物損事故」として扱われます。
一方、人身事故は、人(歩行者、運転者、同乗者など)が怪我をした事故のことです。怪我の程度は軽傷から重傷まで様々ですが、治療が必要な場合は人身事故として扱われます。人身事故の場合、警察への届け出は「人身事故」となり、加害者は刑事責任を問われる可能性もあります。
物損事故から人身事故への切り替え:今回のケースへの回答
今回のケースでは、事故後に痛みが出て、病院で治療を受けていることから、人身事故への切り替えが可能です。ただし、時間経過とともに、切り替えが難しくなる可能性がありますので、できるだけ早く手続きを進めることが重要です。
まず、警察署に連絡し、人身事故への切り替えを相談しましょう。その際、医師の診断書や、事故当時の状況を説明できる資料(事故状況説明書など)を提出する必要があります。警察は、これらの資料を基に、人身事故として処理するかどうかを判断します。
次に、保険会社にも連絡し、人身事故への切り替えを伝えましょう。保険会社は、人身事故として対応するための手続きを開始します。人身事故に切り替わることで、治療費や休業損害、慰謝料などの賠償を受けられる可能性が出てきます。
関係する法律と制度:知っておくべきこと
交通事故に関わる主な法律は、道路交通法と自動車損害賠償保障法(自賠法)です。
- 道路交通法:交通ルールや違反行為について定めています。
- 自賠法:交通事故の被害者救済を目的とし、自動車の運行によって他人に損害を与えた場合の賠償責任について定めています。自賠法に基づき、加害者は被害者に対して損害賠償を行う義務があります。
また、今回のケースで重要となる制度として、後遺障害の認定制度があります。これは、交通事故によって後遺症が残ってしまった場合に、その程度に応じて賠償金を受け取れる制度です。後遺障害の申請には、医師の診断書や、後遺症の状況を証明する資料が必要となります。
誤解されがちなポイント:注意すべき点
物損事故から人身事故への切り替えについて、よくある誤解と注意点について解説します。
- 時間制限:人身事故への切り替えには、ある程度の時間的な制限があります。事故から時間が経つほど、事故との因果関係を証明することが難しくなるためです。しかし、今回のケースのように、事故後に症状が出現し、治療を受けている場合は、切り替えが認められる可能性は十分にあります。
- 警察の判断:人身事故への切り替えは、最終的には警察の判断によります。警察が人身事故として処理しない場合もありますが、その場合でも、保険会社との間で治療費や慰謝料について交渉することは可能です。
- 過失割合:人身事故に切り替わると、加害者と被害者の過失割合が重要になります。過失割合によって、受け取れる賠償金の額が変わることがあります。
実務的なアドバイス:具体的な手続きと注意点
人身事故への切り替えと、その後の手続きについて、具体的なアドバイスをします。
- 警察への連絡:まずは、事故が発生した管轄の警察署に電話し、人身事故への切り替えについて相談しましょう。電話で状況を説明し、必要な書類や手続きについて確認します。
- 診断書と証拠の収集:医師に診断書を作成してもらい、治療状況や後遺症の有無を証明できるようにします。また、事故当時の状況を説明できる資料(ドライブレコーダーの映像、目撃者の証言など)を集めておきましょう。
- 保険会社への連絡:警察への連絡と並行して、加入している自動車保険の保険会社にも連絡し、人身事故への切り替えと、その後の手続きについて相談します。保険会社は、人身事故として対応するための手続きを開始し、示談交渉などをサポートしてくれます。
- 後遺障害の申請:治療を続けても症状が改善しない場合、医師と相談の上、後遺障害の申請を行いましょう。申請には、専門的な知識が必要となるため、弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。
- 示談交渉:保険会社との間で、治療費、休業損害、慰謝料などについて示談交渉を行います。この交渉は、弁護士に依頼することも可能です。
専門家に相談すべき場合:弁護士の役割
以下のような場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
- 人身事故への切り替えがスムーズに進まない場合:警察や保険会社との交渉が難航している場合は、弁護士に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けられます。
- 後遺障害の申請を検討している場合:後遺障害の申請は、専門的な知識が必要となります。弁護士に相談することで、適切な等級認定を受けられる可能性が高まります。
- 保険会社との示談交渉が難航している場合:保険会社との示談交渉は、専門的な知識や経験が必要となります。弁護士に依頼することで、適正な賠償金を受け取れる可能性が高まります。
弁護士は、法律の専門家として、あなたの権利を守り、最適な解決策を提案してくれます。交通事故に関する相談は、初回無料で受け付けている弁護士事務所も多くありますので、気軽に相談してみましょう。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
- 物損事故から人身事故への切り替えは、可能です。
- 早期に警察と保険会社に連絡し、手続きを進めましょう。
- 医師の診断書や、事故状況を証明できる資料を準備しましょう。
- 後遺障害が残る場合は、後遺障害の申請を検討しましょう。
- 保険会社との示談交渉が難航する場合は、弁護士に相談しましょう。
交通事故は、誰もが巻き込まれる可能性があるものです。今回の解説を参考に、適切な対応を心がけましょう。