亡き義父名義の離れ売却！名義変更と用途変更の手続きと費用

名義変更と用途変更に必要な手続き

相続手続きと名義変更

まず、亡くなった義父名義の離れを売却するには、相続手続き（相続登記）が必須です。これは、法律上、義父から相続人（ご主人など）への所有権の移転を登記簿（不動産登記簿）に記録する手続きです。この手続きは、司法書士に依頼するのが一般的です。司法書士は、相続関係を調査し、必要な書類を作成・提出することで、スムーズな手続きをサポートしてくれます。

用途変更手続き

次に、固定資産税の軽減措置を受けるために「倉庫」として登録されていた用途を「住宅」に変更する必要があります。これは、市区町村役場に対して、用途変更届を提出する手続きです。この際、建物の現状が「住宅」として適切であることを証明する必要があります。そのため、測量士による現地調査と、建物図面（間取り図など）の提出が必要となる場合が多いです。場合によっては、不動産鑑定士による鑑定が必要になることもあります。

具体的な手続きの流れ

1. **相続関係の調査**: 相続人全員を特定し、相続割合を確定します。
2. **相続登記申請**: 司法書士に依頼し、相続登記申請を行います。
3. **用途変更届の提出**: 測量士に依頼し、現地調査と図面作成を行い、市区町村役場に用途変更届を提出します。

費用について

手続きにかかる費用は、以下の要素によって大きく変動します。

* **相続関係の複雑さ**: 相続人が多く、相続割合が複雑な場合、調査に時間がかかり費用も高くなります。
* **登記簿の状況**: 登記簿に不備がある場合、修正に時間がかかり費用も高くなります。
* **建物の状況**: 建物の状態や面積によって、測量費用や鑑定費用が変わります。
* **司法書士・測量士の報酬**: 司法書士や測量士の報酬は、事務所によって異なります。

一般的に、相続登記にかかる費用は数万円～数十万円、用途変更にかかる費用も数万円～数十万円程度と予想されます。正確な費用は、司法書士や測量士に相談して見積もりを取ることが重要です。

関係する法律・制度

* **相続法**: 相続に関する手続きや権利義務を定めた法律です。
* **不動産登記法**: 不動産の所有権などの登記に関する法律です。
* **固定資産税評価に関する法律**: 固定資産税の評価方法を定めた法律です。

誤解されがちなポイント

「不動産屋が言っているから大丈夫」と安易に考えて、手続きをせずに売却を進めてしまうと、売買契約に瑕疵（かし）が生じ、トラブルに発展する可能性があります。必ず専門家にご相談の上、適切な手続きを行いましょう。

実務的なアドバイス

複数の司法書士や測量士に見積もりを依頼し、比較検討することをお勧めします。また、不明な点は積極的に質問し、納得した上で依頼することが大切です。

専門家に相談すべき場合

相続関係が複雑な場合、または、登記簿に不備がある場合は、必ず専門家（司法書士）に相談しましょう。また、建物の用途変更に問題がある場合も、測量士や不動産鑑定士に相談することが必要です。

まとめ

亡くなった義父名義の離れを売却するには、相続手続きと用途変更手続きが必要です。司法書士、測量士（場合によっては不動産鑑定士）に依頼することで、スムーズな手続きを進めることができます。費用は手続きの内容によって変動しますが、数万円～数十万円程度を見込んでおきましょう。専門家への相談は、トラブルを防ぎ、安心・安全な売却を実現するために不可欠です。