事故後の人身事故扱いの基礎知識
交通事故に遭われたとのこと、大変お見舞い申し上げます。今回の質問は、事故から時間が経っていても人身事故として扱ってもらえるのか、という点ですね。まずは、人身事故とは何か、その基本的な知識から確認しましょう。
人身事故とは、交通事故によって人が怪我をしたり、亡くなったりした場合に、警察がその事故を「人身事故」として扱うことを指します。対して、人が怪我をしていない、または物損のみの場合は「物損事故」として扱われます。人身事故として扱われると、加害者(事故を起こした側)は刑事上の責任を問われる可能性があり、また、被害者は治療費や慰謝料などを加害者に請求できるようになります。
人身事故として扱うためには、原則として、警察への届け出と、医師の診断書が必要となります。診断書には、怪我の程度や治療期間などが記載されます。事故から時間が経つと、人身事故として扱ってもらえないのではないかと不安になるかもしれませんが、適切な手続きを踏めば、事故からある程度の時間が経っていても、人身事故として扱われる可能性があります。
今回のケースへの直接的な回答
今回のケースでは、事故から11日後に病院を受診し、診断書を取得する予定とのことですので、人身事故として扱われる可能性は十分にあります。重要なのは、できるだけ早く警察に診断書を提出することです。
事故発生から時間が経過しているため、警察が事故状況や怪我の状況を詳細に確認する可能性があります。警察からの事情聴取(事故当時の状況や怪我の状況について聞かれること)には、正直に、そして具体的に答えるようにしましょう。事故の状況を説明する際には、当時の状況を記録したメモや、可能であればドライブレコーダーの映像などを参考にすると、より正確に伝えられます。
警察は、診断書の内容や事故の状況、怪我の程度などを総合的に判断して、人身事故として扱うかどうかを決定します。12日経過していても、諦めずに、まずは警察に相談し、必要な手続きを進めることが大切です。
関係する法律や制度:知っておくべきこと
交通事故に関わる法律や制度はいくつかありますが、今回のケースで特に関係があるのは、道路交通法と、民法です。
道路交通法は、交通ルールを定めた法律であり、交通事故を起こした場合の責任や罰則についても定めています。人身事故の場合、加害者は、過失の程度によっては、刑事罰(罰金や懲役など)を受ける可能性があります。
民法は、私的な関係における権利や義務を定めた法律です。交通事故の場合、加害者は、民法に基づき、被害者に対して損害賠償責任を負います。損害賠償の対象には、治療費、休業損害(仕事を休んだことによる収入の減少)、慰謝料などが含まれます。
また、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、交通事故の被害者を救済するための保険制度です。人身事故の場合、被害者は、自賠責保険から治療費や慰謝料などの支払いを受けることができます。自賠責保険は、すべての自動車に加入が義務付けられており、最低限の補償を提供します。自賠責保険だけでは十分な補償が得られない場合、任意保険に加入している加害者がいれば、そこから追加の補償を受けることができます。
誤解されがちなポイントの整理
事故後の対応について、いくつか誤解されがちなポイントがあります。ここでは、よくある誤解とその正しい理解について解説します。
誤解1:事故から時間が経つと、人身事故として扱ってもらえない。
正しい理解:事故から時間が経っても、警察に診断書を提出し、必要な手続きを踏めば、人身事故として扱われる可能性はあります。ただし、時間が経つほど、事故との因果関係を証明することが難しくなる場合があるため、早めの対応が重要です。
誤解2:警察に診断書を提出すれば、必ず人身事故として扱われる。
正しい理解:警察は、診断書の内容や事故の状況などを総合的に判断して、人身事故として扱うかどうかを決定します。診断書を提出しても、必ず人身事故として扱われるとは限りません。
誤解3:怪我がない場合は、人身事故として扱われない。
正しい理解:怪我の程度が軽い場合でも、診断書があれば、人身事故として扱われる可能性があります。痛みがなくても、念のため病院を受診し、医師の診断を受けることをおすすめします。
実務的なアドバイスと具体例
事故後の対応について、実務的なアドバイスをいくつかご紹介します。
- 1. 警察への報告: 事故後、速やかに警察に連絡し、事故の状況を報告しましょう。人身事故として扱ってもらうためには、警察への届け出が必須です。
- 2. 病院での受診: 事故後、少しでも身体に違和感がある場合は、必ず病院を受診しましょう。早期に適切な治療を受けることが大切です。また、診断書を取得し、警察に提出することで、人身事故として扱ってもらえる可能性が高まります。
- 3. 保険会社への連絡: 加入している自動車保険会社に連絡し、事故の状況を報告しましょう。保険会社は、事故後の対応についてアドバイスをしてくれたり、示談交渉を代行してくれたりします。
- 4. 事故状況の記録: 事故現場の写真や、ドライブレコーダーの映像など、事故の状況を記録しておきましょう。これらの記録は、事故の状況を説明する際に役立ちます。
- 5. 弁護士への相談: 事故の状況や怪我の程度によっては、弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、損害賠償請求や示談交渉について、専門的なアドバイスをしてくれます。
具体例:
例えば、事故後数日経ってから首の痛みを感じ始めた場合、すぐに病院を受診し、診断書を取得します。警察に診断書を提出し、事故との因果関係を説明することで、人身事故として扱ってもらえる可能性が高まります。
専門家に相談すべき場合とその理由
以下のような場合には、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
- 怪我の程度が重い場合: 治療期間が長期間に及ぶ場合や、後遺症が残る可能性がある場合は、弁護士に相談し、適切な損害賠償を請求することが重要です。
- 過失割合で争いがある場合: 事故の過失割合について、加害者側と意見が対立している場合は、弁護士に相談し、専門的なアドバイスを受けることが有効です。
- 示談交渉が難航している場合: 保険会社との示談交渉がうまくいかない場合は、弁護士に依頼し、交渉を代行してもらうことができます。
- 保険会社からの対応に不満がある場合: 保険会社からの対応に不満がある場合や、疑問点がある場合は、弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けることができます。
弁護士に相談することで、専門的な知識と経験に基づいたアドバイスを受けることができ、ご自身の権利を守ることができます。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
- 1. 12日経過でも人身事故扱いの可能性: 事故から12日経過していても、警察に診断書を提出し、必要な手続きを踏めば、人身事故として扱われる可能性があります。
- 2. 早めの対応が重要: 事故から時間が経つほど、事故との因果関係を証明することが難しくなる可能性があるため、早めに警察に相談し、診断書を提出しましょう。
- 3. 診断書が重要: 病院を受診し、医師の診断書を取得することが、人身事故として扱ってもらうための重要な手続きです。
- 4. 専門家への相談: 怪我の程度が重い場合や、示談交渉が難航している場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
今回の事故が、一日も早く解決することを願っています。

