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交通事故で人身事故に。会社からの圧力と辞めたい気持ち、今後の補償はどうなる?

【背景】
・交通事故を起こした加害者の上司から、人身事故にした理由を問いただす電話があった。
・後遺症への不安を伝えたが、理解してもらえなかった。
・警察には人身事故の取り下げを考えていないと伝えており、捜査は進んでいる。
・加害者をかばう会社の対応に嫌気がさし、退職を考えている。

【悩み】
・人身事故を取り下げたら、後遺障害の認定や慰謝料はどうなるのか知りたい。
・会社を辞めた場合、休業損害の補償はどうなるのか、他に受けられる補償はあるのか知りたい。

人身事故取り下げで後遺障害認定は不利に。退職後の休業損害は打ち切りが基本。弁護士への相談を。

交通事故と人身事故:基本知識をおさらい

交通事故に遭われたとのこと、心よりお見舞い申し上げます。まずは、今回の状況を理解するために、基本的な知識から整理していきましょう。交通事故には、大きく分けて「物損事故」と「人身事故」の2種類があります。

物損事故:車や物が壊れただけの事故。

人身事故:人(歩行者、運転者、同乗者など)がケガをした事故。

人身事故の場合、警察への届け出が必要となり、加害者は刑事責任を問われる可能性があります。また、被害者は、治療費や慰謝料、休業損害などの賠償を求めることができます。今回のケースでは、人身事故として扱われているため、加害者である上司の上司から「なぜ人身事故にしたんだ」と問われたことは、加害者の刑事責任や賠償責任を意識してのことと考えられます。

人身事故取り下げと後遺障害認定への影響

人身事故を取り下げること(厳密には、人身事故から物損事故に切り替えること)は、後遺障害の認定に影響を与える可能性があります。

後遺障害の認定を受けるためには、原則として、治療を継続し、症状が固定した(治療を続けても症状が良くならない状態)後に、医師の診断書や検査結果などをもとに、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)または任意保険会社に申請する必要があります。

人身事故を取り下げると、警察が作成する事故証明書が物損事故のものになり、人身事故として扱われなくなるため、保険会社が後遺障害の調査をしない場合があります。
人身事故として扱われていれば、警察の実況見分調書(事故状況を記録した書類)などが、後遺障害の認定審査の際に参考資料として用いられることがあります。

人身事故から物損事故に切り替えた場合でも、後遺障害の認定を全く受けられないわけではありません。しかし、人身事故として扱われている方が、後遺障害の認定を受けられる可能性は高くなると言えるでしょう。

慰謝料はどうなる? 人身事故と物損事故の違い

慰謝料は、精神的な苦痛に対する賠償金です。人身事故の場合、ケガの治療期間や程度、後遺障害の有無などに応じて、慰謝料が支払われます。

一方、物損事故の場合、原則として慰謝料は発生しません。ただし、事故の状況や程度によっては、精神的な苦痛を理由に慰謝料が認められるケースもあります。

人身事故を取り下げた場合、慰謝料の金額は、物損事故として扱われることによって減額される可能性があります。

退職と休業損害、そしてその他の補償

会社を辞めることと、休業損害の補償には密接な関係があります。

休業損害とは、交通事故によるケガのために仕事を休んだことによって生じた収入の減少に対する補償です。

原則として、休業損害は、事故によるケガが原因で仕事を休んだ期間について支払われます。

会社を辞めた場合、休業損害の補償は、退職日までのものとなるのが一般的です。退職後に次の仕事が見つからない場合でも、原則として、休業損害は支払われません。

ただし、退職が、事故によるケガが原因で仕事ができなくなったことによるものであれば、退職後の休業損害が認められる可能性がないわけではありません。

また、退職によって、将来の収入が減少する可能性がある場合には、逸失利益(将来得られるはずだった収入の減少分)を請求できる可能性があります。

今回のケースでは、会社を辞めたいと考えている理由が、事故によるケガと、会社側の対応に対する不信感にあるため、退職後の補償については、慎重に検討する必要があります。

他に受けられる補償としては、治療費、通院交通費、入通院慰謝料などがあります。

関係する法律と制度

今回のケースに関係する主な法律は、以下の通りです。

自動車損害賠償保障法:交通事故の被害者に対する賠償責任を定めています。

民法:損害賠償に関する基本的なルールを定めています。

また、自賠責保険や任意保険も、交通事故の賠償において重要な役割を果たします。

誤解されがちなポイント

今回のケースで、誤解されがちなポイントを整理しておきましょう。

人身事故を取り下げたら、絶対に後遺障害の認定を受けられないわけではない:物損事故に切り替えた場合でも、後遺障害の認定を申請することは可能です。ただし、人身事故の場合よりも、認定のハードルは高くなる可能性があります。

会社を辞めたら、絶対に休業損害が打ち切られるわけではない:退職の理由や、事故との因果関係によっては、退職後も休業損害や逸失利益が認められる可能性があります。

保険会社は、被害者の味方とは限らない:保険会社は、保険金の支払いをできるだけ抑えようとする傾向があります。

実務的なアドバイスと具体例

今回のケースにおける、実務的なアドバイスをいくつかご紹介します。

弁護士に相談する:交通事故に詳しい弁護士に相談し、今後の対応についてアドバイスを受けることが重要です。弁護士は、あなたの権利を守り、適切な賠償を受けられるようサポートしてくれます。

治療を継続する:後遺障害の認定を受けるためには、治療を継続し、医師の診断を受けることが不可欠です。

証拠を収集する:事故の状況や、ケガの程度、治療の経過などを記録しておきましょう。診断書や、治療費の領収書、事故の状況を記録した写真などは、証拠として役立ちます。

会社の対応を記録する:会社とのやり取りは、記録に残しておきましょう。

例えば、会社を辞める前に、弁護士に相談し、退職後の補償について見通しを立てておくことが重要です。また、会社との間で、退職に関する合意書を作成し、退職後の補償について明確にしておくことも有効です。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、以下のような場合に、専門家(弁護士)に相談することをお勧めします。

後遺障害が残る可能性がある場合:後遺障害の認定や、その後の賠償請求について、専門的な知識が必要になります。

会社との間でトラブルが生じている場合:会社との交渉や、法的な手続きが必要になる可能性があります。

保険会社との交渉がうまくいかない場合:保険会社は、専門的な知識を持っており、個人で交渉するのは難しい場合があります。

弁護士に相談することで、適切なアドバイスを受け、あなたの権利を守ることができます。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の質問に対する重要ポイントをまとめます。

  • 人身事故を取り下げると、後遺障害の認定に不利になる可能性がある。
  • 会社を辞めると、原則として休業損害は打ち切られる。ただし、状況によっては、退職後も補償を受けられる可能性はある。
  • 交通事故に遭ったら、弁護士に相談し、今後の対応についてアドバイスを受けることが重要。

今回の経験を乗り越え、一日も早く心身ともに健康な状態に戻れることを心から願っています。

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