事故後の検察庁からの呼び出し…何が起きるの?

交通事故を起こしてしまい、検察庁から呼び出しを受けたとのこと、大変ご心痛のことと思います。
まずは落ち着いて、今回の状況と対応について一緒に確認していきましょう。

検察庁からの呼び出しは、あなたが起こした交通事故について、検察官が詳しく事情を聞くために行われます。
検察官は、警察の捜査結果や被害者の供述、あなたの供述などを総合的に判断し、最終的にあなたを起訴(刑事裁判にかけること)するかどうか、あるいは不起訴(刑事裁判にかけないこと)するかを決定します。

呼び出しの目的は、事故の状況、過失の程度、被害者の怪我の状況、示談の有無などを確認することです。
検察官は、これらの情報を基に、あなたが刑事責任を負うべきかどうかを判断します。

検察庁で聞かれることとは?

検察庁では、主に以下の内容について質問されることが多いです。

  • 事故の発生状況:事故の場所、時間、当事者の状況などを具体的に聞かれます。
  • 事故の原因:あなたがどのように事故を起こしたのか、その原因について詳しく質問されます。
  • 過失の程度:あなたと相手の過失割合について、検察官の見解が示されることがあります。
  • 被害者の怪我の状況:被害者の怪我の程度や治療期間、現在の状況について確認されます。
  • 示談の状況:示談が成立しているか、示談金はいくらだったか、示談書があるかなど、示談に関する詳細な情報が尋ねられます。
  • 反省の気持ち:事故を起こしたことに対する反省の気持ちや、今後の生活について聞かれることもあります。

検察官の質問に対しては、正直に、そして具体的に答えることが重要です。
わからないことや記憶があいまいな場合は、正直に「覚えていない」「わからない」と答えても問題ありません。
しかし、嘘をついたり、ごまかしたりすることは、検察官の心証を悪くする可能性がありますので避けてください。

示談と示談書について

「示談」とは、当事者同士が話し合い、民事上の損害賠償問題を解決することです。
交通事故の場合、加害者(あなた)と被害者が、損害賠償金の金額や支払い方法について合意し、その内容をまとめたものが「示談書」です。

示談が成立している場合、検察官は、被害者の処罰感情や、あなたが被害者に対して誠意ある対応をしたかどうかを考慮します。
示談が成立していることは、不起訴になる可能性を高める要素の一つとなります。

今回のケースで届いた「物損事故解決内容のご案内」は、物損事故に関する示談の内容を示したものであり、人身事故に関する示談書とは異なります。
人身事故に関する示談が成立している場合は、別途示談書を作成しているはずです。
もし、人身事故に関する示談書がない場合は、早急に保険会社に確認し、被害者との間で示談を進めることを検討しましょう。

人身事故と物損事故の違い

交通事故は、その結果によって「人身事故」と「物損事故」に分類されます。

  • 人身事故: 人が怪我をしたり、死亡したりした場合の事故です。刑事責任や民事上の損害賠償責任が発生する可能性があります。
  • 物損事故: 車や建物などの物が壊れただけの事故です。基本的に刑事責任は発生しませんが、修理費用などの損害賠償責任は発生します。

今回の事故は、被害者が全治1ヶ月の怪我を負っているため、人身事故として扱われます。
人身事故の場合、加害者は刑事責任(刑事罰を受ける可能性)と民事責任(損害賠償を支払う責任)を負う可能性があります。

保険会社と被害者の関係

交通事故の場合、多くの場合、加害者は自動車保険に加入しています。
保険会社は、加害者の代わりに被害者に対して損害賠償金を支払うことが一般的です。
しかし、保険会社はあくまでも「お金を支払う」という役割を担うのであって、被害者の治療状況や現在の状態を全て把握しているわけではありません。

保険会社は、被害者の治療費や慰謝料などを計算し、支払うために必要な情報を収集しますが、被害者の細かな状況や心情までを把握しているとは限りません。
そのため、検察官は、加害者本人から事故の詳細や被害者の状況について直接話を聞く必要があります。

検察官への対応で注意すべきこと

検察庁からの呼び出しに対しては、以下の点に注意して対応しましょう。

  • 誠実な態度: 事故を起こしたことに対する反省の気持ちを示し、誠実な態度で対応することが重要です。
  • 正確な情報: 事故の状況や被害者の状況について、正確な情報を伝えましょう。記憶があいまいな場合は、正直に「覚えていない」と答えても問題ありません。
  • 示談の状況: 示談が成立している場合は、示談書を持参し、その内容を説明しましょう。示談が成立していない場合は、今後の示談の進め方について、検察官に相談することもできます。
  • 弁護士への相談: 法律の専門家である弁護士に相談することで、検察庁での対応や今後の手続きについてアドバイスを受けることができます。弁護士に依頼することで、あなたの権利を守り、有利な状況で解決を図ることができます。

専門家への相談

今回のケースでは、以下の理由から、弁護士への相談を検討することをおすすめします。

  • 刑事手続きへの対応: 検察庁での取り調べや、起訴・不起訴の判断など、刑事手続きは複雑です。弁護士は、あなたの状況に合わせて、適切なアドバイスやサポートを提供できます。
  • 示談交渉のサポート: 弁護士は、被害者との示談交渉を代行し、あなたの負担を軽減することができます。また、適正な賠償金額を算出し、有利な条件で示談を成立させるためのサポートも行います。
  • 精神的なサポート: 交通事故は、加害者にとっても大きな精神的負担となります。弁護士は、法律的なアドバイスだけでなく、精神的なサポートも提供し、あなたの不安を軽減します。

弁護士に相談することで、法的な知識や経験に基づいたアドバイスを受けることができ、あなたの権利を守りながら、より良い解決を目指すことができます。

まとめ:検察庁への対応と今後の流れ

今回の人身事故における検察庁への対応について、重要なポイントをまとめます。

  • 検察庁では、事故の詳細、過失の程度、被害者の状況、示談の有無などを確認されます。
  • 「物損事故解決」の案内は、人身事故の示談書ではありません。人身事故に関する示談書があるか確認しましょう。
  • 検察官には、誠実かつ正直に対応し、正確な情報を伝えましょう。
  • 弁護士に相談し、専門的なアドバイスを受けることで、より適切な対応が可能になります。
  • 示談が成立していることは、不起訴になる可能性を高める要素の一つです。

検察庁からの呼び出しは、誰でも不安になるものです。
しかし、落ち着いて、誠実に対応することで、良い結果につながる可能性は十分にあります。
一人で悩まず、専門家や信頼できる人に相談し、適切なサポートを受けながら、解決に向けて進んでいきましょう。