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任売物件の専任媒介、購入希望者への情報開示義務と最善策を解説

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おすすめ3社をチェック大手不動産会社が専任媒介(特定の不動産会社に売却を依頼する契約)している任売物件(裁判所が競売にかける前の物件)について、購入希望者として40日前に購入意思を伝えたにもかかわらず、他の不動産会社が先に購入申し込みをしている状況です。売主と債権者の話し合いの結果待ちとのことでしたが、進捗がないため大手不動産会社に問い合わせたところ、以前と変わらない回答でした。その後、同じ物件が別の不動産会社によって同じ価格で売りに出されているのを発見し、状況が理解できず困っています。
【背景】
【悩み】
状況の確認と、情報開示義務の有無が重要です。弁護士や不動産に詳しい専門家への相談も検討し、証拠を保全しながら、事実関係を明確にしましょう。
まず、今回のケースで重要な二つのキーワードを理解しましょう。
任売物件とは、住宅ローンなどの返済が滞り、金融機関(債権者)が裁判所に競売を申し立てる前に、売主と債権者の合意のもとで、市場価格に近い価格で売却される物件のことです。(任意売却とも呼ばれます)競売よりも高い価格で売却できる可能性があるため、売主にとっても債権者にとってもメリットがあります。
次に、専任媒介契約についてです。これは、不動産会社が売主から物件の売却を依頼される契約の一種です。専任媒介契約の場合、売主は他の不動産会社に重ねて売却を依頼することはできません。売主は、契約した不動産会社を通してのみ物件を売却することになります。この契約を結ぶと、不動産会社は売主に対し、一定期間内に売却活動を行う義務が生じます。
今回のケースでは、大手不動産会社が専任媒介を受けている任売物件に対して、購入希望者であるあなたが40日前に購入意思を伝えたにもかかわらず、進捗がないという状況です。さらに、同じ物件が別の不動産会社によって販売されていることが判明しています。これは、いくつかの可能性が考えられます。
一つは、売主と債権者の話し合いが難航し、売却手続きが一時的に中断しているケースです。この場合、大手不動産会社は、進捗がないため、あなたに具体的な情報を提供できない可能性があります。
もう一つは、他の購入希望者が現れ、売主との間で交渉が進んでいるケースです。この場合、大手不動産会社は、あなたに対して、交渉状況を正確に伝えられない場合があります。なぜなら、売主と他の購入希望者の間でどのような条件で交渉が進んでいるのかは、第三者には分からないからです。
さらに、大手不動産会社が、何らかの理由であなたへの情報開示を怠っている可能性も否定できません。例えば、他の購入希望者との間で有利な条件で交渉を進めたい場合などです。しかし、専任媒介契約を結んでいる不動産会社は、売主の利益を最大化する義務を負うと同時に、購入希望者に対しても誠実に対応する義務があります。
今回のケースで関係する法律として、まず「宅地建物取引業法」が挙げられます。この法律は、不動産取引の公正さを保ち、消費者の利益を保護することを目的としています。不動産会社は、この法律に基づいて、様々な義務を負っています。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
また、今回のケースでは、専任媒介契約が締結されているため、契約の内容も重要です。専任媒介契約には、不動産会社が売主に対して行うべき業務内容や、売却活動の期間などが定められています。この契約内容に基づいて、不動産会社が適切な業務を行っているかを確認する必要があります。
今回のケースで、誤解されがちなポイントとして、大手不動産会社への過度な期待が挙げられます。大手不動産会社は、一般的に、豊富な情報や高い専門性を持っていると考えられがちです。しかし、大手であるからといって、必ずしもすべてのケースで最善の対応をしてくれるとは限りません。
不動産取引は、個別の事情によって大きく左右されます。大手不動産会社であっても、担当者の能力や、物件の状況、売主との関係などによって、対応が異なる可能性があります。そのため、大手不動産会社だから安心という考え方は、必ずしも正しいとは言えません。
また、大手不動産会社は、多くの顧客を抱えているため、一人ひとりの顧客に対して、十分な時間を割けない場合があります。そのため、積極的に情報収集を行い、疑問点があれば、積極的に質問するなど、自分自身で主体的に行動することが重要です。
今回のケースで、あなたが取るべき実務的なアドバイスをいくつかご紹介します。
まず、証拠保全です。大手不動産会社とのやり取りは、メールや書面で記録を残しておきましょう。口頭でのやり取りも、日時や内容をメモしておくと良いでしょう。これは、後々、トラブルになった場合に、証拠として役立ちます。
次に、情報収集です。大手不動産会社だけでなく、他の不動産会社にも相談してみましょう。今回の物件の周辺の不動産相場や、類似物件の売却事例などを調べてみるのも良いでしょう。また、売主や債権者との直接的なコンタクトも、場合によっては検討できます。
さらに、専門家への相談も検討しましょう。弁護士や不動産鑑定士など、専門的な知識を持つ人に相談することで、客観的なアドバイスを受けることができます。専門家は、法的観点や専門的な知識から、あなたの状況を分析し、適切なアドバイスをしてくれます。
具体例として、あなたが大手不動産会社に対して、進捗状況について具体的に質問し、回答を求めることができます。例えば、「売主との話し合いの進捗状況はどうなっているのか」「他の購入希望者がいるのか」「具体的な売却条件はどうなっているのか」などです。これらの質問に対する回答を記録しておくことで、後々の証拠として活用できます。
今回のケースでは、以下の状況になった場合、専門家への相談を検討すべきです。
専門家としては、弁護士、不動産鑑定士、宅地建物取引士などが考えられます。弁護士は、法的な観点から、あなたの権利を守るためのアドバイスをしてくれます。不動産鑑定士は、物件の価値や取引の適正さを評価してくれます。宅地建物取引士は、不動産取引に関する専門的な知識を持っており、具体的なアドバイスをしてくれます。
専門家に相談する際には、これまでの経緯や、現在の状況を詳しく説明しましょう。また、関連する書類(契約書、メールのやり取りなど)を提示することで、より的確なアドバイスを受けることができます。
今回のケースでは、任売物件の購入を検討している中で、大手不動産会社との間で、情報開示や進捗状況に関する疑問が生じているという状況でした。以下に、今回の重要ポイントをまとめます。
今回のケースは、不動産取引における、情報開示や誠実義務、契約内容の重要性を示すものです。疑問点や不安がある場合は、専門家に相談し、適切な対応をとることが重要です。
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