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任意売却物件の購入は危険?両親の反対とリスクについて解説

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任意売却物件購入のリスクは限定的。適切な調査と手続きを行えば、両親が懸念するような事態は回避できます。
任意売却物件とは、住宅ローンなどの借金を返済できなくなった人が、債権者(お金を貸した人、通常は金融機関)の同意を得て、通常の不動産売買のように物件を売却することです。競売(けいばい)と異なり、売却価格は市場価格に近い価格で売却されることが多く、売主(物件の所有者)にとっても、より良い条件で売却できる可能性があります。
競売は、裁判所が主導して行う売却方法で、市場価格よりも低い価格で落札されることが多いです。任意売却は、売主と債権者の合意のもとに行われるため、売主の事情を考慮した柔軟な対応が期待できます。
ご両親が心配されているような、借金の肩代わりや、物件の差し押さえ、立ち退き、ローンの残債だけが残るような事態は、可能性としては低いですが、ゼロではありません。しかし、適切な調査と手続きを行うことで、これらのリスクを大幅に減らすことができます。
任意売却物件は、売主と債権者の間で合意が成立し、売買契約が締結されれば、通常は問題なく所有権を移転できます。ただし、いくつかの注意点があり、それを理解しておくことが重要です。
不動産売買に関わる主な法律は、民法と宅地建物取引業法です。民法は、売買契約や所有権に関する基本的なルールを定めています。宅地建物取引業法は、不動産業者の業務や、契約に関するルールを定めています。
今回のケースで特に重要となるのは、民法の「瑕疵担保責任」です。瑕疵担保責任とは、売買の対象物に隠れた欠陥(瑕疵:かし)があった場合、売主が買主に対して負う責任のことです。しかし、任意売却物件では、瑕疵担保責任が免責されることが一般的です。これは、売主が経済的に困窮している状況であることが多く、瑕疵に対する責任を負うことが難しい場合があるためです。
また、住宅ローンの債権者は、抵当権(ていとうけん)という権利を持っています。抵当権とは、万が一、住宅ローンの返済が滞った場合に、債権者が物件を差し押さえ、競売にかけることができる権利です。任意売却の場合、抵当権は抹消されますが、他の債権者がいる場合は注意が必要です。
ご両親が心配されている「借金の肩代わり」についてですが、通常、任意売却では、買主が売主の借金を直接肩代わりすることはありません。売却代金は、債権者への返済に充当されます。ただし、売却代金で全ての借金を返済できない場合、残りの債務は売主に残ります。
「物件の差し押さえ」については、任意売却が完了し、所有権が買主に移転した後であれば、通常は差し押さえられることはありません。ただし、売主が他の債務を抱えており、その債権者が物件を差し押さえる可能性はゼロではありません。このリスクを避けるためには、事前に物件の登記簿謄本(とうきぼとうほん)を確認し、抵当権以外の権利関係を調べておくことが重要です。
「立ち退き」については、任意売却の場合、売主は既に物件から退去していることがほとんどです。もし、売主が退去していない場合は、売買契約締結前に、確実に退去してもらう必要があります。
「ローンだけが残る」という状況は、売却代金がローンの残債を下回った場合に起こり得ます。この場合、売主は不足分を返済する必要がありますが、任意売却であれば、債権者との間で、残債の減額交渉(債務整理)ができる可能性があります。
任意売却物件を購入する際には、以下の点に注意しましょう。
具体例として、Aさんが任意売却物件を購入し、その後、雨漏りが見つかったとします。瑕疵担保責任が免責されている場合、Aさんは売主に対して修繕を求めることはできません。しかし、事前に物件の状態をしっかりと確認し、契約書の内容を理解していれば、このようなリスクを事前に把握し、対策を講じることができたはずです。
以下のような場合は、必ず専門家に相談しましょう。
抵当権以外にも、差押えや、その他の権利が設定されている場合は、弁護士や司法書士に相談し、権利関係の整理や、法的リスクについてアドバイスを受ける必要があります。
契約書の内容が難解で理解できない場合は、弁護士や宅地建物取引士に相談し、契約内容について確認してもらいましょう。
住宅ローンの借入や、税金、その他の費用について不安がある場合は、住宅ローン専門家やファイナンシャルプランナーに相談し、資金計画についてアドバイスを受けると良いでしょう。
売主との間で、物件の引き渡しや、残債の支払いなどについてトラブルが発生した場合は、弁護士に相談し、法的解決を図る必要があります。
任意売却物件の購入は、適切な調査と注意を払えば、必ずしも危険なものではありません。ご両親が心配されているようなリスクは、確かに存在しますが、事前にしっかりと対策を講じることで、回避できます。
・物件の権利関係を登記簿謄本で確認し、問題がないか確認する。
・瑕疵担保責任免責の場合、物件の状態を入念に調査する。
・信頼できる不動産業者を選び、契約内容を十分に理解する。
・必要に応じて、弁護士や司法書士などの専門家に相談する。
これらの点を守り、慎重に検討すれば、任意売却物件でも、安心して購入することができます。
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