住宅ローンの事前審査と本審査:基礎知識
住宅ローンの審査には、大きく分けて「事前審査」と「本審査」の2つのステップがあります。まるで違うステージのようなものだと考えてください。
事前審査(仮審査)は、金融機関が住宅ローンの融資をするかどうかの、最初の判断材料となるものです。 審査のスピードが速く、結果が出るのも比較的早いのが特徴です。 申込者の収入や、他の借り入れ状況などを中心に審査が行われます。
一方、本審査は、事前審査を通過した人が受ける審査です。物件の詳細な情報や、より詳細な個人情報が審査対象となります。事前審査よりも審査項目が多く、時間もかかります。 ここで問題がなければ、住宅ローンの契約に進むことができます。
事前審査は「予選」、本審査は「本番」と考えるとわかりやすいかもしれません。予選を通過しても、本番で落ちてしまうことは十分にあり得るのです。
今回のケースへの直接的な回答
事前審査に通ったからといって、必ずしも本審査に通るとは限りません。事前審査は、あくまで「融資が可能かどうかの見込み」を判断するものです。 審査基準や、審査の厳しさも、金融機関によって異なります。
今回の質問者さんのように、既に住宅ローンを抱えていたり、返済比率が収入に対して高い場合、本審査で否決される可能性は高まります。事前審査に通ったとしても、本審査ではより厳格な審査が行われるからです。
住宅ローンに関係する法律と制度
住宅ローンに関する直接的な法律はありませんが、関係する制度はいくつかあります。
- 民法:住宅ローンの契約は、民法の契約に関する規定に基づいて行われます。
- 金融商品取引法:金融機関は、住宅ローンの契約前に、顧客に対して適切な情報開示を行う必要があります。
また、住宅ローンの審査においては、以下の点が考慮されます。
- 個人信用情報:信用情報機関(CIC、JICCなど)に登録されている、個人の信用情報が審査されます。過去の借り入れ状況や、返済の遅延などが記録されています。
- 返済比率:年収に対する、年間返済額の割合のことです。金融機関は、この返済比率が一定の基準を超えないように審査します。
- 担保評価:購入する物件の価値が、担保として適切であるかどうかが評価されます。
誤解されがちなポイントの整理
多くの人が誤解しがちなのは、「事前審査に通れば、本審査もほぼ通る」という考え方です。これは、必ずしも正しくありません。
事前審査と本審査では、審査基準が異なる場合があります。事前審査では問題なかった点が、本審査では問題になることもあります。例えば、
- 事前審査後に、他の借り入れが増えた
- 転職や、収入が減少した
- 健康状態が悪化した
- 物件の評価が下がった
などの理由で、本審査が否決されることがあります。
実務的なアドバイスと具体例
住宅ローンの審査を通過するためには、以下の点に注意しましょう。
- 信用情報を良好に保つ:クレジットカードの支払いや、他のローンの返済を遅延しないようにしましょう。
- 自己資金を増やす:頭金を増やすことで、借入額を減らすことができます。
- 返済比率を意識する:無理のない返済計画を立て、返済比率が低くなるように調整しましょう。
- 複数の金融機関に相談する:審査基準は金融機関によって異なります。複数の金融機関に相談し、自分に合った条件の住宅ローンを探しましょう。
- 専門家に相談する:住宅ローンの専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談することで、適切なアドバイスを受けることができます。
具体例として、
Aさんは、事前審査には通ったものの、本審査前に転職をしてしまいました。転職先の収入が、以前よりも減少したため、本審査は否決されました。
Bさんは、事前審査後に、他のローンを借り入れてしまいました。その結果、返済比率が上がり、本審査が否決されました。
このように、事前審査に通った後でも、様々な要因で本審査が通らないことがあります。
専門家に相談すべき場合とその理由
以下のような場合は、住宅ローンの専門家(ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなど)に相談することをおすすめします。
- 住宅ローンの審査に不安がある場合
- 複数のローンを抱えている場合
- 自己資金が少ない場合
- 返済計画に自信がない場合
- 住宅ローンの仕組みについて詳しく知りたい場合
専門家は、個々の状況に合わせて、最適なアドバイスをしてくれます。また、金融機関との交渉をサポートしてくれる場合もあります。
まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)
今回の質問の重要ポイントをまとめます。
・事前審査に通っても、本審査に通るとは限りません。審査基準や、個人の状況によって、結果は異なります。
・本審査が否決される要因は様々です。収入の減少、他の借り入れの増加、信用情報の悪化、物件の評価など、様々な要因が考えられます。
・住宅ローンの審査を通過するためには、自己資金を増やしたり、返済比率を意識したり、信用情報を良好に保つなど、様々な対策が必要です。
・不安な場合は、専門家に相談しましょう。専門家は、個々の状況に合わせて、最適なアドバイスをしてくれます。
住宅ローンは、人生における大きな買い物です。しっかりと準備をして、後悔のないように進めていきましょう。

