住宅ローン審査、何がチェックされる?基礎知識
住宅ローン審査は、金融機関が融資(お金を貸すこと)を行うにあたり、その人がきちんと返済できる能力があるかを判断する重要なプロセスです。審査では、様々な項目がチェックされます。主なものを見ていきましょう。
・収入:安定した収入があるか、年収はいくらか、などが審査されます。年収が高いほど、返済能力があると判断されやすくなります。
・信用情報:過去の借入や返済状況が記録された情報です。「信用情報機関」という機関が管理しています。延滞(返済の遅れ)や自己破産などの情報は、審査に大きく影響します。
・借入状況:現在他に借金があるか、ローンの種類や残高、返済状況なども確認されます。借金が多いと、返済能力が低いと判断される可能性があります。
・物件の担保価値:住宅ローンの場合は、購入する物件の価値も重要です。万が一返済できなくなった場合、その物件を売却してローンの残債を回収できるか、という視点で評価されます。
今回のケースでは、過去の借金と合算者の存在が審査に影響を与える可能性があります。
今回のケースへの直接的な回答
ご主人の過去の借金、特に過払い金請求や、おまとめローン(複数の借金を一つにまとめるローン)の利用は、信用情報に影響を与えている可能性があります。しかし、モビットを完済し、一定期間が経過していることはプラスに働きます。また、合算者であるお父様の収入も審査に影響します。
住宅ローン審査に通るかどうかは、金融機関の総合的な判断によります。過去の借金の影響がどの程度か、合算者の収入がどの程度評価されるか、現在の収入と返済能力が見合っているか、などが重要なポイントになります。
フラット35は、他のローンに比べて審査が柔軟な傾向がありますが、過去の借金の内容によっては、審査に影響が出る可能性はあります。審査に通るためには、正確な情報を提供し、誠実に対応することが重要です。
関係する法律や制度:信用情報と個人信用情報機関
住宅ローン審査において、信用情報は非常に重要な役割を果たします。信用情報とは、個人の借入や返済に関する記録のことで、主に以下の3つの機関が情報を共有しています。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC):主にクレジットカードや消費者金融に関する情報を扱います。
- 株式会社日本信用情報機構(JICC):消費者金融や信販会社などの情報が中心です。
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC):銀行や信用組合などの情報が集まっています。
これらの機関は、金融機関からの照会に応じて、個人の信用情報を提供します。住宅ローンの審査では、これらの信用情報を基に、ローンの承認可否や金利などが決定されます。
過去の借金や返済の遅延、債務整理(借金の減額や免除を求める手続き)などの情報は、一定期間、信用情報機関に記録されます。この記録が残っている間は、住宅ローンの審査に不利になる可能性があります。
過払い金請求を行った場合、その事実自体が信用情報に直接記録されるわけではありません。しかし、過払い金請求に至るまでの経緯(例えば、長期間の借入や返済の遅延など)が信用情報に記録されている可能性があります。また、過払い金請求の際に、債務整理と同様の手続きが行われた場合は、その事実が記録されることもあります。
誤解されがちなポイント:信用情報の「消える」期間
信用情報に記録された情報は、永久に残るわけではありません。一定期間が経過すると、情報は削除されます。この期間は、情報の種類や内容によって異なります。
よくある誤解として、「過払い金請求をしたら、5年間は住宅ローンを組めない」というものがあります。これは、過払い金請求に至るまでの経緯や、その後の対応(債務整理など)が信用情報に記録され、それが5年間程度残る可能性があることから生まれた誤解かもしれません。
正確には、信用情報の記録期間は、各信用情報機関の規定によって異なります。例えば、延滞の情報は、完済から5年程度で削除されるのが一般的です。債務整理の情報は、5年から7年程度で削除されることが多いです。
ただし、これらの期間はあくまで目安であり、個々の状況によって異なる場合があります。また、信用情報は、一度削除されると完全に消えるわけではなく、他の情報と紐づいて記録されている可能性もあります。
実務的なアドバイス:審査を有利に進めるために
住宅ローン審査を有利に進めるためには、いくつかのポイントがあります。
・正確な情報開示:金融機関に対して、正確な情報を開示することが重要です。過去の借金の状況や、現在の収入、他の借入状況などを正直に伝えましょう。隠したり、ごまかしたりすると、後で問題になる可能性があります。
・自己資金の準備:頭金を用意することで、ローンの借入額を減らすことができます。借入額が減れば、審査に通りやすくなるだけでなく、月々の返済額も減り、家計の負担を軽減できます。
・複数の金融機関への相談:住宅ローンは、金融機関によって審査基準や金利が異なります。複数の金融機関に相談し、自分に合った条件のローンを探しましょう。事前審査を受けることで、実際に融資を受けられるかを確認できます。
・専門家への相談:住宅ローンの審査や、過去の借金に関する不安がある場合は、専門家(住宅ローンアドバイザー、ファイナンシャルプランナーなど)に相談することも有効です。専門家は、個々の状況に合わせて、適切なアドバイスをしてくれます。
専門家に相談すべき場合とその理由
今回のケースでは、以下の場合は専門家への相談を検討することをお勧めします。
・過去の借金の影響が心配な場合:過去の借金の内容や、現在の信用情報について詳しく知りたい場合は、信用情報機関に情報開示請求を行うことができます。また、専門家は、信用情報を分析し、住宅ローン審査への影響を予測してくれます。
・住宅ローンの選択で迷っている場合:フラット35以外の住宅ローンを含め、どのローンが自分に合っているか判断に迷う場合は、住宅ローンアドバイザーなどの専門家に相談しましょう。専門家は、金利や返済方法などを比較検討し、最適なローンを提案してくれます。
・審査に通るか不安な場合:過去の借金や、合算者の存在など、審査に通るか不安な場合は、専門家に相談することで、審査に通るための対策やアドバイスを受けることができます。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
住宅ローン審査は、個々の状況によって結果が異なります。今回のケースでは、過去の借金、合算者の収入、現在の収入と返済能力などが重要なポイントとなります。
・過去の借金は、信用情報に影響を与えている可能性がありますが、完済していれば、プラスに評価されることもあります。
・合算者の収入は、審査に有利に働く可能性があります。
・住宅ローン審査に通るためには、正確な情報開示と、複数の金融機関への相談が重要です。
・不安な場合は、専門家(住宅ローンアドバイザー、ファイナンシャルプランナーなど)に相談しましょう。
ご自身の状況に合わせて、適切な対策を講じ、理想のマイホームを手に入れてください。

