住宅ローン審査、まずは基礎知識から

住宅ローン審査とは、金融機関が住宅ローンの融資を行うにあたり、申込者の返済能力や信用力を評価する手続きのことです。審査に通るためには、様々な項目をクリアする必要があります。ここでは、住宅ローン審査の基礎知識をわかりやすく解説します。

住宅ローン審査では、主に以下の点がチェックされます。

  • 収入の安定性:安定した収入があるか、勤続年数、雇用形態などが審査対象となります。
  • 信用情報:過去の借入や支払いの状況(クレジットカード、ローンの利用状況、滞納の有無など)が信用情報機関を通じて確認されます。
  • 借入状況:現在の借入額や、他のローンの有無も審査に影響します。
  • 健康状態:団体信用生命保険(団信)への加入が必要な場合、健康状態も審査対象となります。

これらの情報を総合的に判断し、金融機関は融資の可否や、融資額、金利などを決定します。審査基準は金融機関によって異なり、同じ条件でも結果が変わることもあります。

今回のケースへの直接的な回答

ご夫婦の状況を考えると、住宅ローン審査に通ることは非常に厳しいと言わざるを得ません。夫の方は勤続年数が短く、過去の支払い遅延や滞納が多数あります。妻の方も同様に、過去の借入や支払いの遅延、未払いなど、審査に不利な情報が多数存在します。

不動産会社の担当者が「審査に通らないだろう」と判断するのも、無理はありません。しかし、だからといって完全に諦める必要はありません。状況を改善するための対策を講じ、審査に臨むことが重要です。

関係する法律や制度について

住宅ローン審査に直接的に関係する法律はありません。しかし、信用情報機関に登録されている情報は、個人信用情報として、金融機関が審査を行う際の重要な判断材料となります。

日本には、主に以下の3つの信用情報機関があります。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC):主にクレジットカード会社や信販会社が加盟しています。
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC):消費者金融やクレジット会社などが加盟しています。
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC):銀行や信用金庫などが加盟しています。

これらの機関には、ローンの契約内容や支払い状況、延滞などの情報が登録されており、金融機関はこれらの情報を照会して、申込者の信用力を判断します。

また、住宅ローンの審査においては、団体信用生命保険(団信)への加入が必須となる場合があります。団信は、万が一、ローン契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、保険金でローンの残高が支払われる保険です。健康状態によっては、団信への加入が難しい場合もあります。

誤解されがちなポイントの整理

住宅ローン審査について、よくある誤解を整理しておきましょう。

誤解1:過去の滞納はすぐに消える

信用情報に登録された情報は、一定期間(概ね5〜10年)は記録として残ります。滞納や債務整理の情報は、審査に大きな影響を与えるため、注意が必要です。

誤解2:頭金があれば審査は有利になる

頭金が多いことは、返済能力が高いと見なされる一要素にはなります。しかし、過去の滞納や借入状況が悪い場合、頭金だけでは審査に通らない可能性があります。

誤解3:合算者にすれば、自分は審査に関係ない

配偶者の収入を合算して審査を受ける場合、配偶者も審査対象となります。合算者は、連帯保証人や連帯債務者となる可能性があり、配偶者の信用情報も審査に影響します。

実務的なアドバイスと具体例

住宅ローン審査に通るために、今からできることを具体的にご紹介します。

  • 信用情報の回復:
    • 未払いの料金(年金、健康保険料、ヨガ教室の滞納金など)は、速やかに支払いを済ませましょう。
    • クレジットカードの利用状況を見直し、支払いを遅延しないように徹底しましょう。
    • 過去に支払い遅延があったカードは、完済後も積極的に利用し、良好な支払いを継続することで、信用情報を回復させることができます。
  • 自己資金の準備:
    • 頭金を増やすことで、審査が有利になる可能性があります。
    • 無理のない範囲で、貯蓄に励みましょう。
  • 専門家への相談:
    • 住宅ローンの専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談し、自身の状況に合ったアドバイスを受けましょう。
    • 住宅ローンの事前審査を受けることで、現在の状況で審査に通る可能性があるか確認できます。
  • 物件選びの検討:
    • 無理のない返済計画を立てられる物件を選びましょう。
    • 中古物件も選択肢に入れることで、購入価格を抑えることができます。

具体例:

例えば、過去にクレジットカードの支払いを何度も遅延していたAさんの場合、

  • ステップ1:未払いの料金を全て支払い、信用情報を綺麗にする
  • ステップ2:クレジットカードの利用を再開し、毎月遅延なく支払いを続ける
  • ステップ3:ファイナンシャルプランナーに相談し、住宅ローンの事前審査を受ける

これらの対策を講じることで、審査に通る可能性を高めることができます。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下のような場合は、住宅ローンの専門家(ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザーなど)に相談することをお勧めします。

  • 過去に借金や支払いの遅延、滞納が多い場合:専門家は、信用情報の回復に向けた具体的なアドバイスや、住宅ローン審査に通るための対策を提案してくれます。
  • 住宅ローンに関する知識が少ない場合:住宅ローンの種類や金利、審査基準など、専門的な知識について詳しく教えてもらえます。
  • 自身の状況に合った返済計画を立てたい場合:収入や支出、将来の見通しなどを考慮し、無理のない返済計画を一緒に考えてくれます。
  • 複数の金融機関を比較検討したい場合:各金融機関の住宅ローン商品の比較や、最適なローンの選択についてアドバイスがもらえます。

専門家は、客観的な視点から、あなたの住宅ローンに関する疑問や不安を解消し、最適な選択をサポートしてくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

今回のケースでは、ご夫婦ともに過去の金銭的な問題から、住宅ローン審査に通ることは非常に厳しい状況です。しかし、諦める必要はありません。以下の点を意識して、対策を講じましょう。

  • 信用情報の回復に努める:未払いの料金を支払い、クレジットカードの支払いを遅延なく行う。
  • 専門家に相談する:ファイナンシャルプランナーなどに相談し、アドバイスを受ける。
  • 無理のない返済計画を立てる:自身の収入や支出を考慮し、無理のない返済計画を立てる。

住宅ローン審査は、過去の状況だけでなく、現在の状況や将来の見通しも考慮されます。焦らず、一つ一つ問題を解決し、理想のマイホーム購入に向けて、着実に進んでいきましょう。