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住宅取得資金贈与の特例:配偶者と自分、それぞれ1000万円の非課税枠は使える?諸経費やローン繰上げはどうなる?

【背景】
* 平成23年に住宅を取得し、配偶者と私の両親・祖父母からそれぞれ贈与を受けました。
* 配偶者は両親から750万円、私は祖父母から750万円の贈与を受け、合計1500万円を住宅取得資金に充てました。
* 贈与と住宅取得は同時期に行われました。
* 住宅取得費用は頭金1100万円、諸経費150万円、その後ローン繰上げに250万円使用しました。

【悩み】
* 配偶者と私、それぞれ1000万円の非課税枠(基礎控除と合わせて2220万円)は適用できるのでしょうか?
* 不動産会社手数料、登記費用、家具購入費用は非課税対象になりますか?
* ローン繰上げ資金も非課税対象になりますか?

贈与時婚姻済なら2000万円非課税可能。諸経費は一部対象外。ローン繰上げは非課税対象外。

回答と解説

住宅取得資金贈与の特例とは?

住宅取得資金贈与の特例とは、住宅取得のために親族から受けた贈与について、一定の金額までは贈与税がかからない(非課税)とする制度です。
この制度を利用することで、住宅購入にかかる資金負担を軽減することができます。 平成23年当時、配偶者からの贈与は1,100万円、それ以外の親族からの贈与は1,000万円が非課税枠でした(現在は制度が変更されています)。

今回のケースへの直接的な回答

(1) 平成23年4月に贈与を受け、5月に婚姻届を提出されたとのことですので、贈与時点では婚姻関係にありませんでした。そのため、配偶者とご自身で合計2000万円の非課税枠が適用できるかどうかは、それぞれの贈与を受けた親族との関係と、贈与時期によって判断が変わります。

配偶者の方:配偶者ご両親からの贈与750万円は、配偶者から見て「直系尊属」からの贈与となるため、1,100万円の非課税枠が適用されます。750万円は非課税です。

ご自身:祖父母からの贈与750万円は、「直系尊属」以外の親族からの贈与となります。そのため、1,000万円の非課税枠が適用されます。750万円は非課税です。

贈与税の計算においては、婚姻関係の有無は重要な要素となります。贈与時すでに婚姻関係にあった場合は、配偶者からの贈与とそれ以外の親族からの贈与を合計して非課税枠を計算します。しかし、今回のケースでは、贈与時点で婚姻関係が成立していなかったため、それぞれ別々に非課税枠を適用する必要があります。

(2) 不動産会社の手数料や登記費用は、住宅取得に直接必要な費用として認められる場合があり、非課税対象となる可能性があります。しかし、家具購入費用は、住宅取得に直接必要な費用とはみなされにくく、非課税対象とはなりません。

(3) ローン繰上げのための資金は、住宅取得時の贈与とは別個に扱われます。住宅取得後に行われたローン繰上げは、住宅取得資金贈与の特例とは関係なく、贈与税の対象となる可能性があります。

関係する法律や制度

贈与税法

誤解されがちなポイントの整理

* 贈与税の非課税枠は、贈与を受けた年度によって異なります。
* 住宅取得に関連する費用であっても、すべてが非課税対象とは限りません。
* ローン繰上げ資金は、住宅取得資金贈与の特例とは別個に検討する必要があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

贈与税の申告は、贈与を受けた翌年3月15日までに税務署に行う必要があります。贈与を受けた金額が非課税枠を超える場合は、税務署に申告し、贈与税を納付する必要があります。 専門家に相談することで、正確な申告を行い、税務上のリスクを回避できます。

専門家に相談すべき場合とその理由

贈与税の申告は複雑なため、自身で判断することが難しい場合があります。特に、高額な贈与を受けた場合や、非課税枠の適用に疑問がある場合は、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 贈与時婚姻関係の有無は非課税枠の適用に大きく影響します。
* 住宅取得費用の一部は非課税対象外となる可能性があります。
* ローン繰上げ資金は非課税対象外です。
* 専門家への相談が、税務上のリスク回避に繋がります。

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