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住宅購入と夫婦の共有財産:頭金とローン負担の割合で所有権を調整できる?

【背景】
* 夫婦で住宅を購入することになりました。
* 夫の貯金はなく、私の貯金で頭金を全額支払いました。
* 住宅ローンも私が契約し、毎月の支払額の多くを負担しています。(私の給料の方が高いです)
* 不動産屋から「所有権は1/2ずつ」と言われ、承諾しました。

【悩み】
私が住宅購入に多く貢献しているので、所有権を半々にするのは不公平ではないかと思っています。2/3:1/3などの割合で所有権を分けることは可能でしょうか?また、そうした場合、何か不都合はありますか?

所有権割合の変更は、契約次第で可能です。しかし、将来的なリスクも考慮しましょう。

1.夫婦の共有財産と所有権について

夫婦が結婚すると、夫婦間の財産は原則として「共有財産」(共同で所有する財産)となります。これは民法(日本の法律)で定められています。今回の住宅購入も、特に契約で別途定めがない限り、夫婦共有の財産となります。不動産登記簿(不動産の所有者を記録した公的な書類)には、通常、夫婦双方の名前が記載されます。 しかし、共有財産の所有割合は、必ずしも半々とは限りません。 契約次第で、例えば7:3や6:4といった割合で所有権を分けることも可能です。

2.今回のケースへの回答

質問者様は、住宅購入に多額の資金を負担されています。そのため、所有権を半々とすることに疑問を感じるのは当然です。 不動産屋の説明は、一般的なケースを述べたものであり、必ずしも質問者様の状況に合致するとは限りません。 所有権の割合は、契約時に夫婦間で合意すれば変更可能です。 契約書に、それぞれの負担割合に応じて所有権割合を記載することで、2/3:1/3などの比率にすることができます。

3.関係する法律や制度

民法が関係します。民法では、夫婦の共有財産について規定されています。 特に、共有財産の共有割合については、特に法律で定められた割合はありません。 夫婦間の合意で自由に決定できます。 ただし、後々のトラブルを防ぐため、明確な契約書を作成することが重要です。

4.誤解されがちなポイント

「夫婦の財産は全て共有」と誤解している人がいます。 これは、結婚前の個人財産(婚姻前の財産)は、原則として共有財産にはなりません。 今回のケースでは、質問者様の結婚前の貯金で頭金を支払っているため、その部分は、共有財産とはみなされにくい可能性があります。 ただし、この点も契約書で明確に記載しておくことが重要です。

5.実務的なアドバイスと具体例

所有権割合を変更する場合は、公正証書(公証役場で作成される、法的効力が高い文書)を作成することを強くお勧めします。 公正証書を作成することで、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。 例えば、契約書に「頭金全額をAさんが負担し、住宅ローンもAさんが主に負担する事を考慮し、所有権割合をAさん2/3、Bさん1/3とする」と明記します。 また、将来の売却や相続についても、どのように対応するかを契約書に明記しておきましょう。

6.専門家に相談すべき場合とその理由

所有権割合の変更や契約書の締結は、専門的な知識が必要な場合があります。 特に、複雑な財産状況や、将来的なリスクを考慮する必要がある場合は、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。 彼らは、法律的な観点から適切なアドバイスをしてくれます。

7.まとめ

夫婦の共有財産であっても、所有権割合は夫婦間の合意で自由に決定できます。 しかし、後々のトラブルを防ぐために、契約書をしっかり作成し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。 特に、高額な不動産の購入においては、公正証書を作成することで、法的にも安全な取引を行うことができます。 自分の権利と義務をきちんと理解し、納得のいく契約を結びましょう。

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