個人再生は可能?1800万円の借金と持ち家、収入がある場合の判断
質問の概要
【背景】
- 1800万円の借金があり、個人再生を検討しています。
- 債務の内訳は、銀行、消費者金融、仕事の買掛金です。
- 持ち家(土地と建物)、預金200万円弱、軽トラックを所有しています。
- 本人の年収は360万円、配偶者の年収は400万円です。
【悩み】
- 消費者金融への借入で過払い金が発生している可能性があり、その扱いが知りたい。
- 配偶者の収入を可処分所得の算出で考慮しなくて良いのか疑問。
- 持ち家を手放す必要があるのか不安。
個人再生は可能ですが、過払い金の調査や財産、収入状況を精査する必要があります。
テーマの基礎知識:個人再生とは?
個人再生は、借金で苦しんでいる人が、裁判所を通して借金を減額してもらい、再生計画に基づいて返済していく手続きです。自己破産と似ていますが、自己破産と異なり、原則として財産を処分する必要はありません。また、借金を大幅に減額できる可能性があります。
個人再生には、大きく分けて2つの種類があります。「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」です。今回のケースでは、ご本人の収入状況などから、どちらの手続きを選択できるか検討する必要があります。
今回のケースへの直接的な回答
今回のケースでは、個人再生の手続きを取ることは可能です。しかし、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
まず、借金の総額が1800万円であること、持ち家などの財産があること、そして安定した収入があることが、個人再生を行う上での前提条件を満たしていると言えます。ただし、個人再生が認められるためには、裁判所が定めるいくつかの条件をクリアしなければなりません。
次に、過払い金の問題です。消費者金融からの借入がある場合、過払い金が発生している可能性があります。過払い金が発生していれば、借金の総額を減らすことができ、より有利な条件で個人再生を進められる可能性があります。必ず、専門家(弁護士や司法書士)に相談し、過払い金の有無を調査してもらうことが重要です。
配偶者の収入については、原則として、可処分所得の計算には直接的には考慮されません。ただし、配偶者の収入が家計に大きく影響している場合は、間接的に考慮されることもあります。この点についても、専門家と相談し、具体的な状況に合わせて判断する必要があります。
持ち家については、住宅ローンが完済されているため、原則として手放す必要はありません。個人再生では、住宅ローンが残っている場合でも、住宅ローンだけは今まで通り支払い続けることで、家を守ることができる「住宅資金特別条項」という制度があります。しかし、今回は住宅ローンがないため、この制度を利用する必要はありません。
関係する法律や制度
個人再生に関する法律は、民事再生法です。この法律に基づいて、個人再生の手続きが進められます。
関連する制度としては、以下のものがあります。
- 小規模個人再生: 債権者の過半数の同意と、債権額の過半数が同意することが必要です。
- 給与所得者等再生: 小規模個人再生よりも、再生計画の認可が厳しく、再生計画案の可決が難しい場合があります。
- 住宅資金特別条項: 住宅ローンが残っている場合、住宅ローンだけは今まで通り支払い続けることで、家を守ることができる制度です。
- 過払い金返還請求: 払いすぎた利息を取り戻すための手続きです。
誤解されがちなポイントの整理
個人再生について、よく誤解されるポイントをいくつか整理します。
- 全ての借金が免除されるわけではない: 個人再生は、借金を減額するものであり、全ての借金がなくなるわけではありません。減額された借金を、原則3年間で返済していく必要があります。
- 財産を全て失うわけではない: 自己破産とは異なり、原則として財産を処分する必要はありません。持ち家や車などを所有したまま、手続きを進めることができます。
- 必ず成功するわけではない: 個人再生が認められるためには、裁判所の審査を通過する必要があります。また、再生計画がきちんと実行されなければ、手続きは失敗に終わる可能性があります。
- 配偶者の収入は必ずしも考慮されないわけではない: 可処分所得の計算には原則として配偶者の収入は含まれませんが、家計への影響によっては考慮される場合があります。
実務的なアドバイスや具体例の紹介
個人再生の手続きをスムーズに進めるための、実務的なアドバイスをいくつかご紹介します。
- 専門家への相談: 個人再生は複雑な手続きであり、専門的な知識が必要です。必ず、弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
- 書類の準備: 裁判所に提出する書類は多く、準備に時間がかかります。早めに準備を始め、不備がないように注意しましょう。
- 過払い金の調査: 消費者金融からの借入がある場合は、必ず過払い金の有無を調査しましょう。過払い金がある場合、借金を減額できる可能性があります。
- 家計の見直し: 再生計画を確実に実行するためには、家計の見直しが不可欠です。無駄な支出を減らし、返済計画を立てましょう。
- 債権者との対応: 債権者との交渉が必要になる場合があります。専門家のアドバイスを受けながら、適切に対応しましょう。
具体例として、Aさんのケースを考えてみましょう。Aさんは、1500万円の借金を抱え、個人再生を検討していました。Aさんは、弁護士に相談し、過払い金の調査を行ったところ、100万円の過払い金が判明しました。これにより、借金の総額が1400万円に減額され、より有利な条件で個人再生を進めることができました。Aさんは、3年間でこの1400万円を返済する計画を立て、無事に個人再生を終えることができました。
専門家に相談すべき場合とその理由
以下のような場合は、必ず専門家(弁護士や司法書士)に相談しましょう。
- 借金の総額が大きく、返済の見込みがない場合: 個人再生は、借金を減額し、返済を楽にするための手続きです。借金の総額が大きく、自力での返済が難しい場合は、専門家に相談し、個人再生の可能性を検討しましょう。
- 過払い金が発生している可能性がある場合: 消費者金融からの借入がある場合は、過払い金が発生している可能性があります。過払い金がある場合、借金を減額できる可能性がありますので、必ず専門家に相談し、調査してもらいましょう。
- 住宅ローンを抱えている場合: 住宅ローンが残っている場合でも、個人再生の手続きは可能です。しかし、住宅資金特別条項を利用するなど、専門的な知識が必要になります。
- 手続きの進め方がわからない場合: 個人再生は複雑な手続きであり、専門的な知識が必要です。手続きの進め方がわからない場合は、専門家に相談し、サポートを受けましょう。
- 債権者との交渉が必要な場合: 債権者との交渉が必要になる場合があります。専門家であれば、債権者との交渉を円滑に進めることができます。
まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)
今回のケースでは、個人再生の手続きを取ることは可能です。しかし、以下の点に注意が必要です。
- 過払い金の調査: 消費者金融からの借入がある場合は、必ず過払い金の有無を調査し、借金の総額を減額できる可能性があるか確認しましょう。
- 財産: 持ち家などの財産は、原則として手放す必要はありません。
- 収入: 安定した収入があることが、個人再生を行う上での前提条件となります。
- 専門家への相談: 個人再生は複雑な手続きであり、専門的な知識が必要です。必ず、弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
個人再生は、借金問題を解決するための一つの有効な手段です。しかし、手続きには専門的な知識が必要であり、ご自身の状況に合わせて、慎重に検討する必要があります。専門家のアドバイスを受けながら、最適な解決策を見つけましょう。