個別指導塾フランチャイズ、本当に儲かる?初期費用やロイヤリティを徹底解説
【背景】
- 個別指導学習塾のフランチャイズ(FC)の誘いを受けた。
- FCの会社は、CMでもおなじみの「やる○スイッチ」。
- 説明会に参加し、詳細について話を聞いた。
- 目標は収益を上げること。
【悩み】
- FCに加盟して塾を経営することが、本当に儲かるのか知りたい。
- 初期費用やロイヤリティ、その他の費用について詳しく知りたい。
- FCのビジネスモデルは本当にうまくいくのか、不安を感じている。
- なぜ相手(FC本部)が自分でやらないのか、疑問に思っている。
初期投資やロイヤリティ、客単価などを考慮し、慎重な検討が必要です。収益性を見極め、綿密な事業計画を立てましょう。
フランチャイズ塾、始める前に知っておきたいこと
塾のフランチャイズ(FC)は、教育業界への参入を検討している方にとって魅力的な選択肢の一つです。しかし、成功するためには、FCの仕組みやメリット・デメリットを正しく理解し、綿密な準備をすることが不可欠です。
この解説では、FC塾の基本的な知識から、今回のケースにおける具体的な検討ポイント、注意点までを詳しく解説します。収益を上げるために、どのような点に注意すべきか、一緒に見ていきましょう。
フランチャイズ塾の基礎知識
FCとは、本部(フランチャイザー)が加盟店(フランチャイジー)に対して、商標やノウハウ、経営システムなどを提供し、加盟店がそのシステムを利用して事業を行うビジネスモデルです。
FC塾の場合、本部が提供するものには以下のようなものがあります。
- ブランド名と看板
- 教育プログラム
- 教材
- 集客ノウハウ
- 運営マニュアル
- 研修
加盟店は、本部が提供するこれらの資源を利用して塾を運営します。その対価として、加盟店は本部に対してロイヤリティ(売上の一部を支払う費用)を支払います。
FC塾のメリット
FC塾には、以下のようなメリットがあります。
- ブランド力: 知名度のあるブランドを利用できるため、集客がしやすい。
- ノウハウの共有: 成功している本部のノウハウを学ぶことができ、未経験でも始めやすい。
- サポート体制: 開業前後の研修や、運営に関するサポートを受けられる。
- 仕入れや広告の効率化: 教材の仕入れや広告を本部がまとめて行うことで、コストを抑えられる場合がある。
FC塾のデメリット
一方で、FC塾には以下のようなデメリットもあります。
- ロイヤリティの支払い: 売上の一部を本部に支払う必要があるため、利益が圧迫される可能性がある。
- 自由度の制限: 経営方針やカリキュラムなど、本部の指示に従う必要があるため、自由度が低い。
- 契約期間と違約金: 契約期間が決まっており、途中で解約する場合、違約金が発生することがある。
- 本部の倒産リスク: 本部が倒産した場合、事業継続が困難になる可能性がある。
今回のケースへの直接的な回答
今回のケースでは、「やる○スイッチ」のFCへの加盟を検討されています。客単価25,000円、損益分岐点36名、初期投資1500万円、ロイヤリティ売上の10%、チラシ代15万円/月、という条件です。
この条件だけでは、実際に儲かるかどうかを判断することはできません。しかし、いくつかの重要なポイントを考慮することで、ある程度の判断は可能です。
1. 収益性の計算
まず、収益性を計算してみましょう。
売上高: 客単価25,000円 × 生徒数(損益分岐点36名)=900,000円/月
ロイヤリティ: 売上高900,000円 × 10% = 90,000円/月
チラシ代: 150,000円/月
上記以外にも、家賃、人件費、光熱費などの固定費、教材費などの変動費がかかります。
2. 損益分岐点の確認
損益分岐点は、利益がゼロになる売上高のことです。36名で損益分岐点ということは、それ以上の生徒を集めなければ利益が出ないということです。
3. 初期投資の回収期間
本部の試算では、初期投資1500万円を11ヶ月で回収できるとのことですが、これはあくまで試算です。実際の回収期間は、生徒数や運営状況によって大きく変動します。
4. なぜ本部が自分でやらないのか?
これは多くの人が抱く疑問です。
本部がFC展開をする理由は、
- 事業拡大の加速: 資金や人材を効率的に活用し、短期間で店舗数を増やせる。
- リスク分散: 加盟店に運営のリスクを分散できる。
- ロイヤリティ収入: 加盟店からのロイヤリティ収入を得られる。
などが挙げられます。
しかし、本部がFC展開を積極的に行っているからといって、必ずしも加盟店が儲かるとは限りません。本部のサポート体制や、ビジネスモデルの優位性などをしっかりと見極める必要があります。
関係する法律や制度
FC契約に関する法律としては、主に「独占禁止法」と「特定商取引法」が関係します。
- 独占禁止法: 不当な取引制限や、不公正な取引方法を禁止しています。FC契約において、加盟店の自由を不当に制限するような条項がないか、注意が必要です。
- 特定商取引法: FC契約に関する情報開示義務や、クーリングオフ制度などを定めています。契約前に、詳細な情報提供を受け、契約内容を十分に理解することが重要です。
誤解されがちなポイントの整理
FC塾に関する誤解として、以下のようなものがあります。
- 「FCに加盟すれば必ず儲かる」という誤解: FCはあくまでビジネスモデルの一つであり、成功を保証するものではありません。本部のサポートやブランド力は重要ですが、最終的には加盟店の努力が不可欠です。
- 「ロイヤリティは高いほど儲からない」という誤解: ロイヤリティの高さだけで判断するのは危険です。ロイヤリティが高くても、本部のサポートが手厚く、集客力が高ければ、十分に利益を出すことは可能です。
- 「初期投資が安いほど良い」という誤解: 初期投資が安いことは魅力的ですが、安すぎる場合は、必要な設備やサポートが不足している可能性があります。
実務的なアドバイスや具体例の紹介
FC塾を検討する際には、以下の点に注意しましょう。
- 事業計画の作成: 収支計画や、集客計画、運営計画など、具体的な事業計画を作成しましょう。
- 競合調査: 地域の競合塾の状況を調査し、自塾の強みや差別化ポイントを見つけましょう。
- 本部とのコミュニケーション: 契約前に、本部の担当者と十分にコミュニケーションを取り、疑問点を解消しておきましょう。
- 契約内容の確認: 契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点は弁護士などの専門家に相談しましょう。特に、ロイヤリティ、契約期間、解約条件などは重要です。
- 物件の選定: 塾の立地は、集客に大きく影響します。地域の人口分布や競合の状況などを考慮し、最適な物件を選びましょう。
具体例:
例えば、静岡県西部地区(南部)がマーケットとのことですが、その地域には、
- どのような年齢層の子供が多いのか?
- 競合の塾はどのような状況か?
- 地域の教育に対する意識はどの程度か?
といった点を調査する必要があります。
専門家に相談すべき場合とその理由
FC塾の契約を検討する際には、以下の専門家に相談することをおすすめします。
- 弁護士: 契約書の内容をチェックし、法的な問題がないか確認してもらえます。
- 税理士: 税金に関するアドバイスや、確定申告のサポートを受けられます。
- 経営コンサルタント: 事業計画の作成や、経営に関するアドバイスを受けられます。
専門家に相談することで、リスクを軽減し、より成功の可能性を高めることができます。
まとめ
FC塾は、魅力的なビジネスモデルですが、成功するためには、事前の十分な調査と準備が不可欠です。今回のケースでは、以下の点を改めて確認しましょう。
- 収益性の詳細な計算: 費用と収入を具体的に計算し、利益が出るのかどうかを検証する。
- 損益分岐点の確認: 36名で損益分岐点ということは、それ以上の生徒を集めなければ利益が出ないということ。集客の見込みを慎重に検討する。
- 初期投資の回収期間の見積もり: 本部の試算だけでなく、自身の事業計画に基づいた回収期間の見積もりを行う。
- 本部のサポート体制の確認: どのようなサポートが受けられるのか、具体的に確認する。
- 契約内容の精査: 契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点は専門家に相談する。
これらのポイントをしっかりと検討し、慎重に判断することが、FC塾で成功するための第一歩です。