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借地のアパート建て替えと土地買取:国税の抵当権がある場合の進め方

【背景】
・築40年の木造アパートを借地で経営し、100年ほど借地契約を継続している。
・アパートの老朽化に伴い、建て替えを検討している。
・この機会に借地を買い取りたいと考えている。
・土地の登記簿謄本を確認したところ、国税による抵当権が設定されていた。

【悩み】
・国税の抵当権がある土地を、地主から買い取る交渉は可能か。
・交渉は難しくなるのか。
・どのように交渉を進めていけば良いのか。
・借地権の残存期間は30年近くある。

国税の抵当権があっても土地の買取交渉は可能。地主との交渉と並行して、国税との調整も必要です。

借地権と土地買取:基礎知識

借地権とは、建物を建てる目的で、他人の土地を借りる権利のことです。今回のケースでは、あなたは地主から土地を借りて、そこにアパートを建てて収入を得ているわけですね。借地権には、建物の種類や構造によって「普通借地権」と「定期借地権」があります。

今回のケースでは、契約期間が100年と長期間にわたっていることから、普通借地権である可能性が高いと考えられます。普通借地権は、借地人に有利な権利で、契約更新が可能です。ただし、地代(土地の賃料)を滞納したり、無断で建物の増改築を行ったりすると、借地権を失う可能性があります。

一方、土地の所有者である地主は、土地を貸すことで地代収入を得ることができます。しかし、借地権があることで、自由に土地を売却したり、利用したりすることが制限されます。今回の質問者さんのように、借地人が建物を建て替える場合、地主の承諾が必要となる場合もあります。

今回のケースへの直接的な回答

国税に抵当権が設定されている土地でも、地主から買い取ることは可能です。抵当権とは、土地を担保(万が一の場合に備えて押さえておくこと)に、国税が貸付金などを回収できるように設定された権利です。この抵当権があるからといって、土地の売買が完全に不可能になるわけではありません。

ただし、抵当権があることで、いくつかの手続きが必要になります。具体的には、地主との売買交渉を進めつつ、国税との協議も行う必要があります。売買代金から抵当権にかかる債務(借金)を返済し、抵当権を抹消(消すこと)することで、土地の所有権を完全に取得することができます。

関係する法律や制度

今回のケースで特に関係する法律は、民法と借地借家法です。

  • 民法: 土地の売買や抵当権に関する基本的なルールが定められています。
  • 借地借家法: 借地権に関する特別なルールが定められており、借地人の権利を保護する規定が多くあります。例えば、借地期間の更新や、建物買取請求権などです。

また、不動産の登記に関するルールは、不動産登記法に定められています。土地の売買や抵当権の設定・抹消は、法務局(登記所)で登記(記録)することで、第三者(他の人)に対しても権利を主張できるようになります。

誤解されがちなポイントの整理

多くの人が誤解しがちな点として、抵当権がある土地は絶対に売れない、という考えがあります。これは誤りです。抵当権は、あくまでも債権者(国税など)が、お金を回収するための手段であり、土地の売買を妨げるものではありません。売買代金で債務を返済し、抵当権を抹消すれば、問題なく所有権を移転できます。

また、地主が必ずしも土地を売却してくれるとは限りません。地主には、土地を売却する義務はありません。しかし、借地人が建物を建て替えたい場合など、地主にとってもメリットがある場合(例えば、新しい建物の建築によって土地の価値が上がるといった場合)には、売却に応じてくれる可能性もあります。

実務的なアドバイスと具体例

土地の買取を進める具体的なステップは以下の通りです。

  1. 地主との交渉: まずは、地主に土地の買取を希望する旨を伝えます。建て替えの計画があること、現在の借地条件、売買価格の希望などを具体的に伝えましょう。
  2. 売買条件の調整: 地主が売却を検討する場合、売買価格や支払い方法、引き渡し時期などの条件を交渉します。
  3. 国税との協議: 地主との交渉と並行して、国税に抵当権の状況を確認し、売買代金からの債務返済について協議します。抵当権の債務額や返済方法、抹消手続きなどを確認します。
  4. 契約書の作成: 地主との間で売買契約を締結します。契約書には、売買価格、支払い方法、引き渡し時期、抵当権抹消に関する事項などを明記します。
  5. 決済と所有権移転登記: 契約に基づき、売買代金を支払い、抵当権を抹消し、所有権移転登記を行います。

具体例: 質問者さんが、地主との交渉の結果、土地を3,000万円で購入することになったとします。国税に対する抵当権の債務が1,000万円だった場合、売買代金から1,000万円を国税に支払い、抵当権を抹消します。残りの2,000万円を地主に支払い、所有権移転登記を行うことで、土地の所有権を取得できます。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、専門家への相談が非常に重要です。

  • 弁護士: 土地の売買契約や、借地権に関する法的問題についてアドバイスを受けることができます。地主との交渉が難航した場合や、契約内容に不安がある場合に、弁護士に相談することで、法的リスクを回避することができます。
  • 司法書士: 不動産登記の手続きを専門としています。所有権移転登記や、抵当権抹消登記など、複雑な登記手続きをスムーズに進めることができます。
  • 不動産鑑定士: 土地の適正な価格を評価してくれます。売買価格の交渉において、客観的な根拠を示すことができます。
  • 税理士: 土地の売買に関する税金(譲渡所得税など)についてアドバイスを受けることができます。税金対策を行うことで、手元に残るお金を増やすことができます。

これらの専門家に相談することで、法的リスクを回避し、適切な価格で土地を取得し、税金を最適化することができます。特に、国税との協議や、複雑な契約内容については、専門家のサポートが不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

今回の質問のポイントをまとめます。

  • 国税の抵当権がある土地でも、地主との交渉と、国税との調整次第で買取は可能。
  • 借地権の残存期間が30年近くある場合でも、地主との交渉次第で、建て替えと土地の買取を進めることができる。
  • 地主との交渉と並行して、国税との協議を行い、抵当権の債務返済と抹消手続きを進める必要がある。
  • 専門家(弁護士、司法書士、不動産鑑定士、税理士)に相談することで、スムーズな手続きと、法的リスクの回避が可能になる。

今回のケースは、複雑な手続きを伴うため、専門家のサポートを受けながら、慎重に進めることが重要です。地主との良好な関係を保ちつつ、粘り強く交渉を進めましょう。

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