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借地権の評価額を調べる方法:相続と更地への返還をスムーズに進めるために

【背景】
* 母が約30年前に借地権付きの一戸建てを購入(購入価格約2200万円)。
* 毎月約2万円の地代を支払っている。
* 母が高齢になり、相続の可能性が出てきた。
* 借地権の評価額が約500万円と聞いたことがあるが、契約書に記載がない。
* 不動産屋は廃業しており、大家さんに直接尋ねることもできない。
* 将来、家を更地にして大家さんに返す予定だが、借地権の評価額が分からず不安。

【悩み】
借地権の評価額をどのようにして調べれば良いのか、更地にする際に必要な費用を確保できるのかが不安です。

不動産鑑定士に評価依頼

借地権とは何か?

借地権とは、土地を所有する人(地主)から土地を借りて、そこに家を建てたり、建物を利用する権利のことです(「地上権」と混同されやすいですが、借地権は契約に基づく権利で、地上権は登記によって設定される権利という違いがあります)。 借地権は、土地の所有権とは別のもので、借地権付きの不動産を購入した場合、土地を借りている状態になります。 そのため、土地の所有権は地主、建物の所有権は借地権者(あなたのお母様)となります。

借地権の評価額を知る方法

質問者様のお母様は、借地権付きの不動産を約2200万円で購入されました。 しかし、借地権の評価額が契約書に記載されていないとのこと。 これは、購入当時、不動産会社が借地権の評価額を明確に示さなかった、もしくは、契約書に記載漏れがあった可能性があります。

では、どのようにして借地権の評価額を調べることができるのでしょうか? 最も確実な方法は、**不動産鑑定士**に依頼して評価してもらうことです。不動産鑑定士は、不動産の専門家であり、様々な要素を考慮して、客観的な評価額を算出します。

借地権評価額算出の要素

不動産鑑定士は、以下の要素を考慮して借地権の評価額を算出します。

* **土地の評価額**: 借地権の価値は、まず土地の価値に依存します。地価公示価格(国土交通省が毎年公表する土地価格)や路線価(固定資産税評価額算定の基準となる価格)などを参考に、対象土地の評価額を算出します。
* **残存借地期間**: 借地契約の期間が長ければ長いほど、借地権の価値は高くなります。契約期間の残り期間が重要です。
* **地代**: 毎月支払っている地代の金額も、借地権の価値に影響します。地代が高ければ、借地権の価値も高くなる傾向があります。
* **建物の状態**: 建物の築年数や状態も、借地権の価値に影響を与えます。老朽化が進んでいれば、価値は下がります。
* **周辺環境**: 周辺の土地利用状況や交通アクセスなども、借地権の価値に影響します。

関係する法律や制度

借地借家法(借地借家に関する法律)は、借地権者の保護を目的としています。 この法律に基づき、借地契約の更新や建物の償還(借地権を解消して土地を返す際に、地主に支払われるお金)に関する規定があります。 しかし、借地権の評価額そのものを法律で定めているわけではありません。

誤解されがちなポイント

借地権の評価額は、必ずしも購入価格の一部とは限りません。 購入価格には、建物の価値も含まれているためです。 また、借地権の評価額は、市場の状況や様々な要因によって変動します。

実務的なアドバイスや具体例

不動産鑑定士への依頼は、費用がかかりますが、正確な評価額を知るためには最も有効な手段です。 複数の鑑定士に依頼して、評価額を比較検討することも有効です。 また、相続税の申告の際には、相続税の評価額として認められるように、鑑定書が必要となる可能性があります。

専門家に相談すべき場合とその理由

借地権に関する問題は、法律や不動産の専門知識が必要となる複雑な場合があります。 借地契約の内容が複雑であったり、地主との交渉が必要な場合は、弁護士や不動産鑑定士に相談することをお勧めします。 特に、相続や更地への返還に関する手続きは、専門家の助言を得ながら進めることが重要です。

まとめ

借地権の評価額を知るには、不動産鑑定士に依頼するのが最も確実です。 相続や更地への返還をスムーズに進めるためには、専門家の力を借り、正確な情報に基づいて対応することが大切です。 早めの行動が、将来的なトラブルを回避することに繋がります。

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